Now Loading...

子育て

中学受験を見据えた勉強の注意点

中学受験を見据えた勉強の注意点

「東大式!伸びる子どもに育てる小中学生の勉強術」第6回。

学習塾STRUX・SUNゼミで塾長を務めている橋本拓磨です。
お送りしている「東大式!勉強術」。3月末に出版した拙著「10歳からの東大式勉強術」(学研プラス)の内容をふまえ、小学生のお子様をもつ保護者の方に「子どもの視野を広げ、いろいろなことに興味関心を持てるようにするために、自宅学習や日常生活で意識できること」を具体的にお伝えしていきます。

無理強いは禁物!いちばん大事なのは「1日で何をやるか」ルールを作ること

中学受験のために通っている塾の宿題が終わらないとか、講義や課題で手一杯で模試の復習までやりきれないとか、受験を見据えると「こんなに勉強をやりきれないし、続かない」と思うことも多いのではないでしょうか? どうしてもやることが多いと「どれからやるべきか?」とついつい考えてしまったり、やることが多すぎて「終わらないからやりたくない」とモチベーションが下がってしまったりします。これは受験を考えていない人でも起こりがち。夏休みの宿題などやることがたくさんあると、どれからやればいいかわからず後回しにしてしまうということがよくあるので、解決策を知っておきたいですね。

たくさんある「やるべきこと」を片付けていくコツはなにより「計画を立てる」こと。こう言われると「そんな普通のこと?」と言われるかもしれませんが、意外とこの「計画を立てる」がしっかりできていないことも多いんです。ただ「計画を立ててやりなさい」と子どもにいうだけでも、とりあえずやることを並べて計画にしても、いずれにしても上手く行かないことが多いんです。いちばん大事なのは「1日でどういう勉強を、どういう順番でやるのか」を「なるべく具体的に」決めることです。

1日の「時間割」と「勉強のルール」まで具体的に

誰しも
「何をやるか?」
「何から始めるか?」
で悩むといろいろ面倒になってしまいます。勉強でもそれは同じで、この「考えるうちにめんどくさくなってやらない」という状態を防ぐために必要なのが「具体的な計画」なんです。

ポイントは1日にやるべき勉強を「時間割」にして組むこと。学校の時間割と同じように
「学校から帰ってきたらまず〇〇を30分やる」
「その後に10分休憩して漢字と計算をやる」
「晩ごはんまでに宿題を終わらせる」
というふうに「具体的に」ルールを決めていきます。
このやり方だと「どの順番でどの参考書をやるのか」が決まっているので、何も考えずに取り組むことができます。帰ってきて一番にやる参考書は机に広げた状態で学校に行くことで、帰ってきてすぐに取り組むこともできますね。

「時間割」とセットで組んでほしいのが「勉強のルール」。
こちらも具体的にした上で紙に書いておくと効果的です。このときに、ただ「勉強をする」ことをルールにするだけでなく、ぜひ「休み」のルールも作ってあげてください。たとえば「平日は毎日勉強だけど、日曜の午後は勉強をしない」など、必ず休みを入れることで無理なく勉強を進められるように調整してあげることです。こうすることで無理強い感のない、継続できる勉強になります。

「勉強のルール」の例
●宿題は帰ってきたらすぐにやる
●毎日必ず漢字・計算は1ページずつやって見せる
●塾の宿題はその日のうちか、授業翌日にやる
●日曜日の14時以降は勉強をしない

「親も一緒に取り組む」が最強

それでも勉強をなかなかやってくれないという場合、一番効果的なのは「親も一緒に勉強する」ということ。なかなか忙しくそこまでできないという保護者の方もいると思いますが、やはり「親も勉強をしている」とか「親が見てくれる」という状態は子どもにとってもベスト。資格や英語などの勉強をするのもいいですし、家計簿など「勉強している感」のある作業でも問題ありません。一緒に机に座って行動しているだけでも効果はあります。

さらに、子どもが勉強している内容と同じことに取り組めるともっと効果が上がります。字がていねいに書けているか、間違った問題をきちんと見直せているかを確認してあげることでも、解説を一緒に読みながら納得していくだけでもいいですし、場合によっては親が採点をしてあげて、間違ったところの復習に専念させるというやり方もアリです。
いずれにせよ「保護者も一緒になって勉強している」という様子を見せることで、家庭全体で「勉強はやるもの」という雰囲気を苦なく作ってあげることがポイントです。

第5回はこちら

Information

「10歳からの東大式勉強術」

好評発売中!
定価1,430円
学研プラス刊

橋本拓磨(はしもと・たくま)

監修者:橋本拓磨(はしもと・たくま)

東大法学部卒。
小中高生向け個別指導塾SUNゼミ大学受験学習塾STRUX塾長。 計画を立て、志望校から逆算して勉強を進めることで東京大学文科1類に現役合格。 地域の差なく全国から正しい勉強法を知ってほしい、そして受験を通して自分に自信を持ってもらいたいという思いから、オンライン塾や勉強法サイト「ストマガ」を立ち上げ、計画の立て方や勉強法を伝えている。

マナビスタについて

マナビスタは学研グループの家庭学習応援サイトです。