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教育ニュース2022.3.21 コミュニティ・スクールとはどんな仕組み?
勉強や習い事、健康など、お子さんに関わる日々のニュースを知りたいけれど、「ゆっくりニュースをチェックしている暇なんてない…」という保護者のみなさんも多いはず。
このコーナーでは、そんな忙しいみなさんのために、最新の教育ニュースをたった3分でわかるように紹介していきます。
公立学校の約3割が導入。「コミュニティ・スクール」とはどんな仕組み?
誰が | 文部科学省が | |
何をどうした | 「コミュニティ・スクールの在り方等に関する検討会議」の最終報告を公表 | |
何がわかった | 公立学校の33.3%が導入済みであることや、取組状況に差がみられることなどがわかった |
文部科学省が「コミュニティ・スクールの在り方等に関する検討会議」の最終報告を取りまとめ、3月14日に公表しました。
そもそもコミュニティ・スクールとは、「学校運営協議会」を設置した学校を指します。学校運営協議会では、保護者や地域住民などが、一定の権限と責任を持って学校運営に参画。学校運営に地域の声を反映させることで、一緒に協働しながら子どもたちの成長を支える仕組みとなっています。学校運営協議会の主な役割は下記の3つです。
- 校長が作成する学校運営の基本方針を承認する。
- 学校運営について、教育委員会または校長に意見を述べることができる。
- 教職員の任用に関して、教育委員会規則で定める事項について、教育委員会に意見を述べることができる。
コミュニティ・スクールは2004年に導入がスタートし、2017年の法改正で教育委員会の努力義務となり、2021年5月時点で公立学校の33.3%に当たる1万1856校が導入しています。
最終報告のまとめでは、教育課程の改善・充実や特色ある学校づくりなど、開かれた学校運営に多大な効果があるとした一方で、取組状況に自治体間などで差が見られることや、導入したものの十分な協議が行えていないなどの課題を報告。その上で、コミュニティ・スクールの趣旨や目的、必要性について関係者に十分な理解を求めながら、全ての公立学校への導入を着実に進めたいとしました。
コミュニティ・スクールを導入する主なメリット
- 学校運営に関する基本方針の承認等を通じ,地域住民や保護者などの理解・協力を得た風通しのよい学校運営が実現する。
- 教育や子どもたちの成長に対する責任を分かち合い、学校がやるべきこと、家庭がやるべきこと、地域がやるべきことの役割分担が図られることで,教職員が子どもと向き合う時間の確保につながる。
- 学校に多様な人々が関わることで、専門性や地域の力を生かした教育活動などが実施され、子どもたちの学びが充実する。
執筆:古川晶子(ディライトフル)