“非認知能力”の火付け役、ボーク重子さんが指南! 子どもの創造性を引き出す、対話方法とは?
「非認知能力」という言葉をご存じでしょうか。非認知能力とは、テストの点数や偏差値のような数値化できる能力とは異なり、たとえば、好奇心ややり抜く力、自己肯定感、社会性など数値化できない能力のこと。これからの時代に欠かせないとされ注目されています。その火付け役であり「全米最優秀女子高生の母」としても知られるボーク重子さんに、非認知能力を育てるためのヒントをうかがいました!
「自ら学んでいく力」がないと人生が止まってしまう⁉
これからの時代、子どもたちが「自ら学んでいく力」と「学びたいという気持ち」をもつことが、とても重要になってきます。なぜだと思いますか? 私たちがコロナ禍で痛感したように、数年先、世の中がいったいどうなるかわかりません。生活のあり方がどんどん変わっていますし、今ある職業がなくなるかもしれません。逆に、まったく新しい職業が突然生まれてくるかもしれません。
そこで重要になるのは、「これってなんだろう?」「もっと知りたい!」と好奇心をもって「自ら学んでいく力」。今の子どもたちが社会人になるとき、企業に就職して定年まで勤めて老後は安泰……、といったライフプランは崩壊していると思います。時代に置いてけぼりにされないためには、常に自分をアップデートしていくことが必要です。学び続けていかないと人生が止まってしまう。そのぐらい世の中がすごいスピードで変わっています。
子どもの創造性を引き出すのは、問いかけ型の対話!
では、一生学び続けられる人になるにはどうすればいいか。粘り強く考えたり、失敗してもやり直したり、という「非認知能力」をはぐくむことが大切になってきます。そのために、まずは下記の2つのポイントをもとに子どもとの対話を見直してみましょう。
①問いかけ型の対話で
「〇〇しなさい」「これはこうやって」といった、上から目線の一方的な指示ではなく、「お母さんはこうやってみたけど、あなたはどう思う?」「あなただったら、どういうやり方でやってみる?」と、問いかけ型の提案がおすすめです。そして、子どもが何か答えたら、「それ、おもしろいね! なんでそう思ったのか、もうちょっと教えて!」と共感して、子どもからどんどん意見や考えを引き出して。
②「大人は正しい」という思い込みを捨てる
実際、私も、娘の話を聞いていて「確かに一理あるな」ということが、しょっちゅうありました。親が、「自分の意見が正しいとは限らない、ひとつの意見でしかない」という気持ちで接することで、子どもの創造的な発想が無限に広がっていきます。表現力も高まっていくと思いますよ。
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