<講師が教えるキッズマナー>行儀が良い子は身についている「お出かけのルールとマナー」
子どもとの外出が増える冬休み、いよいよ年末年始ですね。電車やバスなど公共交通機関を利用したり、親戚宅を訪問したりする際に気になるのが、子どものふるまいではないでしょうか?お出かけのルールやマナーが身についていると、外出もより楽しいものになるはずです。今回はお出かけのルールとマナーについて、キッズマナー講師の大塚けいこ先生に教えてもらいます。
先生によると、行儀が良いとされる子には共通して身についているルールとマナーがあるそうです。お出かけでは、特に次のルールやマナーが重要です。
移動中は親と手をつないで歩く
小学校低学年くらいまでの子どもは、移動中も危なっかしく落ち着かないものです。ルールやマナーが身についている子どもは、移動中も親と手をつないで歩くことができるそう。手を振りほどいて一人で行ってしまうことなく、親と平行して歩けると安心ですね。
もし、ずっと手をつなぐことが難しい場合は、人通りや車両が多い道路だけでも手をつないで歩きたいものです。そんな時は「ここだけでも手をつなごう」とスタートとゴールを伝えると、子どもも落ち着いて手をつなげるようになるようです。
信号を正しく判断し安全に歩く
歩行者用信号で青が点滅しているときは「無理に横断しない」、信号が青になっても「左右確認をしてから歩きだす」、青でも「いきなり走り出さない」など、子どもに信号の判断や横断の方法を正しく教えておくことは、安全面で大事です。
先生によると、日頃から買い物や散歩などで根気よく教えていくと子どももルールとして覚えてくれるそうです。また、急いでいるからといって親が子どもの前で信号の点滅中に横断するようなふるまいを見せるのはNG。まずは親自身が見本になることが大切です。
公共交通機関では静かに過ごす
電車やバスなど公共交通機関を使うとき、子どものふるまいにやきもきすることがよくあると思います。大声で話したり、ウロウロしたり、つり革にぶら下がったり、景色を見ようとして靴のままシートに乗ったりしてはいけないことはご存知のとおりです。
公共交通機関を使うときは、普段からお気に入りの本や小さな手遊び道具(音は出ないものがベター)など、子どもが落ち着いて過ごせるをもたせることがおすすめです。マスク着用可能な年齢の子どもであれば、感染症予防対策として公共交通機関内でもマスクを着用しましょう。「目的地に着いたら〇〇しよう」「あと15分で着くからそれまでは〇〇してね」と、子どもに見通しをもたせる訓練をしておくとよいようです。
訪問先であれこれ触らない
年末年始はあいさつのために親戚宅にお邪魔したり、初売りに出かけたりと何かと外出の機会が増えます。子どもにとっては興味をそそられるものがたくさんあることでしょう。よその家やお店では目新しいものばかりで、子どもはあれこれ触りたがります。なかには壊れやすいものや貴重なものもありますし、親戚のご家族にとって大切な品物もあります。こうしたものを触らないように、子どもには事前にハッキリと伝えておくことでトラブルを防止できます。せっかくの楽しい外出がお詫びばかりにならないようにしたいですね。
危険な行動をしない
毎年のように、子どもが外出先で事故にあうという痛ましいニュースがあります。普段とは違う場所で危機意識が薄れることもあるかもしれません。先に親のほうでざっと周囲を確認し、子どもが走り回ったり、登ってはいけない場所や立ち入ってはいけない場所に行ったりしないようにあらかじめルールを伝えておきましょう。また、遊んでいい場所との区別ができるように「ここは公園ではないからダメ」などと、場面ごとに教えていくことも肝心です。
とはいえ、子どもに長時間じっとさせるのは難しいもの。ときどき息抜きして体を動かすことができるように、親がメリハリをつけてあげるとよいそうですよ。
いかがでしたか?
先生によると、子どもは「伝えても忘れる」「一度では身につきにくい」ことが前提なので、焦らず、子どもの理解度に合わせて繰り返し教えることが望ましいとのこと。またできなくても叱らず、できたら子どもの目を見てしっかりと褒めることを意識するなかで、子どもの成功体験も増えていくそうです。「こうしなさい」という指示だけでなく、「ここでは、なぜこうするのか」について理由つきで伝えると子どもの理解がすすみます。ぜひ実践して、気持ちの良い年をお迎えくださいね。