Now Loading...

習い事

子どもがピアノを始めるならいつがいい? 親の心構えと費用を確認

子どもがピアノを始めるならいつがいい? 親の心構えと費用を確認

習いごとは、子どもの可能性を広げる第一歩です。なかでもピアノは豊かな表現力と集中力を育み、未来に誇る才能を芽生えさせます。実はピアノを習うことが、子どもの将来に大きなメリットをもたらすことをご存じですか? 今回はピアノを習うことでどんなメリットがあるのか、実際に始めるタイミングはいつがいいのか、についてご紹介します。

もくじ

子どもがピアノを習う5つのメリット

子どもへのピアノ教育は、心と体の成長に大きく役立ちます。集中力や創造性を養い、自己表現の手段としても有効です。この単元では、お子さんがピアノを習うメリットについて大きく5つまとめています。お子さんの可能性を広げ、楽しみと共に未来を彩りましょう。

たくさんの音楽に触れることで感性が豊かになる

楽器演奏、特にピアノを習うことは、さまざまな音楽に触れる機会を提供し、感性を豊かにします。楽曲の感情表現や解釈、音楽の背後にある意味に触れることで、子どもの創造性と共感力が育まれます。演奏の過程での周囲との協力や共感も感性を磨く一因になります。真剣に楽器に取り組むことは、音楽だけでなく日常の感性を深めるチャンスなのです。

集中力や注意力が育つ

ピアノの演奏は、細やかな指の動きや楽譜を正確に読むことが必要です。練習や演奏中に高い集中力を求められることで、注意力が向上します。正確なタイミングや音程に気をつけながら演奏することは、学業や日常生活での集中力を高めることにつながります。

自信がつき自己肯定感が高くなる

最初は全然弾けなかった曲が弾けるようになったり、同じ曲でも何度も弾く中で、「こうやって弾いてみよう!」と新しいアイデアが浮かんできたりもします。そんなできなかったことができるようになり、そしてできることがさらに向上する過程で、子どもの自信が育まれます。

特にポイントになるのは、ピアノの発表会の経験です。
人前で演奏することに対する緊張や、間違えてしまうことへの不安など、発表会を通じて経験し、克服することで、より多くの自信と自己肯定感が養われるでしょう。できなかったことができるようになる経験や、緊張や不安を乗り越える経験は、今後の人生においても非常に大きな意義をもちます。

ワーキングメモリが鍛えられる

ピアノ演奏とワーキングメモリは密接に関連しています。ワーキングメモリとは、一時的に情報を保持し、それを活用する認知プロセスです。ピアノ演奏において、ワーキングメモリはとても大切な要素の一つです。

楽譜は音符やリズムの情報が詰まっています。楽譜を読み、それをワーキングメモリに一時的に保持しながら演奏します。一連の行動を繰り返せば繰り返すほど、ワーキングメモリの容量と処理能力が高くなり、楽譜の解釈や演奏の正確性も向上します。練習中に楽譜を見ながら演奏し、徐々に見なくても弾けるようになる過程も、ワーキングメモリを活用していると言われているのです。

算数や英語など教科の理解にも役に立つ

楽譜を読む能力は読解力高めてくれます。これは英語の文章理解や科学の論文読解にも適用でき、情報を正確に理解し、要約する能力を向上させます。
さらに、鍵盤上の音符や和音を読み取り、演奏することは空間認識能力を高めます。これは地図の読解や幾何学の問題解決にも関連があります。
アンサンブル演奏や発表会への参加を通じて、協調性とコミュニケーション能力を伸ばす機会があります。これはチームワークを必要とする場面でも役に立ちます。

ピアノの演奏は単なる音楽の学習だけでなく、幅広い学問領域に対する能力向上を促進します。そのため、お子さんにピアノ演奏を学ばせることは、教科全般での学習に対する大切な基礎を築く一環と言えます。

何歳からピアノを習うべき?

