教育ニュース2022.1.24 コロナ禍で学生の約半数が無気力状態に
勉強や習い事、健康など、お子さんに関わる日々のニュースを知りたいけれど、「ゆっくりニュースをチェックしている暇なんてない…」という保護者のみなさんも多いはず。
このコーナーでは、そんな忙しいみなさんのために、最新の教育ニュースをたった3分でわかるように紹介していきます。
【コロナ禍】学生の約半数が無気力状態に。3人に1人は対人スキルへの不安も
誰が | 日本赤十字社が | |
何をした | 「新型コロナ禍と若者の将来不安に関する調査」を実施 | |
わかったことは? | 学生の約半数が「何もしたくなくなる、無気力」状態になったことや、3人に1人が「関係構築」「対人スキル」に不安を覚えていることなどがわかった |
日本赤十字社が「新型コロナ禍と若者の将来不安に関する調査」を、日本全国の高校生、大学生(大学院生)、保護者、教員の合計600名を対象に実施し、結果を公表しました。調査結果から、若者の約半数がコロナ禍で「何もしたくなくなる、無気力」状態になったことなどが明らかになりました。
2020年4月の緊急事態宣言から2021年9月の宣言解除までの期間におきた「気持ちの変化」への問いでは、「何もしたくなくなる、無気力」(高校生43.0%、大学生49.0%)が最も多く、次いで「孤独を感じ1人でいるのが不安」(高校生28.0%、大学生35.0%)、「自分に価値を感じない、他者から必要とされない」(高校生27.0%、大学生20.0%)との結果に。また、「生きていることに意味を感じない、死を考える」(高校生18.0%、大学生11.0%)と、精神的に追い込まれた学生も少なくないことがわかりました。
一方で、保護者はこれらの気持ちの変化について相談された経験は少なく「相談されたことに当てはまるものはない」(高校生の保護者79.0%、大学生の保護者84.0%)と回答しています。
また、将来の社会生活に対する不安への問いでは、「新しい人間関係を築くのが困難」(高校生30.0%、大学生33.0%)と最も多く、次いで「対人コミュニケーションスキルが身につかない」(高校生30.0%、大学生27.0%)となり、3人に1人が集団生活で得られる経験が不足していると感じていることが明らかになりました。
コロナ禍で生じた気持ちの変化にどう対処した?
- 「何とかなる」とできるだけ楽観的に考えるようにした(高校生24.6%、大学生30.9%)
- 保護者と話し合った(高校生15.8%、大学生23.5%)
- 「これも貴重な体験の1つだ」と学びの機会として考えるようにした(高校生10.5%、大学生22.1%)」
■新型コロナ禍と若者の将来不安に関する調査
調査対象:日本全国の男女600名(高校生100名、大学生・大学院生100名、高校生の保護者100名、大学生・大学院生の保護者100名、高校教員100名、大学教員100名) 調査方法:インターネット調査 調査期間:2021年12月10日~12日
https://www.jrc.or.jp/press/2022/0106_022802.html
※2021年日赤調べ
執筆:古川晶子(ディライトフル)