【5年生・6年生に贈る本】小学校高学年の時期に夢中で読める児童書40冊、選び方のコツも解説!
小学5年生、6年生は思春期の入り口にいる時期です。心が揺れ動く今だからこそ読みたい、読ませたい作品があります。
小学校高学年にもなると、複雑なストーリーや論述も理解できるようになり読書の世界がぐんと広がってるでしょう。この記事では、小学校高学年の時期にふさわしいおすすめの本を40冊紹介します。
本の選び方と読書のポイント
子どもが成長するにしたがって、さまざまなジャンルの本を読めるようになります。小学5、6年生にもなると、複雑なストーリーや論述も理解できるようになり読書の世界がぐんと広がってるでしょう。
子どもは読書を通じて、登場人物の心情を理解して人の気持ちが想像できるようになる思いやりや、学力に結びつく読解力など生きていくうえで大切なことを学びます。読書から得られる効果を最大限生かすためポイントを押さえておきましょう。
プレゼントにも最適! いろいろなジャンルに挑戦しよう
読書を続けていると、好みや興味が集中するためジャンルが偏(かたよ)りがちです。好きな本があるのはよいことですが、異なるジャンルの本を読むと視野が広がり、さまざまな観点から物事を捉える能力が育ちます。
子どもが自分から違うジャンルの本に手を伸ばさなければ、プレゼントなどで保護者の方が選ぶのもよいでしょう。子どもが普段読まないテーマの本を選び、サプライズとして渡すのもオススメです。
親子の会話で読書感想文も得意になる
読んだ本の好きなシーンや感銘を受けたセリフについてなど、本の感想を話し合うことは内容の深い理解につながり心に残りやすいものです。また、親子で対話を重ね登場人物の心情を捉えたり物事を深く追求したりすることは、読書感想文を書く際にも役に立ちます。
感想を語り合うときは、問いかけだけにならないよう注意して子どもの自然な言葉を引き出してあげるようにしましょう。
親も読書をしよう
読書家である親の子どもは本好きになることが多く、読書習慣が身につきやすい傾向にあります。家族で図書館や書店に足を運ぶ頻度も高いことがうかがえ、子どもはますます本に親しむようになるでしょう。
あまり本を読まない子どもに読書をしてほしい!と思ったら、保護者の方が読書をしている姿を見せると、よい刺激になるかもしれません。
【ジャンル別】 5年生に読んでほしい厳選20冊!
小学5年生にオススメの本をジャンル別に紹介します。高学年になって体も心も大きく成長する時期、子どもたちはさまざまな経験を通して友人と絆を深めたり、悩んだりして育っていきます。
本は思春期の入り口である5年生の心に寄り添い、強くしてくれるものです。この多感な季節真っただ中の子どもにぴったりな作品を20冊紹介します。
名作・ものがたり3選
『5000キロ逃げてきたアーメット』(学研・著:オンジャリQ.ラウフ)
ロンドンに暮らすアレクサのクラスに、アーメットという女の子が転校してきます。誰とも話さず遊びにも参加しない、一風変わったアーメットは実は難民の子どもでした。アレクサをはじめとした友だちが協力し、戦争によって引き裂かれたアーメットの家族をなんとか探し出そうと「世界一のプラン」を立てて奮闘します。
『霧のむこうのふしぎな町』(講談社・著:柏葉 幸子)
夏休みに父のすすめで一人旅に出ることになったリナは、魔法使いの子孫たちで形成された小さな町にたどり着きます。世話を焼いてくれることになったおばあさんは「働かざる者食うべからず」がモットーでリナも町で働き始めることに。この不思議な異世界に迷い込むファンタジーストーリーは「千と千尋の神隠し」の元になった作品でもあります。
『小学五年生』(文藝春秋・著:重松清)
重松清氏の作品は思春期の子どもにぴったりな題材が多く、子どもが読み進めやすく、かつ親の読ませたいテーマともマッチしているため人気のタイトルが多数あります。こちらはショートストーリー仕立てで、それぞれの主人公が葛藤する姿や思春期の入り口の繊細な気持ちを見事に描いた作品です。
探偵・推理もの3選
『名探偵シャーロック・ホームズ (10歳までに読みたい世界名作)』(学研・著:コナン・ドイル)