3歳~5歳までに始めるメリット

幼少期は脳の発達が活発な時期であり、音楽教育は認知能力や音感を発達させるのに有益です。早期に音楽に触れることで、音楽への感受性や理解が高まります。

さらに幼い頃からピアノを演奏することで、指の運動制御や手の協調性が早期に発達する可能性があります。これは後の生活においても手先の器用さや運動能力の向上に貢献します。

6歳ごろから始めるメリット

6歳以降は集中力や注意力が向上し、楽譜の読解や練習に取り組む能力が増します。さらに抽象的な概念や理論を理解しやすくなる傾向があり、譜面や楽曲の構造を深く理解できるでしょう。ピアノの演奏を通して、自分で自分を律する力を発展させることができ、練習や目標設定に積極的に取り組むことができるようになります。

達成感を得やすい状態で始めることで、よりピアノの演奏を楽しんで、しかも継続することができるでしょう。

興味を持ったら何歳からでもOK

ピアノを始めるにあたって、始めた年齢によるメリットは異なりますが、最も大切なのは子どもの興味と個性に合わせたアプローチを選ぶことです。子どもは興味を持つ活動を通して楽しさはもちろん、学習意欲を高めることができます。適切なアプローチを選ぶことで、子どもは習いごとを楽しいと感じ、続けるモチベーションを維持することができます。

ピアノを始めるか迷ったときに考えること

https://www.gakken.jp/homestudy-support/wp-content/uploads/2023/09/pixta_56892169_M.jpg

これまでは、ピアノを習うことで子どもにどんな変化があるのかについて紹介しました。しかし実際に習わせるとなると腰が重い、あるいは「うーんでもなあ。習わせようかなあ。どうしようかなあ」と迷われている方に、実際にピアノを習い始めると良いタイミングについてご紹介します。

子どもが音楽に興味を持っているか

子どもが自分から音楽や楽器に興味を持つ場合、それは自己発見の過程です。自分の関心や好みを見つけることは、個々の個性を尊重し、豊かな人間性を育む一歩となります。

自分から興味をもって取り組む子どもは、継続的なモチベーションをもちやすいです。自分の意欲に基づいて学ぶことで、学習や練習が楽しみとなり、継続的な努力が可能となります。

親がどれくらい関わってあげられるか

幼児から小学校低学年のピアノ学習では、親の関与が非常に重要です。送り迎えやスケジュール管理、練習サポート、楽器の整備、コミュニケーション、発表会への協力など、親は積極的に関わり、子どもの学習を支える必要があります。特に幼少期は子どもの自己管理が難しい時期なので、親のサポートが学習の成功につながります。

どのレベルを目指すか・目的は何か

ピアノを習う際に目的や目指すレベルを明確にすることは非常に重要です。目的やレベルによって、レッスンの依頼先や頻度、費用、そして学習のアプローチが異なるからです。

ピアノを趣味や教養として楽しむ場合、レッスンは比較的カジュアルで、週に1回から数回の頻度で十分です。専門的なトレーニングは必要ありませんが、楽しみながら演奏を楽しむことが目的です。

習いごととしてピアノを始める場合は、基本的な演奏技術や楽譜の読み方を学ぶことが中心です。週に1回のレッスンが一般的で、基礎をしっかりと築くためにはそれが重要になります。

音楽のプロを目指す場合、より専門的なトレーニングが必要です。高度な技術や演奏力を磨くために、週に複数回のレッスンや専門的な指導はもちろん、毎日の自主練習が必要となります。

子どもがピアノを習う際に生じる費用

ピアノの学習は、子どもの成長や才能を育てる素晴らしい経験ですが、費用も検討すべき要因です。子どもがピアノを習う際に生じる主な費用は以下の4つの観点から考えられます。

レッスン代(月謝)

ピアノのレッスン代は、継続的な学習に必要な支出です。教室や講師によって異なるため、比較や予算設定が大切です。定期的な月謝のほかに、個別レッスンやグループレッスンといった選択肢もあります。

