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家庭の教育方針を決めることの重要性 | 方針の決め方と重要ポイント

家庭の教育方針を決めることの重要性 | 方針の決め方と重要ポイント

お子さんの将来に不安を抱えてはいませんか? そういった保護者のみなさんに、ぜひ決めてほしいのが「教育方針」。でもこの言葉を聞くと、なんだか 堅苦かたくるしく、難しいものに感じてしまうなんてこともありますよね。そこで今回は、お子さんの将来を考えることの重要性について、親御さんならではの視点から解説していきます。ご家庭ですぐにマネできる情報もご紹介していますので、ぜひ参考になさってくださいね。

 

<目次>

  1. 家庭の教育方針を決めておくことの重要性
  2. 教育方針を決める際の5つのポイント
  3. 教育方針の決め方 | 保護者が意識するべきこと
  4. 具体例を参考に我が家の教育方針を考えてみよう
  5. 家庭内や周囲の人と「教育方針が合わない」と感じたときは?
  6. お子さんの未来を考えるみなさんにオススメしたい書籍3選
  7. まとめ

家庭の教育方針を決めておくことの重要性

大切なお子さんの将来。なんとなく想像はできていても「方針」といえるほど、しっかりしたものがないというご家庭は多いのではないでしょうか。そういったみなさんに、まずは教育方針を決めるメリットを4つご紹介します。これを読めば、みなさんもその重要性に気づけるはず。

 

子育てのビジョンが明確になる

ちいさなお子さんが、自分自身の将来を考えるというのはなかなか難しいことですよね。そんなとき、教育方針は“未来の道しるべ”となります。ぜひ、お子さんに対して「こんな子に育ってほしい」と直接伝えるようにしてみましょう。そうすることで、お子さんの自立を促すことができます。また、親御さんに求められるサポートも自然に決まるでしょう。一度教育方針が固まれば、あとはそれに沿うのみ。将来を見据みすえてお子さんと接することで、一貫性いっかんせいのある教育ができます

 

教育方針の違いがある場合は意見をり合わせる機会になる

お子さんの成長とともに、教育の価値観がずれてしまうことはあります。大切なお子さんですから、親御さんが思い描くビジョンもそれぞれです。しかし、それでは教育に一貫性がなくなってしまうでしょう。お子さんも自分の進むべき道に迷ってしまいます。

そのようなときには、お子さんについて話し合う機会をつくるようにしましょう。意見を共有しあい、方針を決めることで、お子さんへの愛情や親御さん同士の理解も深まります

 

習いごとなどの判断に役立つ

親御さんに多いお悩みの1つに、習いごとがあります。「習いごとをさせるべきか」「いつからはじめるのか」「どれくらいの頻度ひんどで習うのか」など、迷いは尽きません。このような場合、方針が決まっているとスムーズです。最終的なゴールがあると、お子さんに足りていないことや、身につけたい力が明らかになります。これらを身につけることができるものを選び、お子さんの成長に合わせてはじめるとよいでしょう。

 

子どもの受験対策になる

幼稚園・小学校受験を検討されている方もいらっしゃるでしょう。その場合、入試面接や提出書類でお子さんの教育環境を問われる場合があります。なぜならば、学校側は教育理念きょういくりねんに合ったお子さんに入学してほしいと考えるからです。お子さんの将来像がはっきりしていると、学校側の質問に明確に答えることができるでしょう。また、中学受験をお考えの場合にも教育方針は大切です。お子さんの適正にあった学校を選ぶ手助けとなります

 

教育方針を決める際の5つのポイント

 ここまで、教育方針の重要性について解説してきました。いかがでしたでしょうか。お子さんの未来を見据えることは、お子さんはもちろん、親御さんにもメリットがあるものです。

続いては、さらに関心があるみなさんに向けて教育方針を決めるときのポイントを5つご紹介します。

 

子どもの個性を認める

ご家庭で教育方針を検討するとき、まず大切にしてほしいのが「お子さんの個性」。人間ですから得意なことがあれば、苦手なこともあります。まずは、それらを認めてあげましょう。そのうえで必要なアプローチを見つけることがポイントです。しかし親御さんは、お子さんの短所に目がついてしまうもの。実は、短所より長所を伸ばしてあげることで自己肯定感じここうていかんや挑戦する力が身につくこともあります。お子さんを「しかる機会が多い」「ほめる機会が少ない」といったご家庭には、長所をのばす教育がオススメです。

 