大人気の「10歳までに読みたい」シリーズですが、探偵ものではシャーロック・ホームズの短編を多数収録したこちらがオススメです。子どもが理解しやすい表現を用いて名作をつづります。読書に慣れていない子でも読みやすく飽きがこない構成で、この本をきっかけに本好きになることも期待できる1冊です。
『少年探偵団-対決! 怪人二十面相 (10歳までに読みたい日本名作)』(学研・著:江戸川乱歩)
初めて読む「少年探偵団」シリーズにオススメの1冊です。名探偵・明智小五郎の助手、小林芳雄少年を筆頭に数十人のメンバーで構成される少年探偵団が事件解決にいどみます。キャラクターの個性が光り、読者である子どもたちは推理を楽しむとともにキャラに自分や友だちを投影して読み進めることができます。
『そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート』(講談社・著:はやみねかおる)
思春期から十代の読者に長年絶大な人気を誇る、はやみねかおる氏の探偵推理ものシリーズ小説です。壮大なトリック、危険なガジェットが物語を彩りますが、はやみね氏の手腕であるやさしいストーリー展開のおかげで読後感はスッキリ爽快です。
自然科学3選
『なぜ?どうして? 科学のお話5年生』(学研・監修:大山光晴)
1年生から6年生まで、物語や伝記のタイトルをひも解く「なぜ?どうして?」シリーズは、子どもたちに大人気です。5年生の好奇心を刺激する「科学のお話」は子どもたちの知りたい!に答える46編で構成されています。5分程度で読める話ばかりなので朝読にもオススメです。
『泣けるいきもの物語』(学研・監修:今泉忠明)
実話を読みやすいストーリーにして展開される本作は、世界中の癖が強い動物たちのけなげな姿に心を打たれます。生き物がテーマで、かつ読書習慣がなくても読みやすい短編で構成されているので手に取りやすい1冊です。図鑑バージョンもあるので合わせて読むのもおもしろいでしょう。
『加藤英明、カミツキガメを追う!』(学研・著:加藤英明)
テレビ番組でもおなじみの爬虫類(はちゅうるい)ハンターである加藤先生は、日本の外来生物駆除に従事している方です。カミツキガメをテーマに日本の生態系や外来生物問題に切り込んでいる本作は、自然への理解を深めてくれる期待ができます。
歴史的な偉人や伝記3選
『津田梅子』(学研・監修:髙木まさき)
五千円札の肖像となった津田梅子氏の生涯を描きます。教育と深い関わりがあるため、これから高等教育を学んでいく子どもたちにオススメの伝記です。日本における女子教育の歴史を塗り変えた一人であり、その生き方や志から多くのことを学ぶことができます。
『自由への道 奴隷解放に命をかけた黒人女性 ハリエット・タブマンの物語』(学研・著:池田まき子)
約200年前までアメリカには奴隷制度がありました。子どもたちにとっては遠い昔の話に感じるかもしれませんが、当時同じ人間がどのような支配を受けていたのか、何が起こったのか知っておくことは大切です。同胞を救うために人生をかけて奴隷解放を目指した女性の生き方から、人権や思いやりの気持ちを学び活かしていくきっかけができるでしょう。
『10分で読める伝記 5年生』(学研・監修:塩谷京子)
10分で読めるシリーズは、1年生から6年生までさまざまなテーマを扱っています。5年生の伝記では、クレオパトラや織田信長など、子どもでも一度は名前を耳にしたことがある偉人から海外の偉人まで12人の伝記を収録しています。
人気シリーズ3選
『動物と話せる少女リリアーネ 動物園は大さわぎ!』(学研・著:タニヤ・シュテーブナー)
小学生を中心に愛され続けているリリアーネシリーズは、ファンの子どもたちが新刊を心待ちにしている作品です。本の中で、心優しく勇敢なリリアーネと一緒に世界中を舞台に多種多様な動物と触れ合うことができます。低学年向けに書かれた作品もあるので、きょうだいで楽しむ家庭も多いようです。
『ぼくらの七日間戦争』(KADOKAWA・著:宗田 理)
