教育ニュース2022.6.20 保護者の約9割がテストのオンライン化に賛成
勉強や習い事、健康など、お子さんに関わる日々のニュースを知りたいけれど、「ゆっくりニュースをチェックしている暇なんてない…」という保護者のみなさんも多いはず。
このコーナーでは、そんな忙しいみなさんのために、最新の教育ニュースをたった3分でわかるように紹介していきます。
保護者の約9割がテストのオンライン化に賛成。一方でCBTの認知度は低い結果に。
誰が | イー・ラーニング研究所が | |
何をどうした | 学校のテストのオンライン化・CBT・親のITリテラシーに関する調査を実施 | |
わかったこと | 保護者の約9割がテストのオンライン化に前向きであることや、自身のITリテラシー向上に意欲的であることなどがわかった |
e-ラーニングに関するさまざまなコンテンツを提供している「イー・ラーニング研究所」が、子どもがいる親428人を対象に、コンピューターを使った試験についての調査「2022年:テストのオンライン化・CBTならびに親のITリテラシーに関する調査」を実施し、6月13日に結果を公表しました。
「学校でのテストのオンライン化について賛成ですか」の問いに対して、89%が「賛成」と回答。約9割がオンライン化に前向きであることが明らかになりました。賛成の理由は、「どこでもテストを受けられるから」(300人)が最も多く、コロナ禍で移動にかかる時間の有効活用に重きを置く人が増えたと考えられます。次いで「テストのフィードバックがすぐ受けられるから」(231人) 、「テストの成績が可視化されるから」(176人)と、オンライン化による学習の定着強化に期待が高まっていることがわかりました。
「反対」の理由では、「カンニングなどの不正行為の可能性があるから」(31人) 、「インターネット環境の差が出るから」(28人)が多く、人目がない環境での学習姿勢や通信環境への懸念がみられました。
また、「CBT(※)という言葉を知っていますか」との問いでは、「言葉の意味を理解している」と回答した人は10%と低い結果に。テストのオンライン化への関心度は高いものの、CBTはいまだ浸透していないことがうかがえます。
「教育のICT化が進むことへの不安感はありますか」という問いに対しては、「あまり不安ではない」「不安はない」と回答した人が約7割となり、ICT化への期待度が高いことがわかりました。
一方、「自分自身のITリテラシーは高い方だと思いますか」との問いでは「低い」「やや低い」が65%と半数以上を占め、加えて「保護者を対象にした、ITリテラシーを高める取り組みは必要だと思いますか」では「必要」「やや必要」と回答した人が94%と、非常に高い結果となりました。子どもの教育をサポートするためにも、保護者自身がITリテラシー向上に意欲的であることがわかりました。
※CBTとは「Computer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング)」の略称で、コンピュータを使った試験方式のこと。
■イー・ラーニング研究所調べ
そのほかにアンケート結果からわかったことは?
- 「CBT形式のテストを導入するのはいつからが適していると思いますか」という問いに対して、「小学生未満」「小学1~2年生」が約5割となり、幼少のうちから慣れ親しんでほしいとの希望が伺えた。
- 保護者自身に対する「どういったITリテラシーを高める取り組みに参加したいと思いますか」の問いでは、約3割が「PCなどデバイススキルの向上」と回答。
執筆:古川晶子(ディライトフル)