「学校の宿題」にどう向き合わせるか
「東大式!伸びる子どもに育てる小中学生の勉強術」第3回。
学習塾STRUX・SUNゼミで塾長を務めている橋本拓磨です。
2021年3月末に出版した拙著「10歳からの東大式勉強術」(学研プラス)をふまえ、小学生のお子様をもつ保護者の方に「子どもの視野を広げ、いろいろなことに興味関心を持てるようにするために、自宅学習や日常生活で意識できること」を具体的にお伝えしていきます。
3回目の今回は「10歳の壁」を乗り越えるための鍵となる「宿題」について。
「子どもが宿題をやらない…」
「適当に片づけてしまっているけどいいのかな…」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回はそんな悩みに答えていきます。
まずはなんでもいいから「何より先に宿題を終わらせる」クセを!
宿題の目的は大きく2つ。それは「学校の授業内容の定着」と「”勉強グセ”の定着」です。
宿題はやることが決まっていて、かつほとんどの場合「毎日やるべき漢字や計算」か「その日の授業でやった問題」が出されますよね。
その日に勉強した内容をその日のうちに復習することで、学校で勉強した内容をしっかり記憶に留めることができます。
また、宿題は「必ずやらないといけない」という意識も強いため、これをうまく活かすことで「勉強の習慣」をつけることもできる、というわけです。
このときに大事なのが「宿題はやるべきもの」だけれども「すぐに終わるもの」だ、と思えるか。
たいていの場合そこまで大変な宿題が毎日のように出されるということはないですし、なんなら学校の休み時間でささっと終わらせていた、という東大生も話を聞いているとたくさんいました。
「一度やり始めればすぐ終わるもの」という意識をまず大前提として共有しておきましょう。
そして、この「すぐに終わるもの」という意識を持ちながら、実際に「なるべく短時間で」終わらせることも意識してほしいです。
たとえばおうちで宿題をやる場合、「学校から帰ってきて30分以内に宿題を終わらせる」とか、「計算は5分で終わらせる」といったふうに時間を測ってやらせることで、「サクッと終わらせる」という意識を植え付けることができます。
このとき、必ず「学校から帰ってきたらすぐに」ということも忘れないようにしましょう。
自分がやりたいことや遊びに先に手を出してしまうと、宿題をやるのがどんどん後回しになってしまいます。必ず「一番先に宿題を終わらせる」ということもセットのルールとして決めてあげてください。
「宿題が早く終われば、そのぶん〇〇をできる時間も増えるね!」
といったように、具体的に「〇〇する時間が増える」というメリットを話してあげたほうが、「早く好きなことをやりたいからササッと終わらせる」という行動につながっておすすめです。
学校の休み時間でサクッと終わらせちゃう、というのも手です。
特に家に帰ってからはすぐ遊びに出かけたり、好きなことを始めてしまったりするという場合は
「授業が終わったらざっと宿題を終わらせてから休み時間にするとかどう?」
というふうに話してあげてもいいですね。
Information
「10歳からの東大式勉強術」
好評発売中!
定価1,430円
学研プラス刊
監修者:橋本拓磨(はしもと・たくま)
小中高生向け個別指導塾SUNゼミ・大学受験学習塾STRUX塾長。 計画を立て、志望校から逆算して勉強を進めることで東京大学文科1類に現役合格。 地域の差なく全国から正しい勉強法を知ってほしい、そして受験を通して自分に自信を持ってもらいたいという思いから、オンライン塾や勉強法サイト「ストマガ」を立ち上げ、計画の立て方や勉強法を伝えている。