子ども向け読み物
学研道徳動画ライブラリー・第17回<天人女房>
むかしむかし、霧(きり)深い山奥に「天国から天女が水を浴びにやってくる」と言い伝えのある静かな川がありました。
ある日のこと、山奥に1人きりで暮らす利助が、美しい天女(てんにょ)が川で水浴びをしているところに偶然通りかかります。
利助は、天女の着ていた着物に「こんなに美しい着物は見たことがない」とくぎ付け。天女は「着物がないと私は天国に帰ることができません」と利助に返してくれるように頼みますが、利助「おれはずっとひとりぼっちで生きてきた。絶対に大切にするから嫁になってくれ」とお願いして、天女を自分の家まで連れていきます。
それから7年後、2人の間には3人のかわいい子どもがいました。
ある日、天女は子どもたちがうたうわらべ歌をきっかけに、7年前に利助に取られた着物を探し出して身につけ、3人の子どもと一緒に天国に帰ってしまいます。
それを見た利助はあわてて、どうにか自分も4人の後を追って天国に行きたいと願いますが……。
*****
天人女房(てんにんにょうぼう)は七夕をテーマにしたむかしばなし。
羽衣(はごろも)伝説とも呼ばれ、小さな違いはありますが世界各地で伝えられてきました。
子どもたちの歌が物語のポイントになっているのは、まるで現代の推理小説のようですね。
また、前半の里の美しい素朴な自然の風景と、後半の幻想的な天国の風景の対比もこの作品の見どころです。
天国にたどりついた利助は天女と子どもたちを取り戻し、無事に地上に帰ってくることができるのでしょうか?
動画はこちらから!
ほかの作品はこちらから↓