大手ピアノ教室と個人教室は、異なる特徴をもち、費用も違います。大手教室はプロの講師や充実した設備があり、月謝は10,000円~程度。一方、個人教室は個別指導とアットホームな雰囲気が魅力で、月謝は5,000円~程度。目指すレベルによって費用が異なり、プロ指導や頻繁なレッスンは費用が高くなります。選択の際は予算と目的を考慮しましょう。

入会金や教材費

入会費は一般的には2,000円~10,000円程度です。
教材費は教室によってかなり差があります。

個人教室であれば、教材費がかからないケースもありますし、大手教室であればテキストの購入費がかかることがあります。
大手教室ではしっかりしたカリキュラムが組まれており、個別具体的な対応がしづらいケースが多い代わりに、膨大な過去のデータや経験をもとに指導がなされるので安心感があると言えます。
いっぽう、個人教室では運営者の教え方に沿ってレッスンが行われるので、コミュニケーション次第で「このテキストを使ってレッスンをしてほしい」などの希望を叶えられることもあるでしょう。

予算とレッスンのカリキュラムについては、複数候補を比較して、その中でより良いものを選ぶことが大切です。

発表会などの費用

ピアノの成果を披露する発表会やコンクールに参加する場合、参加費や衣装代、会場費などがかかることがあります。発表会は子どもの自信を育む貴重な経験ですが、その費用も考慮に入れておきましょう。

ピアノに関する費用

ピアノを所有しない場合、購入やレンタル費用も検討が必要です。ピアノの種類やブランドによって価格が異なるため、家計に合った選択が重要です。また、調律やメンテナンスの費用も考慮しましょう。

ピアノの学習は豊かな音楽体験と成長をもたらすものですが、費用の面もしっかりと見極めることが大切です。家計の状況や子どもの意向に合わせて、適切な選択をすることで、費用負担を最小限にしつつ、充実したピアノの学習を実現できます。

子どもがピアノを長く続けるために

ピアノの学習を長期間にわたって続けるためには、子どもの興味を引きつけ、モチベーションを維持する方法が重要です。以下に三つの観点から、子どもがピアノを長く楽しみながら学ぶためのアプローチを探ってみましょう。

子どもと相性のいい先生に習う

子どもの成長や個性に合わせた指導を行う先生との相性は大切です。優れたピアノ教室で、子どもに寄り添った指導をしてくれる先生を見つけることが重要です。子どもとのコミュニケーションや教育方針に共感し、楽しく学べる環境を提供してくれる先生を選びましょう。

ピアノ教室任せにせず親が積極的に関わる

ピアノの学習が長続きするためには、親の積極的な関与も重要です。子どもの進捗や課題に関心を持ち、練習のサポートを行うことで、学習意欲を高めることができます。週の進行状況や目標設定を共に話し合い、家庭でも学習の環境を整えることが大切です。

モチベーションを保つ方法を考える

子どものモチベーションを保つためには、楽しい学習環境を提供することが鍵となります。練習を楽しい時間に変えるために、音楽のゲームなど、楽しさを重視したやり方を取り入れることでモチベーションが高まることもあります。また、定期的な目標設定や発表会の参加を通じて、成果を実感する機会を設けることも重要です。

長期的な学習の継続は、子どもの個性や成長に合わせた環境づくりが欠かせません。楽しい学習経験を提供し、ピアノを続ける喜びを感じられるようサポートすることで、持続的な学習が可能となります。

まとめ

最後に、子どもがピアノを長く続けるためには、相性の良い先生を選ぶこと、親の積極的な関与、モチベーションを保つ工夫が必要です。持続的な学習を実現し、こどもの成長と才能を育てる素晴らしい経験となるでしょう。

もちろんピアノのほかにもさまざまな習いごとがあります。ピアノのことだけではなく、他の習いごとにも目を向けることで、本当によいものを判断できるになるはずです。

マナビスタ内のほかの記事をチェックいただくことをおすすめします。マナビスタには、家庭学習や子育てなどのお悩みを解決する幅広いコンテンツが満載です。ぜひ関連記事からご覧ください。

関連記事

マナビスタについて

マナビスタは学研グループの家庭学習応援サイトです。