子どもの夢や目標を尊重する

教育方針は保護者が決めるもの。そんなイメージをおもちのみなさんもいらっしゃるかもしれませんね。しかし、お子さん自身も目標を抱いていることがあります双方そうほうが異なるビジョンをもつとき、お子さんは自分を否定されたように感じてしまいます。重要なのは、お子さんの夢を尊重した将来設計しょうらいせっけいをすること。たとえば、お子さんが「YouTuberになりたい」とします。その場合は「自分の個性を大切に、それを表現できる人になってほしい」という方針がよいでしょう。

 

家庭内で方針を一致させる

ご家庭内でのケンカやストレスの原因のひとつになりやすいのが、価値観のずれ。お子さんに期待するあまり、一度方針を決めても考え方に違いが出てきてしまうことはよくあります。その原因は、話し合いの時間が取れていないことにあるかもしれません。方針を完全に一致させる必要はありません。まずは、ご家庭内で意見を共有することから始めてみましょう。話す機会をつくることで、お子さんへの愛情を確認したり、親御さん同士の考えを知ったりすることができます。それらが、次第に方針の一致につながっていくはずです。

 

保護者としての役割を考える

お子さんの将来について検討するときに考えてほしいこと。それは、子どものために「するべきこと」と「しないこと」の区別です。大切なお子さんですから、なんでもやってあげたい気持ちはよくわかります。しかし、時にはお子さんに考える機会を与えることも大切です。たとえば、習いごとを決めるとします。そのときには、お子さんの希望をじっくり聞き、いくつか候補こうほを出してあげましょう。その中から「自分で決める」という体験をすることでお子さんの成長をうながすことができます。

 

子育てのゴールを明確にする

教育方針を話し合うとき、一番はじめに決めたいのが「お子さんの最終目標」。先にゴールを設定することで、その到達に必要なプロセスが明らかになるでしょう。プロセスばかり重視していては、進むべき方向を見失ってしまいます。

目標が決まれば、あとは足りないスキルを補うのみ。お子さんに適した習いごとや進路をいっしょに考えてみましょう。ご家庭内で目標が共有されることで、お子さんは安心して学び・成長することができます

 

教育方針の決め方 | 保護者が意識するべきこと

では、お子さんの将来を考える保護者のみなさんは、どういったことに気を付ければよいのでしょうか。お子さんの人生にかかわることですから、慎重に検討したいですよね。でも、これからご紹介する3つのポイントをおさえれば、あまり難しく考えることはありません。お子さんと親御さんの二人三脚でいっしょに考えていきましょう。

 

保護者の意見に偏らない

勉強やスポーツ、挑戦するからには上を目指してほしい。このような願いをもつ親御さんもいらっしゃるかもしれませんね。しかし、お子さんはそれぞれ異なる興味や才能をもっているもの理想だけにこだわらず、個性や適性をかんがみた方針を立てることも大切です

ときに大きな目標に挑戦することも重要ですが、それを継続する必要はありません。なぜなら、プレッシャーが大きすぎるあまり自信をなくしてしまうことがあるからです。適度に理想を提示しながら、お子さんの意見や希望を尊重してあげるとよいでしょう

 

保護者自身が方針をしっかり守る

教育方針が決まったら、それを実現するための行動が大切になります。しかしお子さんは、親御さんの背中をみて育つもの。保護者のみなさんが方針を守らなければ、お子さんも迷いを感じてしまいます。たとえば、時間を守るという方針を決めたとしましょう。それにもかかわらず、親御さんが寝坊をしたり、期限を忘れたりしてはいけません。保護者のみなさんは、お子さんのかがみとなります。少し意識をして行動するようにしてみてください。

 

学校教育などと混同しない

ご家庭と学校の方針は、分けて考える必要があります。ご家庭では、お子さんの個性や親御さんの価値観に基づく教育ができます。一方、学校はさまざまな生徒の教育をカバーし、一般的な知識や協調性きょうちょうせいを身につける場であると考えましょう。これらを混同すると、ご家庭の方針に混乱や矛盾むじゅんを生んでしまいます。そのため、良さをお互いにおぎないながら協力することが大切ですお互いが連携れんけいしあうことで、お子さんの発達をより一層サポートすることができます

具体例を参考に我が家の教育方針を考えてみよう

思いやりをもって周囲の人に接する

思いやりのある子に育てたい場合、お友だちの気持ちや意見に耳を傾けるように促し、相手の立場を考える習慣をつけるとよいでしょう。オススメは、助け合いや思いやりの大切さを体験できるボランティア活動やチームプレイのスポーツ。自分にできることで何かに貢献こうけんをし、他者を尊重することで広くやさしい心を育みます

 

