まんがで学ぼう「世界の歴史」　第1回：歴史的な発掘家【ハイリンヒ＝シュリーマン】

2023.02.12

学習まんがのメリットは、驚きや感動を味わいながらだれでも気軽に学習できることです（くわしくは『まんがで学ぶ３つのメリット！「日本の歴史」』」で解説しています）。

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今回は世界の歴史についてご紹介しますね。実際に教科のなかで学ぶのは中学生になってからですが、小学生のうちから興味をもっておくとスッと頭に入ってきます。世界史を覚えるのには、カタカナでいろいろな言葉が出てきて難しい、と思ってしまうことも少なくありません。でもまんがを通じて、しかも楽しく物語のように読んでおけば、覚えるのもとても早くなります。そんな世界の歴史のなかでも、いまだに謎が多い古代ギリシア文明のお話です！

ハインリヒ＝シュリーマン（1822年～1890年）

ハインリヒ＝シュリーマンは、ドイツの実業家であり考古学者でもある人物です。彼は幼いころからギリシア神話に興味をもち、「トロイアの戦い」の聖地トロイを発掘しました。

幼少期に母を亡くし貧しい家庭で育ちましたが、商人としてのキャリアを開始し大きな財産を築きあげました。しかしシュリーマンは幼いころからの古代ギリシア神話へのロマンを忘れることはできませんでした。

彼は拠点をイタリアから現在のトルコに移し、築き上げた財産を遺跡の発掘に費やしました。ついにトロイアの遺跡を発見し、神話とされていた場所が実在していたことを証明したのです。ずっと夢に見ていたことが実現した喜びはとても大きいものだったでしょう。

伝説ではなく実話だった「トロイアの戦い」

「トロイアの戦い」は古代ギリシアの歴史の中でも有名な戦いのひとつです。この戦いは1194年よりも前に始まりましたが、ヘラクレス物語やホメロスの「イリアス」などの作品に記されています。この物語は長い間、たんなる神話であり実話ではないと信じられていました。

この戦いは現在トルコの北西部にあたるトロイア（別名トロイ）とギリシアとよばれる都市国家同士の戦いでした。トロイアの若き王子パレスによって誘拐された美しいギリシア王妃ヘレネを取り戻すべく、ギリシアはトロイアに攻撃を始めます。激しい戦いが続きますが、ギリシア軍はオデュッセウスの計画した大胆な作戦によって、ついにトロイア軍に勝利することができたのです。

「トロイアの戦い」では古代ギリシアの歴史を文化に関連した多くの重要な人物が登場します。例えば、天才策士の英雄オデュッセウス、ギリシア神話の英雄でトロイアの王子ヘクトルなどです。この戦いは、古代ギリシアに関連した文学や絵画といった多くの芸術作品のテーマとして登場しています。

「トロイアの戦い」というのは、今日までにわたり古代ギリシアの歴史や文化を理解するために大きな役割を果たしているのです。

シュリーマンの功績とは

教科書のなかでシュリーマンは、トロイア遺跡を見つけた商人・発掘家として淡々に紹介されます。しかし本当の姿は、幼いころからの夢をずっと大切にし、さまざまな苦難があってもそれを乗り越えて実現した人物だったのです。その結果、人類にとっての宝である遺跡を見つけることができました。そんな彼の姿には誰もが勇気をもらうのではないでしょうか。