1985年の発売以来、長年子どもたちに親しまれてきた「ぼくらの」シリーズ第1作目がこちらです。時代背景に古さを感じるものの、好奇心旺盛でやんちゃな子どもの心はいつの時代も変わりません。自分の頭で考え行動する大切さを全編通して伝えています。
『魔女の宅急便』(KADOKAWA・著:角野栄子)
絵本と児童書でおなじみ角野栄子氏の長編小説です。アニメ映画しか観たことがない子どもたちは、この作品の奥深さに驚くかもしれません。キキの物語はキキの旅立ちからキキの子どもの旅立ちまでを描いた作品です。キキとトンボのその後が知りたい!という大人にもオススメです。
ノンフィクション3選
『この世界からサイがいなくなってしまう アフリカでサイを守る人たち』(学研・著:味田村太郎)
角を狙った密猟(みつりょう)のため、絶滅の危機に瀕(ひん)してしまったサイを守る活動を続ける人の話です。普段知ることのない自然保護活動の様子や、サイの孤児院(こじいん)、実際にツノを失い怪我をしたサイの写真なども見ることができます。iPS(あいぴーえす)細胞を使った科学技術による復活プロジェクトにも触れています。
『たとえ悪者になっても ある犬の訓練士のはなし』(静山社・著: 佐藤 真澄)
厳しい犬の訓練士の話です。訓練所で時にある体罰も、すべては犬への愛情から必要なものだと説いています。乱暴で殺処分になるはずだった犬の訓練、社会問題と訓練士のあり方などさまざまな視点から、「かわいい」だけではない犬の現実を知ることができる1冊です。
『風を切って走りたい! 夢をかなえるバリアフリー自転車』(金の星社・著: 高橋 うらら)
障がいや疾病により普通の自転車に乗れない人のために、オーダーメイドで自転車を作る職人さんの話です。もの作りへのこだわり、創意工夫を凝らすプロ魂、責任を負う覚悟など職人さんの強い意志が伝わってきます。子どもだけでなく大人も学ぶことが多く、読めば尊敬の念を覚えることでしょう。
図鑑や学習マンガ2選
『学研の図鑑LIVE もののしくみ』(学研)
「理系脳を育てる」というコンセプトのもと、さまざまなものの仕組みや構造がイラストと写真を使ってわかりやすく解説されています。自動販売機の断面図や火力発電所の装置の秘密など、見て読んで楽しめる図鑑です。
『小学生のまんがことわざ辞典 改訂版』(学研)
小学生のうちに覚えておきたいことわざ、故事成語、慣用句約600語を楽しい4コマ漫画で学べます。小型サイズでちょっとした時間に読めるので、お出かけの際の持ち物にプラスするのもオススメです。
【ジャンル別】 6年生に読んでほしい厳選20冊!
小学校生活も残りわずか、中学生になる期待と不安でいっぱいのこの時期は、児童書も大人向けの小説もどちらも読める力がついてきています。その分、本の選択肢が一気に広がり選ぶのも楽しくなるでしょう。好きなジャンルのほか、普段読まないテーマにも挑戦してみてください。
名作・ものがたり3選
『崖の下の魔法使い』(学研・著:吉野万理子)
小学6年生のミケは、明るく活発な女の子ですが転校先でうまくなじめず悩んでいます。ある日おもいで質屋という不思議なお店に迷い込み、不要な思い出を買い取ってくれる魔法使いと出会うという物語です。
6年生にもなれば忘れたい思い出もでき、読者である子どもたちも共感を覚えることが多いのではないでしょうか。思春期の揺れ動く心をみずみずしく描いた作品です。
『夏の庭 The Friends』(徳間書店・著:湯本 香樹実)
小学生最後の夏休み、「死」に関心をもった少年たちは、近所のおじいさんの死を見届けたいという不謹慎な好奇心からおじいさんに近づきます。思わぬ交流が始まり、両者ともに忘れられない夏を過ごしました。少年たちが「死」に真剣に向き合う姿がすがすがしい読後感を与えてくれます。ラストまで一気に読み切りたい作品です。
『Wonder ワンダー』(ほるぷ出版・著: R・J・パラシオ)
生まれつき顔に障がいをもって生まれた男の子の物語です。家族や友だちに恵まれ愛情あふれる環境で育ち、楽しいことも辛いことも多い日常を男の子目線で語ります。どのように生きるか、ありのままの自分を受け入れ、周りもお互いを尊重する大切さなど、これから大人になっていく子どもたちにぴったりのテーマです。
