【親子で知っておきたい 季節の行事】 12月 ~冬至~
「12月22日は冬至です。昼が1年でいちばん短い日で、冬至を過ぎるとだんだん昼が長くなっていきますよ」
先生のお話を聞いているときや、教科書や本を読んでいるときに、祝日や記念日、毎年決まって行われる年中行事(ねんちゅうぎょうじ)のことが話題になることはありませんか。
このコーナーでは、親子でぜひ知っておきたい季節の行事を紹介していきます。毎日の暮らしが、より楽しくなるはずです。
冬至(とうじ) ~昼がいちばん短い日~
冬至は、1年の間で昼がいちばん短く、夜が長くなる日です。
この日には、ゆず湯に入る習慣があります。ゆずには、体を保温する効果があり、ゆず湯に入るとかぜをひかないといわれています。また、栄養豊富なかぼちゃなどを食べる習慣もあります。
冬は植物が枯れる時期です。昔の人は、冬には人の気力もおとろえると考えていました。そこで、冬至に、香りの強いゆずや色鮮やかなかぼちゃを取り入れることで、病気などの災いをはらおうとしました。
冬至を過ぎると、太陽の出ている時間が少しずつ長くなります。昔の人は、冬至を一年の節目とし、この日を境に太陽の力が回復していくと考えていました。
冬至の食べ物
~南瓜(なんきん・かぼちゃ)~
冬至の日に「ん」のつく食べ物を食べると、病気をしないという言い伝えがあります。「ん」が二つ付く、「なんきん(かぼちゃ)」「にんじん」「ぎんなん」などは、特に縁起がよいとされました。
~小豆(あずき)がゆ~
小豆の赤い色が、災いをはらうと信じられていて、冬至のときに小豆がゆを食べる風習もあります。
冬至のころの日の出と日の入り
地域によって少し差はありますが、昼間がいちばん短いときは、日の出が午前7時くらい、日の入りが午後4時半くらいです。昼間の長さは、いちばん長いときと短いときでは、約5時間もちがうのです。
ただ、冬至の日が、日の出が最も遅く、日の入りが最も早いわけではありません。日の出が最も遅い日は冬至の半月後、日の入りが最も早い日は冬至の半月前になります。
出典
『絵でわかる社会科事典 第2期 ④年中行事・祭り』
学研プラス(編)/ 帝京大学教授 鎌田和宏、目白大学教授 鈴木章生(監修)
定価:6,050円(税込)