【親子で知っておきたい 季節の行事】8月 ~お盆~
「帰省や旅行をする人が多くなるお盆休み。お盆の行事は7月に行う地域もありますが、お休みは全国的に8月ですね」
先生のお話を聞いているときや、教科書や本を読んでいるときに、祝日や記念日、毎年決まって行われる年中行事(ねんちゅうぎょうじ)のことが話題になることはありませんか。
このコーナーでは、親子でぜひ知っておきたい季節の行事を紹介していきます。毎日の暮らしが、より楽しくなるはずです。
お盆 ~先祖の霊をおむかえする行事~
お盆は、先祖のたましいを家にむかえ入れてなぐさめる、仏教の行事です。多くの地域では、7月または8月の13日から16日の間をさします。
13日の夕方にはむかえ火をたき、先祖の霊がまよわないようにします。お盆の間は、位牌(いはい)を盆棚(ぼんだな)にのせ、きゅうりやなすで作った馬や牛などを飾り、先祖のたましいをもてなします。最後の日には、送り火をたいて、むかえたたましいを送り出します。
日本では昔から、先祖の霊を大切にする風習があり、インドから伝わったおしゃか様の話と結びついて、日本独自の「お盆」になったといわれています。
盆棚に供えるもの ~きゅうりの馬となすの牛~
お盆には、きゅうりやなすに割り箸などで足を付けて、馬や牛に見立てたものを供えます。きゅうりは馬を、なすは牛を表しており、精霊馬(しょうりょううま)とも呼ばれます。
先祖の霊が来るときは足の速い馬に乗って早く来てもらい、帰りは牛に乗ってゆっくりと帰ってもらいたいという願いが込められているとする説があります。
お盆の行事 ~盆おどり~
お盆に帰ってきた霊を、にぎやかな踊りでなぐさめます。また、豊作を祈願したり、災いをはらったりする意味で行われる盆踊りもあります。主に、列を組んで踊る「行列踊り」と、輪になって踊る「輪踊り」があります。
出典
『絵でわかる社会科事典 第2期 ④年中行事・祭り』
学研プラス(編)/ 帝京大学教授 鎌田和宏、目白大学教授 鈴木章生(監修)
定価:6,050円(税込)