<講師が教えるキッズマナー>入学前に身につけておきたい学校生活マナー 第2弾
卒園式の準備とともに始めたいのが「小学校入学準備」です。特に、この時期になると気になってくるのが、子どもの身辺自立やマナーに関することではないでしょうか。入学前説明会などで先生から話されることもありますが、小学1年生で求められるのは「自分のことはなるべく自分でやる」という自立の力です。
今回は、入学前に身につけておきたい学校生活マナーとして、「コミュニケーションのマナー」と「衣類の畳み方」についてご紹介します。
コミュニケーション(1) 返事の仕方
小学校では、先生から名前を呼ばれる機会が多々あります。緊張しがちな子は、うまく返事ができないこともあります。まずはご家庭で「名前を呼ばれたら、『はい』と言う」「その時、相手の目をしっかりと見る」ことを教えておきましょう。その際、親子で「学校ごっこ」のようにロールプレイをしてみるのもおすすめです。
さらにできるお子様は以下のポイントもおさえてみましょう。
【ポイント】
- 手を挙げる時は、指先をそろえてまっすぐに上に伸ばす
- 返事をする時は、相手の目を見るだけでなく、体も相手の方へ向ける
練習の際、「タイミングがずれる」「相手の目を見るのを恥ずかしがる」「声が小さい」など、親からみると子どものできないところが気になるかもしれませんが、急かさず、励ましながら練習するのが上達のコツです。褒められる機会が増えれば、子どもも自信がもてるようになり、だんだん上手になっていくでしょう。
コミュニケーション(2) 目上の人との話し方
小学校入学とともに身につけておきたいのが、目上の人との話し方です。先生と話す時にスムーズに敬語を使うことができるように、簡単な受け答えの練習から始めてみましょう。
まずは「です」「ます」の形で話す練習です。ご家庭によっては、家族の会話で「です」「ます」を使うことは少ないかもしれませんが、テレビなどで使われている話し方を参考に、こちらも保護者の方が学校の先生役になってロールプレイをしてみるとよいでしょう。テレビなどで丁寧な言葉遣いを聞かせるだけでなく、実際の会話で使ってみることで、子どもの話し方のバリエーションが少しずつ広がっていきます。
次は、丁寧な返事をする練習です。「うん」「ううん」「ちがう」「そうだよ~」といった受け答えを、「はい」「いいえ」「そうです」「そうではありません」など丁寧に言いかえられるよう、練習してみてください。
「です」「ます」の話し方と、丁寧な返事ができるだけで、目上の人との会話がとても上手に見えます。
「脱いだ衣類はたたむ」のが基本
小学校では、体育や夏のプールの授業などで、衣類を脱ぎ着する機会があります。教室では、脱いだ衣類がグチャグチャになっていたり、床に落ちたままになっていたりする光景が見られることも。Tシャツがどこかにいった、靴下が片方だけない…なんてことのないように、あらかじめ家で衣服をたたんで整頓する練習をしておくと安心です。
上着は机の上などにしわを伸ばして広げ、右袖側、または左袖側から中央に向かって順番にたたみ、最後は二つにたたみます。ズボンなども二つか三つに折りたたみ、上着に重ねて置くとよいでしょう。ご家庭で一緒に洗濯ものをたたみながら、練習してみるのもおすすめです。
【上着(Tシャツ)のたたみ方(例)】
今回ご紹介したたたみ方はあくまでも一例ですので、他のたたみ方でもかまいません。ご家庭で練習を重ねれば、整頓のスピードもアップし、学校の体育の授業などでも焦らずに済みます。小さなことですが、入学前にできるようになっておくとお子さんにとっても安心です。
まとめ
入学前に少しでもコミュニケーションスキルや身辺自立の力が身についていると、入学後の学校生活で余裕を持つことができます。小学校入学前は、子どもが何ができて、何がまだできないのかを確認する良いタイミングなので、「うちの子は、幼稚園や保育園で練習してきたからバッチリ!」という場合でも、今一度お子さんの生活マナーを振り返ってみてください。また「まだこれができない!」と焦るご家庭もあるかもしれませんが、できないことを責めずに、子どもと楽しみながら少しずつ取り組んでみてください。