「自宅学習」が子どもの未来をつくる! 「習慣化」するためのコツ
こんなお悩みをおもちの保護者の皆さんはいらっしゃいませんか。
- 「うちの子は家ではあまり机に向かう習慣がない」
- 「自宅学習の質をもっと高めたい」
- 「自宅での学習時間を増やしたい」
お子さんの学びを効率よく伸ばすためには、自宅での学習時間をきちんと確保することが大切です。自宅学習の質と量を高め、習慣化することで、お子さんの学校の成績を伸ばすことができ、その後の進路も切り拓かれていきます。
そうはいっても、なかなか机に向かう機会を習慣化することは大変ですよね。そこで、自宅学習の重要性と継続するための工夫をわかりやすく解説します。ぜひお子さんの自宅学習の習慣化にお役立てください。
目次
- おうちを一番の「学び空間」にしよう
- 自宅学習コレはNG!効果を下げない注意すべきポイントとは?
- 継続するには「親のかかわり方」が大切!
- 習慣化すれば中学・高校も安心
- 自宅学習を充実させる!学研の家庭学習応援ツール
おうちを一番の「学び空間」にしよう
いざ、自宅で学習に取り組もうとしても「部屋が散らかっていて、なんだか集中できない……」となった経験ありませんか。イギリスのある大学が2012年に行った実験では、学習空間のレイアウトが生徒の学業成績に大きく影響を与えることを実証しています。
まず学習を始める前に、安心して集中しやすい空間かどうか確認してください。ここでは、勉強がますますはかどるレイアウトについてご紹介します。
机はあってもなくてもいい
学習机は必ずしも必要とは限りません。机を持っている場合でも、別の場所でやったほうが集中できるというお子さんも多いです。ここでは、お子さんの意向に耳を傾けてあげることが大切です。
勉強机で学習をするというルールは、お子さんにとって勉強を「やらされている」と感じてしまい、自発的に学習をすることが難しくなります。それよりも、お子さんが心理的に安心しやすいリビングだったり、保護者がそばにいて、学習する時間を共有している感覚をもたせることが、自発的な学習を生み出します。
リビング、居間、自室どこでもできる
必ずこの場所で勉強するようにと、ルール化していませんか。あるいは、お子さんがそのように無意識に感じ取っている場合もあるかもしれません。その日の気分や学習内容によって、お子さんが勉強するのにふさわしい場所は変化していきます。
できれば家の中で複数の勉強できるスペースを確保しておくとよいでしょう。学習場所を1か所に決めてしまっているお子さんもいますが、「自分がしたいところで学習すればいいよ」と声をかけてあげることが大切です。
目につきやすく、手に取りやすい場所に学習の道具を置く
ふでばこや教科書、ランドセルといった学習に関する道具は、普段目に入らないような部屋の隅に置くことはおすすめしません。仮にそうである場合、お子さんは家庭での学習というものを身近に感じられなくなり、心理的な距離感や抵抗感を生み出してしまいます。
学習で使用する書籍や道具は、お子さんが学習する場所の近くで、目につきやすく手に取りやすい場所に配置するよう心掛けてください。たとえば、リビングに本棚を置き、その一部に参考書や学習に必要な本を並べるとベストです。
自宅学習コレはNG! 効果を下げない注意すべきポイントとは?
お子さんが自分から進んで学習したくなるような空間づくりについてご紹介しました。ですが、せっかく快適な空間をつくれたとしても、意外なところで落とし穴が……。
ここからは、ついついやってしまいがちな自宅学習におけるNG行動をお伝えします。保護者の方とお子さんでいっしょになってチェックしてみてくださいね。
親がガチガチに決めてしまうのはNG
「子どもの学習の面倒をきちんと見たい!」という思いの保護者の方は大勢いらっしゃいます。ですが、だからといって問題集をすべて選んだり、学習する場所はここ、時間は○分とすべて決めてしまうと、お子さんは息苦しさを感じてしまいます。
その結果、学習を始める前からネガティブな感情をもってしまい、習慣化が難しくなります。参考書などは、ある程度の方向性を決めたり、学習時間(夕飯前にするなど)の取り決めは必要です。
そのなかでお子さんが「自分で決める」という感覚をもつように選択肢を与えたり、自由に決めさせるというかかわりをしてください。自分で決めたものだからこそ責任をもってやり遂げることができるのです。
わかったつもりになってない?
学習の仕方によっては、まったく効果がないことがあるかもしれません。たとえば、問題を解いて答え合わせをして、まちがった場所は書き写して終わり……。なんてことはないですか?
子どもは〇付けをしたらそこで満足してしまう傾向があります。学習は量だけでなく質を高めることも意識しましょう。本当に理解できたかという確認を、小学生のうちは保護者の方がしてあげることで、効率的で質の高い学習となります。
目的は「きれいなノートづくり」ではない
多色ペンやスタンプを駆使して「きれいなノートをつくることが目標」になってしまうお子さんがいます。とくに、高学年以降の女子は注意して観察してみてください。
あくまで、ノートは勉強したことをしっかり自分のものとして定着させるための道具です。とはいえ、児童・生徒にとって「自分さえ読めればいいノート」はもう少し大きくなってから。
自宅学習の最大の目的は、きれいなノートづくりではありません。お子さんが、学習を身近なものとし、自発的に進んで勉強する姿勢を家庭の中でつくることなのです。
継続するには「保護者のかかわり方」が大切!
