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子育て

【親子で知っておきたい 季節の行事】 1月 ~正月~

【親子で知っておきたい 季節の行事】 1月 ~正月~

「明けましておめでとうございます。本日1月1日は新年の始まりの日で、元日(がんじつ)ともいいますね」
先生のお話を聞いているときや、教科書や本を読んでいるときに、祝日や記念日、毎年決まって行われる年中行事(ねんちゅうぎょうじ)のことが話題になることはありませんか。
このコーナーでは、親子でぜひ知っておきたい季節の行事を紹介していきます。毎日の暮らしが、より楽しくなるはずです。

正月 ~年神様(としがみさま)をむかえ、新しい年を祝う~

正月は、1年の始まりを祝う行事です。もともとは、年神様という神様をおむかえする行事でした。年神様は、1年の始まりに山から降りてくる神様で、それぞれの家にやってきて、その年の豊作を約束し、家族の幸福を見守ってくれると信じられていました。年神様は、先祖の霊ともいわれています。
元旦には、お雑煮やおせち料理を食べ、家族みんなで新しい年を迎えられたことを祝います

正月の食事

~おせち料理~

1年のうち、季節の変わり目などの大切な日を節句といいます。もともと「おせち料理」とは、節句の時に、神様に供えるお祝いの料理でした。現在では、1年の始まりを祝う正月料理だけを指して、「おせち料理」といいます。「おせち料理」は、縁起がよいとされる食材で作られています。

~お雑煮(ぞうに)~
お雑煮とは、もちを主な具とした、だしと、しょうゆやみそなどで味付けたつゆの料理のことです。雑煮は、地域や家によって種類に違いがあります。代表的2種類のお雑煮を紹介します。

【関東風】

しょうゆ仕立て。四角い焼いたもちや鶏肉、小松菜などを入れる。

【関西風】

白みそ仕立て。焼かない丸もちや、さといもなどを入れる。

正月の飾り ~鏡もち~

鏡もちは、年神様へのお供え物です。昔の鏡のように円形をしていることから、鏡もちといわれます。鏡もちは、さまざまな縁起のよいもので飾られます。
①だいだい…「だいだい(代々)家が続く」という言葉にかけている。
②くし柿…干し柿を10個くしざしにしたもの。福をかき集めるとされる。
③伊勢海老…腰が曲がっているように見える姿から、長生きを表す。
④こんぶ…「よろこ(ん)ぶ」をかけている。
⑤裏白…しだという植物の仲間。葉の裏が白いので、後ろ暗いところがなく、心がきれいなことを表すといわれる。
ここで示したものは、鏡もちの一例です。

初夢 ~新年に初めて見る夢~


初夢とは、主に元日の夜から2日の明け方にかけ見る夢のことです。昔の人は、初夢を神様のお告げだと信じていました。まくらの下に七福神が乗った宝船の絵を入れて寝ると、よい初夢が見られるといわれています。

また、初夢で見ると縁起がよいものは、「一富士(いちふじ)、二鷹(にたか)、三茄子(さんなすび)」とする言い伝えもあります。「富士」は富士山のことで、末広がりの繁栄の象徴です。「無事」とかけている説もあります。「鷹」は獲物をうまく捕らえる縁起のいい鳥で、「高い」にもかかっています。「なすび」はかつて高級な野菜で、「(物事を)成す」にもかかる縁起のよい野菜です。

 



出典
『絵でわかる社会科事典 第2期 ④年中行事・祭り』
学研プラス(編)/ 帝京大学教授 鎌田和宏、目白大学教授 鈴木章生(監修)
定価:6,050円(税込)

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