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子育て

入試で「読むべき量」が増えている! 普段の「勉強」で気をつけること

入試で「読むべき量」が増えている! 普段の「勉強」で気をつけること

「東大式!伸びる子どもに育てる小中学生の勉強術」第14回。

毎日の勉強計画指導まで行う学習塾STRUX・SUNゼミで塾長を務めている橋本拓磨です。
2021年3月末に出版した拙著「10歳からの東大式勉強術」(学研プラス)の内容をふまえ、小学生のお子様をもつ保護者の方へのアドバイスをお届けしています。

「たくさんの文章から必要な情報を把握する」力が重要

どの高校入試においても、ここ10〜20年で文章の量はどんどん増えています。例えば、東京都立の高校の入試では、保護者の方が受験されていたような30年ほど前(1990年頃)には全体で5500から6000字ほどであった国語の問題も、2020年度の入試では8000字ほどと、およそ1.3倍になっています。これは国語の入試に限らないことで、理科や社会の入試でも、問題文や実験箇所の文章が増えており、読み取らないといけないことが多くなっています。

このように文章が長くなれば長くなるほど、その文章内から
「問題を解くために必要な情報はどれか」を丁寧に読んで把握していく力が求められるようになります。

「適当に読む」癖がついていると苦戦

この力をつけていくには、まず大前提として「適当に読む」「読み飛ばす」癖をなくしていくことが必要です。
よく「うちの子には読解力がなくて…」とおっしゃる保護者の方のご相談を受けることがあるのですが、お子さまの勉強の様子を見ていると「問題文を読んでいない」「ざっと単語だけ拾って読んだ気になっている」ということがほとんどです

ざっと問題を読んだだけで、今まで見たことがある問題と紐付け、「多分前やったあの問題と同じ解き方だからこう解くんだ!」「ここにこういう単語があったからこの選択肢が正解だ!」とすぐに考えてしまうのは、ある程度勉強ができるお子さまでもついやってしまいがち。中学校のテストまでであればこうした推測しながらの問題演習でも正解することはできるかもしれませんが、高校入試、さらにそれ以降のことを考えるとおすすめできません。
これは国語に限らないことで、むしろ他の科目で頻繁に起こることです。数学や理科なども、問題文が長いから、と読み飛ばし、きちんと読まずに問題を解き始めると、大事な条件を見逃してしまったり、聞かれていることに答えられなかったりということが起こってしまいます。

普段どんな文章でも「読み飛ばさない」癖を

問題文を丁寧に読んで理解していくためには、普段から「文章を読み飛ばさない」癖をつけていくことが近道なのですが、具体的にどういうことを保護者の側からしてあげられるのでしょうか。「もっとちゃんと読みなさい」「丁寧に読まないと間違えるよ」だけでは、子どもも納得してくれません。塾や学校に頼るのが一つの選択肢ですが、
「長い文章を飛ばさないで読めるように、長い文章を丁寧に読む練習を何度も繰り返しておく」
ということは自宅でも実践できることです。

文章が長ければそれだけどうしても読み飛ばしたくなってしまいます。全部面倒になってしまいますからね。でも、普段から読み慣れているだけで、大事なことがどこかに書いてあるかもしれないから丁寧に読み進めよう、読み飛ばして間違うといけない、ということを意識できるようになります。自宅で勉強をしているとき、模試などの結果が返ってきたときに、どうやって読んだか、問題文をきちんと読んだか、といったところの確認を一緒にしてあげてもいいですね。

第13回はこちら。

Information

「10歳からの東大式勉強術」

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学研プラス刊

橋本拓磨(はしもと・たくま)

監修者:橋本拓磨(はしもと・たくま)

東大法学部卒。
小中高生向け個別指導塾SUNゼミ大学受験学習塾STRUX塾長。 計画を立て、志望校から逆算して勉強を進めることで東京大学文科1類に現役合格。 地域の差なく全国から正しい勉強法を知ってほしい、そして受験を通して自分に自信を持ってもらいたいという思いから、オンライン塾や勉強法サイト「ストマガ」を立ち上げ、計画の立て方や勉強法を伝えている。

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