教育ニュース
パッと見でわかる! 今週の教育ニュース 2021.06.21
勉強や習い事、健康など、お子さんに関わる日々のニュースを知りたいけれど、「ゆっくりニュースをチェックしている暇なんてない…」という保護者のみなさんも多いはず。
このコーナーでは、そんな忙しいみなさんのために、最新の教育ニュースをたった3分でわかるように紹介していきます。
医療的ケア児支援法が成立。学校に看護師などを配置し地域格差のない支援を促進
誰のための? | 医療的ケア児(たんの吸入や人工呼吸器による呼吸管理など、日常的に医療的なケアを必要とする子ども)とその家族のための | |
何がどうした? | 「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(医療的ケア児支援法)が成立した | |
目的は? | 医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職を防止するため。また、医療的ケア児が医療的ケア児でない児童・生徒と共に教育を受けられるようにするため |
医療的ケア児と家族を支援するため、国や自治体に必要な対応を求める「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が、6月11日の参院本会議で可決、成立しました。今秋にも施行予定です。
これまで医療的ケア児の通学には保護者の付き添いが求められたり、保育所で預かってもらえなかったりするケースがありました。そのため、進学先が限られることや、家族の離職が余儀なくされるなどの課題が上がっていました。
成立した法案では、医療的ケア児が医療的ケア児でない児童・生徒と共に教育を受けられるよう最大限に配慮するとしています。医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関や民間団体相互の連携のもと、居住地域にかかわらず等しく適切な支援が受けられるようにするとし、これまで課題であった地域での支援格差の解消を目指します。
学校では、在籍する医療的ケア児に対して保護者の付き添いがなくても医療的ケアを受けられるよう、看護師などの配置が求められており、自治体が支援をすることも明記されています。
新しい法案成立によってどう変わる?
- 医療的ケア児が在籍する学校や保育所に、たんの吸引などを行うことができる看護師や保育士を配置し、保護者が付き添わなくても適切な支援が受けられるようになる。
- 各都道府県に、保護者からの相談に対応できる相談センターの設置を求める。
- 住んでいる地域にかかわらず、適切な支援を受けられるようになる。
執筆:古川晶子(ディライトフル)