宿題をしない子どものやる気を引き出す! 親のアプローチとNG行動
お子さんが宿題をしない、集中力が続かなくていつもバトルになるなど、勉強に関する親子の悩みは尽きません。今回はお子さんが楽しく学習できるよう、やる気をアップさせるコツや、宿題や自主学習に活用できるドリルなどについて紹介します。
目次
- 子どもが宿題をしないのはなぜ?
- 宿題に集中できないのは環境が原因? 見直すポイント
- 親からアプローチ! 子どもの宿題やる気アップ術
- イライラしても気をつけたい! 親のNG行動
- 習慣化できたら宿題以外の学習にも取り組んでみよう
- まとめ
子どもが宿題をしないのはなぜ?
子どもが宿題や勉強をやりたがらず、親にしかられて仕方なく机に向かう……というパターンはどこの家庭でも経験があるのではないでしょうか。子どもが宿題をしたがらないのはごく普通のことですが、なぜ宿題に手をつけないのか明確な理由を探るため、我が子の様子を見てみましょう。
遊びたい!という気持ちが一番大きいかもしれませんが、宿題をする意味について理解していない、やりたいけれどわからない、宿題の存在を忘れているなどその子によってやらない理由はさまざまです。
放課後、勉強より遊びに夢中になるのは自然なこと。いかにやる気を出させて毎日の習慣として定着させるかが重要なポイントです。
宿題に集中できないのは環境が原因? 見直すポイント
宿題をダラダラと長時間かけてやっている、目移りしてすぐに違うことをしてしまう……そういった場合、もしかすると環境に問題があるのかもしれません。集中して宿題に取り組むためには、静かな学習スペースの確保と家族の協力は必須です。これから解説するポイントをひとつずつクリアし環境を整えていきましょう。
散らかりNG! すぐに片付けよう
宿題をする部屋と机の上に物が散乱している状態はNGです。子どもがいると片付けにまで手が回らない家庭も多いものですが、学習する空間だけは整理整頓しておきましょう。
目につく場所に本やゲームがあると、どうしても気になってしまいます。子どもが気持ちを落ち着かせて集中しやすい環境を整えることは、親ができる協力のひとつです。
掃除や整頓は脳をスッキリさせてストレスを軽減させる効果があることがわかっているので、学習の前にお子さんと一緒に軽く片付けるのもよいでしょう。
場所はどこでもOK! 顔が見えるリビングがオススメ
子どもが宿題や勉強をしやすいと感じる場所なら、自室でもリビングでもどこでもOK! 特に小学生のうちは家族の存在が感じられ、安心感が得られるリビング学習がオススメです。
学習習慣がついていない、自制が難しい場合も親の目が届くリビングがよいでしょう。ダイニングを使ったり、リビングの一角を学習スペースにしたりしてお子さんにとってよい環境をつくってあげてください。
家族も協力してテレビは消そう
学習するスペースからテレビが見えたり、音が聞こえたりする距離であれば、テレビは消しておきます。おもちゃや本と同じように目と耳に入ればどうしても意識してしまうのが子どもです。
また、小さなきょうだいがいる場合もテレビやタブレットなどを見せないようにして、学習の妨げにならないよう注意します。家族が協力して子どもの学習環境を整えるようにしましょう。
親は一番の見本
勉強している隣で一緒に頑張っている人がいることは心強く、やる気も出るものです。子どもの宿題の時間は、できるだけ親も一緒に勉強したり仕事をしたりしましょう。仕事に関する読書でもかまいません。仕事などの都合で宿題の時間と親の生活時間が合わない日も、学ぶ姿勢や働く姿を子どもに見せることは大切です。
高学年になってくると「じぶんでやりなさい」と手を放しがちですが、学習習慣が定着していなければ親のサポートが必要でしょう。習慣ができたあともときどきお子さんの様子を見てあげてください。つまずきがないか、間違いをそのままにしていないかチェックすることは大切です。
親からアプローチ! 子どもの宿題やる気アップ術
家庭での学習は、なんといっても親のアプローチが一番効果的です。学校から自主学習の手引きプリントなどをもらってきても、自主的に実践する子どもは多くありません。家族でルールや方向性を共有し、やる気を引き出してあげましょう!