お子さんが、自らすすんで自宅学習を継続してくれるようになると、保護者の皆さんも安心ですよね。とはいえ、まだ子どもなので、学習を継続させるためには、保護者の方の支援が必ず必要となります。
そこで、3つのポイントから、お子さんの学習を継続させるための保護者のかかわり方について、わかりやすくお伝えします。お子さんの自発的な学習意欲を高めるための接し方として、普段から参考にしてみてください。
励ましやポジティブな声掛けを
自宅で学習しているお子さんに普段どんな声をかけていますか? 声掛けや話しかける内容を意識するだけで、お子さんの態度や行動はみるみる変化していきます。
意識していただきたのは、ポジティブな内容であることです。学習したら、
「いつも頑張っててすごいね」
「勉強してくれて、うれしいな」
と、積極的にほめたり話しかけましょう。わからなかったり、まちがえたことがあっても、
「次はきっとうまくいくよ」
「わからなくても聞けばだいじょうぶ」
と、励ましたりポジティブに変換するような声掛けをしてみてください。
保護者の方が肯定的な姿勢を取り続けることで、お子さんの『自己肯定感』や『レジリエンス』が高まり、自宅での学習意欲向上につながっていくのです。
できたことは可視化してやる気を持続!
1か月や1週間、一日でどれくらい自宅で学習をしたのか、量を可視化することでお子さんのモチベーションは高まります。継続できない場合、一定期間ごとの学習量にばらつきがあったり、学習するタイミングがバラバラだったりします。
そこで保護者の方のかかわりとして、
- ノートに花丸を付ける
- シールを貼る
- カレンダーに記録
- 終わったプリントやドリルを保管
など、小さなことでもよいのでお子さんの学習の足跡がわかるような工夫をしましょう。そのときに、ポジティブな声掛けを同時にできるとさらにGOODです。
子どもの学習中は親も勉強しよう
よく「親の背中をみて育つ」というように、子どもたちは言葉よりも行動で理解するものです。したがって、お子さんの自宅学習を促すためには、保護者の方が机に向かって勉強したり読書をする姿を積極的に示しましょう。
ここで、絶対にしてはいけないことは、お子さんが勉強しているにもかかわらず、保護者の方がテレビやスマホに夢中になっていることです。あるいは、普段から勉強する姿をまったく見せないことです。この機会に、普段の自宅での過ごし方について、ぜひ振り返ってみては。
習慣化すれば中学・高校も安心
学習習慣を身に着けさせるのはいつ頃がいいのか……。それは、小学生のうちにできるのがベストだといえるでしょう。学習習慣がついている子、勉強のやり方がわかっている子、継続できる子というのは、学力面だけが強くなるわけではありません。
ありのままの自分をポジティブに捉えられる『自己肯定感』や、逆境を跳ね返す『レジリエンス』などといった、心理的な機能においてもたくましく成長します。小学生のうちに学習習慣を確立できれば、中学・高校はもちろん、その先の社会人になっても「生きる力」としての礎になるのです。
自宅学習を充実させる! 学研の家庭学習応援ツール
お子さんの自宅学習を始めるにあたって、「どのような教材を学べばいいのわからない」「もっと自宅学習を充実させたい!」という保護者の方に向けて、おすすめのツールを2つご紹介します。
1つは、難易度に合わせて選べる学研の「ドリル・参考書」です。もう1つは、「家庭教育応援サイト『マナビスタ』」です。お子さんや保護者の方の悩みに合わせて、うまく使い分けてください。
難易度に合わせて選べる「ドリル・参考書」
「塾に通うべきだろうか」
「最近学校のテストでミスが目立つ」
「そもそも勉強のやり方がわかっていないのかも」
「参考書がありすぎてどれを選べばいいか分からない」
というお悩みがありませんか?
お子さんの学年や習熟度に合わせて、ドリルや参考書を選ぶことができ、お手頃価格で気軽に始められる教材があると便利ですよね。教育のプロである学研が、そういった保護者の皆さんのお悩みに応えます。
学研のドリルは、対象学年で学んでほしいことを、最適な学習順で掲載しています。学校で学ぶ内容とずれのないよう、学習指導要領に照らして作っています。まずは、お子さんの学年や教材の特長から、適切なドリル・参考書を探してみましょう。
家庭学習応援サイト「マナビスタ」
感染症対策によって、おうちで子育てする時間が増えるなか、悩みごとの解決してくれたり、役立つ情報が定期的に見られるウェブサイトがあるととても便利ですよね。ご覧になっている記事のウェブサイト「マナビスタ」では、そんな保護者の方とお子さんのための家庭学習応援サイトです。
自宅学習のコツや参考書・ドリルの選び方、受験情報など、お役立ちの子育て情報を毎日更新してお届け! また、学年ごとの英語・数学・理科・国語・社会の授業や昔ばなし道徳の動画コンテンツも充実しています。
また、会費無料のGakkenIDに登録していただくと、プレゼントが当たるキャンペーンにもご応募していただけます。
まとめ
これまで、お子さんが家庭での勉強や学習を継続するためのアドバイスをお伝えしてきました。
自宅学習を継続することができれば、子どもの学力面だけではなく精神面でも大きな成長を遂げることができます。今、世の中や国際社会が求める力というのは、「自ら課題を見つけ、学習し、知識を身に着ける力」です。これからの社会を生きる子どもたちにとって自宅学習は、その礎を築くための取り組みといえるでしょう。
これまでお伝えしたことを参考に、家庭でのお子さんの自発的な学習意欲を、ぐんぐん向上させてくださいね。