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子育て

「計算ミス」「漢字のミス」……減らない「ケアレスミス」の直し方

「計算ミス」「漢字のミス」……減らない「ケアレスミス」の直し方

「東大式!伸びる子どもに育てる小中学生の勉強術」第20回。

毎日の勉強計画指導まで行う学習塾STRUX・SUNゼミで塾長を務めている橋本拓磨です。
2021年3月末に出版した拙著「10歳からの東大式勉強術」(学研プラス)の内容をふまえ、小学生・中学生のお子様をもつ保護者の方へのアドバイスをお届けしています。

計算ミス・漢字のミスを侮ってはいけない

今回は学校のテストや宿題での計算・漢字のミスについて。ついつい「ケアレスミス」と片付けてしまいがちなこれらの間違いですが、「ミスだし、次は気をつけよう」と先回しにしているとのちのち大きな失点につながってしまいます。

とくに高校入試では「とれる問題を確実にとる」ことが非常に重要。数学であればほとんどの高校・地域で前半に計算問題などが集まっており、そこだけで配点の半分近くを占めることがあります。ここで点を稼いでおかないと安定しないことが多いのですが、計算ミスが多い生徒だとどうしてもこの問題の正答率が下がってしまい、結果として全体の点数も安定しなくなってしまうことになります。

漢字も同じく、国語の問題では必ずと言っていいほど出題され、かつ100点満点であれば10点以上配点がある高校もほとんどです。10点というと多いのか少ないのかイメージしづらいかもしれませんが、国語の場合は他の設問が読解問題のため点数が安定しづらいことから、「勉強すれば確実に正解できる」漢字の10点を落としてしまうと合格が遠のいてしまうんです。

さらに、こうしたミスにより点を落としていく状態に慣れてしまうと、他の科目でも集中力や注意力が低下してしまい、本文の読み間違いや問題文の読み飛ばしなどが発生してしまいます。「ケアレスミスだから」と片付けるのではなく、「どうすればこのケアレスミスをなくしていけるのか」と改善していくことが重要です。

なぜミスをしたかの原因をすべてリストアップする

では、計算ミス・漢字のミスを減らしていくにはどうすればいいのでしょうか。

計算ミスについては、「ケアレスミス」とひとくくりにするのではなく、きちんと間違いの原因を分析する必要があります。計算ミスにも、もとをたどれば「なぜその間違いをしたのか」があるため、これを解決しないと同じミスを繰り返してしまうからです。

よくあるミスは次のようなもの。
・足し算の繰り上がり・引き算の繰り下がりで間違える
・マイナスを付け忘れる
・方程式を解くときに移項で正負を変え忘れる
・小数点の位置を間違える
・通分ができない

一見「小学生レベル?」と思える繰り上がり・繰り下がりや小数点の場所も、意外と苦手なまま中学生になっているお子さまは多くいらっしゃいます。どういう間違いが多いのか、すべての計算ミスを分類して、「自分はこういうミスが多いから気をつけないといけない」となるべく具体的にイメージできるようにしておくことが、計算ミスを減らすポイントです。

ほかにも、
「=を縦に揃えて計算する」
「途中式を飛ばさずに書く」
「ていねいに数字を書く」
という対策も効果的です。「雑に解いているから計算ミスをする」というざっくりとした注意ではなく、こちらも「0と6が見分けづらかったから見間違えているんだね」「途中のこの式で一気に計算しちゃったからここで間違えたんだね」というところを具体的に確認していくことで、計算ミスを減らすことができます。

間違えた漢字リストを作ろう

漢字については正直何度も書いて覚えていくほかはありません。間違えた漢字を何度も書く、ということはもちろん、間違えた問題に印をつけておき、翌日や週末にもう一度テストをすることで、きちんと覚えられたかどうかの確認ができます。

入試が近づいてくると、間違えた漢字が溜まってくるはずです。漢字の練習帳が1冊のみであれば付箋(ふせん)を貼っていってもいいですし、これまで間違えた漢字をすべてノートに書いてテストできるようにしておいてもいいでしょう。このとき、書けるようになった漢字はどんどん消して、覚えるべき漢字を減らしていくようにしたいですね。また、間違えた漢字の中には「読みが同じだけど違う漢字」も混ざっているはず。こうした漢字の見極めもしないといけないので、書けなかった漢字は必ず意味まで調べておくようにしましょうね。

前回第19回はこちら。

「『ひとつひとつわかりやすく』中学5科目が学べる!」学研の授業動画はこちら。

Information

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学研プラス刊

橋本拓磨(はしもと・たくま)

監修者:橋本拓磨(はしもと・たくま)

東大法学部卒。
小中高生向け個別指導塾SUNゼミ大学受験学習塾STRUX塾長。 計画を立て、志望校から逆算して勉強を進めることで東京大学文科1類に現役合格。 地域の差なく全国から正しい勉強法を知ってほしい、そして受験を通して自分に自信を持ってもらいたいという思いから、オンライン塾や勉強法サイト「ストマガ」を立ち上げ、計画の立て方や勉強法を伝えている。

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