世の中のマナーとモラルを守る

「ルールを守り、模範的もはんてきなお子さんに育ってほしい」という方針のご家庭は、礼儀や感謝の大切さを学ぶとよいでしょう。これは日常生活で簡単に実践ができます。たとえば、外出時に「知り合いの人に必ずあいさつをする」「なにかをしてもらったらお礼をする」など、簡単なルールを決めてみましょう。しだいに、ルールがあたりまえに変化していきます

 

時間厳守・約束は破らない

時間や約束を守れる人をめざすには、まず小さなコミュニティでルールをつくってみましょう。たとえば、「家族全員で決められた時間にそろって夕食をとる」という決まりをつくったとします。すると、お子さんは宿題を時間内に終わらせたり、決まった時間に遊びから帰宅したりする習慣がつきます。この小さな習慣が、時間を管理する力や責任感につながります

 

身の回りのことは自分でする

お子さんの自立性を育むには、家事のお手伝いが効果的。複雑な作業ではなく、お子さんご自身の部屋や衣服、食器を片付けることから始めてみましょう。また、お子さんをほめてあげることも大切です。できたことを認めてあげることで、継続力を養うことができます

 

感謝の心を忘れない

「ありがとう」と伝えるのは、簡単そうにみえて、なかなか照れくさいもの。でも、日常の中で感謝を伝えることがあたりまえになれば、恥ずかしいことはありません。たとえば、誕生日やクリスマスなどの特別な日には、お手紙やメッセージカードを交換するという習慣をご家庭でつくってみてはいかがでしょうか。これにより、お互いの大切さを再確認し、思いやりの心を育てることができます

 

失敗してもくじけず努力を続ける

「困難にも負けず、頑張るお子さんに育てたい」と願う親御さんはたくさんいらっしゃることでしょう。しかし、お子さんがテストで低い点数を取ったり、試合に負けたりしたときに思わず叱ってしまった経験はないでしょうか。今後は失敗した場合でも、弱点を見つけて再チャレンジするように促してみましょう。これにより、お子さんは自己成長の意識を高めることができます

家庭内や周囲の人と「教育方針が合わない」と感じたときは?

ご夫婦やママ友同士で、意見が合わないという声をよく耳にします。ご家庭によって状況は異なりますから、方向性に違いがあるのは当然のこと。ですが、このすれ違いが思わぬ対立を生むこともあります。意見の押し付け合いにならないよう注意しましょう。

それでもトラブルが発生したときはやはり、話し合いが重要です。教育方針は「子どもが中心」であるべきもの。もう一度出発点に戻り、意見を共有しあいましょう

 

お子さんの未来を考えるみなさんにオススメしたい書籍3選

お子さんの健やかな成長を見守るには、実践的なアドバイスを提供してくれる書籍を参考にしてみるのもよいかもしれません。そこで今回は、子育てのヒントがたっぷりと詰まった書籍を3つご紹介します。

 

あかはなそえじ先生の ひとりじゃないよ ぼくが院内学級の教師として学んだこと

「さいかち学級(昭和大学病院内学級)」の教師を務める副島賢和氏著。ホスピタルクラウン(病院のピエロ)としても活躍し、治療に励む子どもたちとの関わりを基に教育の重要性について語った1冊です。筆者とのつながりを通じ、子どもたちはいかに笑顔を取り戻し、治療の意欲を取り戻したのか。副島氏の経験をもとに、お子さんとの接し方・保護者としての関わり方を解説しています

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ママも子どもも悪くない! しからずにすむ子育てのヒント 新装版

理想の子育てとのギャップにお悩みのママ必見! 親御さん向けセミナー開催の筆者による、子育て解説書の決定版。「思い通りの子育てができない自分が嫌」「結果がでないわが子についしかってしまう」なんてことはありませんか? 実はそれ、「行動」がうまくいっていないだけかもしれません。本書では、親が「困る」子どもの行動例から、その要因と具体的な対処法をご紹介しています

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改訂版 𠮟らない子育て

ミリオンセラー『嫌われる勇気』の筆者・岸見一郎氏による一冊。「アドラー心理学の子育て論」を基に、親子で共に成長するヒントをまとめています。子育てをする中で、お子さんにどんな言葉をかけるべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。本書では「ありがとう」「助かったよ」の勇気づけの声かけで実現できる、楽しい子育て方法について解説しています。全6章・224ページで、読みやすいコンパクトな構成です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。この機会に、ぜひお子さんの将来についてじっくり検討してみてください。教育方針を決定するときはもちろん、子育てには疑問や、悩みがつきものです。そういったときは、書籍を参考にしてみるのもひとつの手です。学研出版サイトでは、今回ご紹介しきれなかったアドバイスが豊富な本を多数取りそろえています。困ったことや悩みがあれば、学研出版サイトをのぞいてみてください。新しい視点やヒントをご紹介できるかもしれません。

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