大人も子どもも夢中! 愛される児童書ロングセラーの魅力
親から子どもへ、そしてその子が親になったとき、自分の子どもへ……。
世代を超えて手渡され、愛されてきたロングセラーの児童書には、時代が変わっても伝えていきたい親の想いと、子どもたちのまっさらな心をつかみ続けるおもしろさがあります。
今回は、半世紀にわたって読み継がれている、学研のロングセラーの4シリーズをご紹介します。
●身近なわくわくがつまった小さな冒険ストーリー
「たんた」シリーズ
くりの木まちにくらす、たんたと動物たちのゆかいな物語。誕生日にたんたの家に舞い込んできた、ふしぎなたんけん地図をたどってたどりついたのは……。(『たんたのたんけん』)
郵便受けに入っていた、でこぼこチューブの持ち主は?(『たんたのたんてい』)
たんたと動物たちは、力を合わせてなぞを追いかけます。身の回りの出来事が題材になっている、どこか手の届きそうな小さな冒険には、子どもたちの等身大の喜びがつまっています。
『たんたのたんけん 改訂版』
中川李枝子・作 山脇百合子・絵
幼児~小学校低学年向け
定価(税込):1,210円
『たんたのたんてい 改訂版』
中川李枝子・作 山脇百合子・絵
幼児~小学校低学年向け
定価(税込):1,210円
●身近なあそびで、大勝負!
『なぞなぞのすきな女の子』
『じゃんけんのすきな女の子』
あるところに、なぞなぞのだいすきな女の子がいました……。はらぺこのオオカミと森で出会ったときも、なぞなぞでピンチを切り抜けます!
そして、『なぞなぞのすきな女の子』の40年後に刊行された第2弾『じゃんけんのすきな女の子』。女の子が、だいすきなじゃんけんで、とっても大事なことを決める大勝負に出ます。身近な遊びの一つひとつに、わくわく、ドキドキする子どもの心は、いつの時代になっても変わりません。
『なぞなぞのすきな女の子』
松岡享子・作 大社玲子・絵
幼児~小学校低学年向け
定価(税込):990円
『じゃんけんのすきな女の子』
松岡享子・作 大社玲子・絵
幼児~小学校低学年向け
定価(税込): 1,210円
●失敗ばかり、でも前向き!
『小さい魔女』
主人公は、127歳の新米魔女。100歳を超えても魔女の中ではまだまだひよっこです。小さい魔女は、まだ参加を認められていない大きい魔女たちの踊りの輪にまぎれこんだのがばれて、1年後に「いい魔女」になるという約束をするはめになります。それなのに、そそっかしい魔女は、失敗ばかり……。
でも、彼女はいつも前向き! 読んでいて笑ってしまうようなドジをたくさんしながらも、めげずにチャレンジし、成長していきます。その姿を応援する子どもたちも、いつの間にか「自分もがんばろう!」と勇気づけられるのです。
『小さい魔女』
オトフリート・プロイスラー・作 大塚勇三・訳
ウィニー・ガイラー・絵
小学校高学年向け
定価(税込): 990円
●明るく楽しくピンチを切り抜ける!
「小さなスプーンおばさん」シリーズ
ある朝、目が覚めたら、ティースプーンくらいの大きさに縮んでしまったスプーンおばさん。でも、おばさんは落ち着き払って……「小さくなっちゃったんなら、それでうまくいくようにやらなきゃならないわね」。動物の力を借りたり、珍事件を引き起こしたりしながら、てきぱき困難を乗り越えていきます。
どうなっちゃうの? とあわててしまうような出来事も、楽しく、おおらかに解決していくスプーンおばさんから、目が離せません。
『小さなスプーンおばさん』
アルフ・プリョイセン・作 大塚勇三・訳
ビョールン・ベルイ・絵
小学校中~高学年向け
定価(税込): 990円
『スプーンおばさんのぼうけん』
アルフ・プリョイセン・作 大塚勇三・訳
ビョールン・ベルイ・絵
小学校中~高学年向け
定価(税込): 990円
『スプーンおばさんのゆかいな旅』
アルフ・プリョイセン・作 大塚勇三・訳
ビョールン・ベルイ・絵
小学校中~高学年向け
定価(税込): 990円
暮らし方も、身の回りの風景も今とはかなり違う時代に書かれた4シリーズ。それでも、長きにわたって愛されているのは、きっと子どもたちならだれでも持つ「わくわく」「ドキドキ」をしっかりと捉えているからでしょう。
子どもはもちろん、大人も童心に帰って楽しめるロングセラーの児童書。ぜひ、お手にとってみてはいかがでしょうか。