学研道徳動画ライブラリー・第13回<北風のくれたテーブル掛け>
むかしむかし、地球の北の果てに、冬が長く夏がとても短い国がありました。
その国にはトールという少年が、お母さんと仲良く住んでいました。
ある冬の日、パンを作ろうとするトールと母親。
大切な小麦粉が風で飛んでしまわないようにとしっかりと窓を閉めます。しかし、窓を無理やり開けてふきこんできた乱暴な北風(きたかぜ)によって、小麦粉とじゃがいもが、すべてふき飛ばされてしまいました。
北国にとって冬の間の食料は命綱(いのちづな)です。トールは、北風に食料を返してもらうために旅に出ました。
ようやく北の山に住む北風のもとにたどり着き、つめ寄るトール。
すると、北風はふき飛ばした食料の代わりにと1枚のテーブル掛けを授けます。
それはなんと、魔法(まほう)の呪文(じゅもん)を唱えれば、食べたいものがなんでも出てくるテーブル掛けでした。
トールは不思議に思いながらもテーブル掛けを持って帰ります。
しかし、その帰り道で……。
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「北風のくれたテーブル掛け」は、北欧(ほくおう)ノルウェーに伝わるお話です。
冒頭(ぼうとう)の岩を打つ激しい波と、重々しいピアノの音色が、北欧のきびしい冬の寒さを感じさせてくれます。
主人公トールの行動力と何があってもあきらめない心意気に、勇気をもらえる作品です。また、心をもつ人間のように表現されている北風たちがとてもユニークな存在となっていることもポイントです。
なにより、呪文を唱えるだけで、食べたいものが出てくるテーブルかけなんて、本当にあったらとてもすてきですね。
みなさんなら一番初めに何を思いうかべますか?
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