できたらたくさんほめる
できたら少し大げさにほめる!を実践しましょう。高学年になると白々しいと感じることもあるので、具体的にどこがよかったのかをほめます。
- 言われなくても自分から机に向かえた
- いつもより早く進められた
- 集中力が続いていた
- 字をていねいに書けた
など、小さなことでもよいので子どもの「頑張ったところ」を見つけてほめてあげてくださいね。親からほめられることは、子どものモチベーションアップにつながります。
ごほうびを用意
前述の「ほめ言葉」もごほうびのひとつですが、こちらでは物や時間のごほうびについて解説します。
勉強に対してごほうびを与えることには賛否両論あるでしょう。しかし「やる気」自体が失われている子どもの場合、人間の目先の利益を優先させる性質を利用し、ごほうび制度をつくるのは有効です。
やる気は目標がないとなかなか出せないものです。試験合格、成績を上げたいなど明確な目標があれば自然と内側からやる気がわいてきますが、10歳前後の小学生ではそういった志(こころざし)をもつことは難しいかもしれません。学習というよい習慣に対して、小さなごほうびを目標として設定し、やる気をはぐくむきっかけにしましょう。
また、ごほうびは努力に対して与えるのが基本です。「頭の回転が速いね」といった能力よりも「漢字の書き取りをていねいに頑張ったね」というふうに、努力をほめます。お菓子やゲームの時間など、子どもの喜ぶものをごほうびにしましょう。
ルールを決めるのもよし
宿題が終わってからゲームOK、遊びに行ってよしなど先に宿題を片付けさせてしまうのもひとつの手段です。親が独断でルールをつくるのではなく、お子さんと一緒に決めて守るようにします。
ルールづくりは、習いごとの有無や生活時間、子どもの性格にもよるため、その日の宿題をきちんとやったら翌日〇〇してOKなど家庭によって臨機応変に定めましょう。
できたことを可視化しよう
ルールにしたがって宿題ができたら、成果を子どもの見える形で残していくとやる気がアップします。台紙に毎日シールを貼っていく、カレンダーにスタンプを押すなど簡単なことでかまいません。積み上げていくと「こんなにできた!」と自信につながります。
子ども自身にシールを渡して貼らせるのも、小さなごほうびのひとつになるかもしれません。
イライラしても気をつけたい! 親のNG行動
何度言っても宿題をしない、教えているのにダラダラして話を聞いているのかわからない、口答え(くちごたえ)をするなどお子さんにイライラすることもあるでしょう。そんなときは、子どもはこういうものだと割り切って大人の対応を。特に勉強に関してしかられる頻度が多いと、学習自体に苦手意識や負の感情をもちやすくなります。
感情に任せて怒らない
感情に任せて怒ることは、自分の腹が立った感情を子どもにぶつけて発散しているだけに過ぎません。また、子どももそれを察知して感情で応戦してくるため、親子でヒートアップしてしまうことも。
親が今は感情に支配されているなと感じたら、子どものそばを離れ一旦落ち着きましょう。子どもに勉強して欲しいという目的に、不毛な争いは必要ありません。
ほかの子と比較しない
「友だちの誰々はきちんとやっているのに、あなたは……」と友だちや親せきの子と比較するのはNGです。またきょうだい間であっても、比べてあれこれ言うと逆にやる気を削いでしまいます。人と比べられて育つと自尊心低下の原因となり、比べられた相手との軋轢(あつれき)が生じることもあるのです。
比較を出す際は、年長者を見本として「お兄ちゃんみたいに頑張ろう」などのポジティブな声かけをしましょう。
無視してもいけない
どうせやらないからと諦めモードになり宿題に関して一切口を出さないのは、子どもに関心がないと捉えられます。
宿題に手をつけずに学校でしかられることを経験させるのもお灸(きゅう)をすえる意味では有効ですが、「宿題をしないこと」が習慣となってはいけません。宿題をしなかったからその日は無視する、など子どもの心を傷つける行為はもってのほかです。
つきっきりでダメ出ししない
子どもの勉強中、そばについてあげるのはよいことですがダメ出しをし続けるのはNGです。小さなミスや文字の整列など気になるところはあるかもしれませんが、ぐっとこらえましょう。何度も書き直しをさせたり理解しているのに同じ問題に固執したりすると、子どもはやる気をなくしてしまいます。
お子さんから質問されたら答え、明らかな計算ミスなどは指摘してあげて、あとは見守ってあげましょう。
習慣化できたら宿題以外の学習にも取り組んでみよう
小学校中学年ころから宿題に「自主学習」を出されることが多くなります。こちらで紹介するのは宿題の手助けになるもののほか、学校提出の自主学習にも活用できる教材などです。宿題の自主性を身につけたら、自主学習にも積極的に取り組んでみましょう。
楽しく学べるのが継続のコツ
子どもが勉強をできるだけ楽しく進めるためには、親の関わりが大切です。学ぶことが楽しくなれば継続につながります。勉強したことを実際に体験させてあげること、たとえば博物館や美術館へ行き本物を見せたり、自然の中で植物を観察したりすることも有効な手段のひとつでしょう。
また、子どもの興味を引き出す工夫が施されたものや、一見遊びに見えることから学びにつなげられる教材は小学生に最適です。
アプリと連動したドリルはオススメ
ドリルを使うと自宅学習をスムーズに進められます。スマホやタブレットのアプリと連動して使えるドリルもあり、現代のデジタルネイティブ世代の子どもたちに人気です。
『毎日のドリル』
1年生から6年生まで5教科を網羅的に学べるドリル集です。たとえば6年生の国語では「漢字」「読解」「語彙と文法」と3冊に分かれているため、苦手分野を徹底的に学習できます。全科のまとめドリルは、進級前の復習としても活用可能です。
アプリにドリルを登録すると単元が読み込まれ、時間を計りながらドリルを進められます。かわいいキャラクターを育成し、キャラクターと簡単なチャットができる機能も。学習をひとつ終えるとキャラクターのごはんがもらえる仕組みです。
『おうちゼミ』
こちらは学年1年間の学習内容がすべて入ったドリルです。毎日1ページを無理なく進められる分量で、学習習慣の定着が期待できます。付属のDVDにはうれしい授業動画が収録され、先取り学習にも活用可能です。追加プリントの印刷やキャラクター育成のお楽しみアプリもあります。
まとめ
子どもの宿題や学習習慣について悩みは尽きませんよね。お子さんのやる気をアップさせるためには、やはり親の力が必要です。大変ながらもあっという間に過ぎてしまう子ども時代に、できるだけよい環境を与えて支えてあげたいですね。
宿題の習慣が身についてきたら、便利なサービスや子どもが楽しめる教材を活用しながら自主学習にも取り組んでみてください。