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宇宙

月を歩いたヒトって、いるの? 2022年にはじまった宇宙計画にくわしくなる!《月(moon)編》

月を歩いたヒトって、いるの? 2022年にはじまった宇宙計画にくわしくなる!《月(moon)編》

【第4回】あと3年でヒトは月へ行き、月面を歩く

夜空を見上げると、かがやく月が見えます。

あの月までの距離は、地球からなんと38万4400キロメートル! 地球を10周するくらい遠い場所に月はあるのです。

アメリカのNASA(ナサ)は、その月にヒトを送りこもうとしています。

2022年にはじまったこの計画をアルテミス計画といいます。新しくつくったオリオン宇宙船を、月にむけてたくさん打ち上げるのです。さいしょの2機は、月の向こう側をクルリと回って、地球へ帰ってきます。

しかし、2025年に打ち上げるオリオン宇宙船は、4人の宇宙飛行士を月のすぐ近くまで送りとどけ、そのうちの2人が月面に降りて、月面を歩きます。

月の周りをクルクルと回るオリオン宇宙船。2人が着陸船にのりかえて、月面に降りる。これはそのイメージ図。(NASA)
これが着陸船のイメージ図。月面車を地面へ降ろそうとしているところ(SpaceX)

月面を歩いたヒトって、何人いるの?

じつは、ヒトが月面を歩くのは、これがはじめてではありません。

いまから50年以上まえ、18人のアメリカ人が月のすぐ近くまで行き、月の周りをクルクルと回りました。そして、そのうちの12人は着陸船に乗り換えて、月の地面へ降りたのです。NASAのこの宇宙計画を「アポロ計画」といいます。

この計画では、9機のアポロ宇宙船が月へ行きました。アポロ宇宙船は3人乗りなので、ぜんぶで18人が月の周りを回ったのです。

月の周りを回ったら、月へ行ったことになります。9機のアポロ宇宙船のうちの6機には、着陸船がドッキングしていました。その宇宙船が月の周りを回りはじめると、着陸船に2人が乗りこみました。6機に2人ずつ乗ったわけですから、つまり12人の宇宙飛行士が月面に降りたのです。

これは50年前、NASAの宇宙飛行士が月面に立ったときのホンモノの写真。左に見えるのが着陸船だ(NASA)

はじめて女性が月に降りる!

これまでに月へ行ったのは、すべてアメリカ人でした。アポロ計画がアメリカの計画だったからです。

今年はじまったアルテミス計画もアメリカの計画です。だからこの計画でさいしょに月へ行くのもアメリカ人です。

そして、さいしょに月に降りる2人のうち1人は、「女性にしよう!」ということになりました。女性が月面に降りるのは、これがはじめてです。

月のことを調べたり、地下から水をほりだしたり、月面基地をつくるなど、宇宙飛行士は月でさまざまな仕事をする(NASA)

あと10年くらいで、日本人が月を歩くかも!?

アルテミス計画には日本も協力しています。だから、いまから10年くらいすると、日本人が月に降りる日がきます。アメリカの大統領は、日本にその約束をしています。

アポロ計画の宇宙飛行士が撮影した、月面から見た地球(NASA)

いまこれを読んでいるキミたちも、宇宙飛行士になってみませんか?

キミたちが大人になって、宇宙飛行士になったころ、日本人も月を歩ける時代になっているはずです。

鈴木喜生

著者:鈴木喜生

元出版社の編集長。子どものころにアポロ11号の月面着陸をみて感動したおじさん。宇宙飛行士になれなかったので、かわりに宇宙の本を書いています。これまでに書いた本は『宇宙プロジェクト開発史アーカイブ』(エディターズ)、『宇宙開発未来カレンダー2022-2030‘s』(G.B.)。『これからはじまる宇宙プロジェクト』、『これからはじまる科学技術プロジェクト』(エイ出版社)など。最新著作は『夢の仕事場 宇宙飛行士』(朝日新聞出版)です。

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