『学研まんがNEW日本の歴史』発刊記念 まんが家さんスペシャルインタビュー①

本日、『学研まんがNEW 日本の歴史』がついに発刊されました!
なんと! 発刊を記念して、
まんがを描きおろしてくださったまんが家の先生がたに
メッセージをいただきました。

まんがにこめた先生の思い、描きおろしのイラストなど、
盛りだくさんの内容となっております!


今回から、全12回(予定)でみなさまにお届けします。
第1回は、この方です!!

第1回 小坂伊吹(こさか いぶき)先生
第5巻『室町幕府と立ち上がる民衆』

第5巻『室町幕府と立ち上がる民衆』


■今回のまんがを描き終えた、率直なご感想をお願いします!

小坂先生 史実にもとづいた上で、
面白いストーリーやキャラクターを作ることと、
歴史をわかりやすく伝えることの両立が難しく、
そのバランスにたびたび悩みました。
結果として、みなさんに面白く読んでもらえれば
うれしいと思っています。


■登場人物や場面について、製作中に思われたことを
教えてください。(特に思い入れの強い人物、描きにくかった人、
力の入ったシーン、など)

小坂先生 1章から3章にわたって、主人公にあたる人物には
それぞれ思い入れがあります。
私は歴史を勉強する上では、
事実を多角的に見て解釈するということが
大切だと思っていますので、
なるべくその人物が今までのイメージ通りにならないように
つとめました。
たとえば、足利義満(あしかがよしみつ)は、
大名たちを次々と倒して南北朝を統一し、
日明貿易で利益を得たという事実だけとれば
非道なイメージにも取れますが、
彼がそれをしなくてはならなかった理由や、
そこに至る経緯を理解していけば
また違った人物像も見えます。
私は、そうした一つの解釈としての義満を描きました。
同様なことは日野富子(ひのとみこ)にも言えます。
悪女として名高い彼女でも、彼女が一人の母親であり、
また政治にうとい将軍の妻という立場であることを考えれば、
その行動一つにも共感できる面があると考えました。
また力が入ったシーンというわけではありませが、
文化や民衆の活動を描いた第四章は、
時代の中で出来事がばらばらに起きているのではなく、
そこに生きた人々がみな何かしらの形でつながり、
それぞれが時代を作っているということを
感じてもらえる章になったと思います。
それは私も調べて描いたことでそのつながりを
改めて実感したこともあり、個人的に印象深い章となっています。


■ご担当巻に関わらず、先生の好きな時代、歴史上の人物を、
教えてください(理由も教えてください)!

小坂先生 好きな時代はと言われると、江戸時代が一番好きです。
特にその時代の文化や民衆の生活が好きなのです。
そのつながりで、なぞの絵師「写楽」(しゃらく)がとても好きです。
好きな歴史上の人物は、卑弥呼(ひみこ)、
なぞの多い中臣鎌足(なかとみのかまたり)、
悲劇のヒーロー源義経(みなもとのよしつね)、
資本主義の父・渋沢栄一(しぶさわえいいち)、
と他にもたくさんいるのですが、
今回は特に自分が担当させてもらった
足利尊氏(あしかがたかうじ)をあげたいと思います。
足利尊氏は、戦前まで
後醍醐天皇(ごだいごてんのう)を裏切った逆賊扱いをされていたので、
近代的な歴史研究が活発になったのは戦後からでした。
そのために、尊氏に関する研究は新しい発見が多く、
今回も私の知らなかった尊氏像を色々と知ることができました。
また「太平記」に描かれた彼の人物像も、
とても人間らしさがありますし、
後々助け合ってきた弟直義(ただよし)とも争わなければならなくなる
悲劇の主人公という点でもキャラクターとして魅力があります。
今回の作品を描くことでより好きになれた感じです。


■子どものころ、まんが版日本の歴史を読まれましたか?(出版社問わず)
読まれて、どんなことを思いましたか? 
印象に残っている人物やシーンがありましたら教えてください。

小坂先生 小学生のころ、いろんな出版社の「日本の歴史」というまんがを、
図書館で片っぱしから読んでいた記憶があるのですが、
正直印象に残っている人物やシーンまでは思い出せません。
一番新しい歴史学習まんがで記憶に残っているのは、
受験のときに全巻買った石ノ森章太郎先生の
「マンガ日本の歴史」です。
勉強する上で歴史の流れを知るのには役立ちました。
絵として印象に残っているのは
継体天皇(けいたいてんのう)が天皇となるシーンです。


■最後に、今回のまんがを読む子どもたちに、
メッセージをお願いします。

小坂先生 人間が誕生して今まで長い時間が経っていますが、
人間そのものはほとんど変わっていません。
歴史の中に生きている人々は、私たちと同じ感情を持った人間です。
ですから、歴史を知ることは、人間を知ることと同じであると私は思います。
過去の人々の行ってきたことを学ぶことで、
よりよい未来を創造できる人になってほしいと思います。


こちらのイラストは、今回のために小坂先生が描いてくださいました!!

小坂先生書き下ろしイラスト!

●小坂先生の代表作
「夕星の皇子、明星の天子」(全二巻・メディアファクトリー)
大化の改新を題材にした歴史マンガです。


次回は、第6巻『戦国時代から天下統一へ』
館尾冽(たてお れつ)先生からメッセージをいただきます。
お楽しみに!!

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『学研まんがNEW 日本の歴史』
各998円(税込)/菊判/各144ページ
全12巻セット
定価11,970円(税込)