探偵・推理もの3選
『怪盗アルセーヌ・ルパン』(学研・著:モーリス・ルブラン)
10歳までに読みたいシリーズですが、読書に慣れていない子どもにもオススメです。大人にとっては言わずと知れた名作ですが「怪盗だけれど弱い者にはやさしいルパン」に子どもは夢中になります。この作品を皮切りにルパンシリーズを制覇してみるのもよいでしょう。
『オリエント急行殺人事件』(講談社・著:アガサ・クリスティ)
推理ものが好きで、読書習慣がしっかり身についてきたら本作品に挑戦してみましょう。探偵ポワロを筆頭に登場人物が多く話の展開も複雑ですが、その分時間を忘れて読みふけってしまう子も多い1冊です。
『漱石先生の事件簿 猫の巻』(KADOKAWA・著:柳広司)
夏目漱石の教え子目線で描かれる物語です。難しい推理やトリックはありませんが、実在した漱石が本の中で生き生きと動き、執筆した本の要素がちりばめられたライトミステリーを楽しめます。「吾輩は猫である」をセットで読むとさらにおもしろさを感じられるでしょう。
自然科学3選
『消えたレッサーパンダを追え! 警視庁「生きもの係」事件簿』(学研・著:たけたにちほみ)
希少生物をターゲットに密輸や窃盗を働く存在がいることは普段あまり気にしないことです。本書では世界にはそういった悪の集団があること、そして動物たちと自然環境を守るために戦う組織があることがわかります。小説のようなタイトルですが、ノンフィクション作品です。
『フン虫に夢中 ウンチを食べる昆虫を追いつづけて』(くもん出版・著:いどきえり)
動物のフンを餌にして生きる虫たちの観察を続け、フン虫の第一人者となった著者が、子どもにもわかりやすく解説しています。本書からはフン虫についてだけでなく、何かを成し遂げるために大切な「好きなことや興味のあることに目を向け、継続し続けるひたむきさ」も学べます。
『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』(KADOKAWA・著:荒木健太郎)
小学校高学年で天気や気候を学び、空に興味をもつ子も多いようです。本作品はイラストや写真をふんだんに掲載し、美しい雲や光彩(こうさい)のでき方からおそろしい天候についてなどが学べます。気象や空模様について深く知れば、今日の天気はどうだろう?と日々を楽しめるでしょう。
歴史的な偉人や伝記3選
『やさしく読める ビジュアル伝記 織田信長』(学研・著:芝田勝茂)
6年生になると歴史を学ぶようになるため、歴史人物に興味の出てくる子どもも多いものです。やさしく読めるビジュアル伝記シリーズは、小学生向けにイラストをふんだんに使い、難しい史実をわかりやすい物語に仕上げています。最初の歴史人物物語にぴったりな一冊です。
『ざんねんな歴史人物 それでも名を残す人々』(学研・著:真山知幸)
歴史人物の残念な面を紹介しています。源頼朝、足利尊氏、コロンブスといった偉人たちの教科書には載っていない知られざる裏側を見て、偉人も普通の人と同じだ!と親近感をもつのもよいでしょう。なかなか歴史上の人物を覚えられないという子どもでも入りやすい内容です。
『万人の父になる 佐竹音次郎物語』(学研・著:横山充男)
激動の時代であった大正前後、身寄りをなくし不幸になる子どもが多く存在しました。日本で初めて保育園を作り、人生をかけて子どもたちの親となり保育施設の拡充に努めた音次郎の物語です。我が子も他人の子も分けへだてなく愛し、一生を保育者として生きた音次郎の深い思いに胸を打たれます。
人気シリーズ3選
『ニルスのふしぎな旅 新たな空への旅立ち』(学研・原作:セルマ・ラーゲルレーフ)
小人になった子どもニルスと仲間である動物たちとの冒険物語です。長く読み継がれるニルスシリーズは、保護者の中にも懐かしいと感じる方がいるのではないでしょうか。現代の子どもたちにも読みやすいよう、再構成して出版されました。
『5秒後に意外な結末 アポロンの黄色い太陽』(学研・著:桃戸ハル)
ゾッとする結末やヒヤッと背筋が凍るような結末が癖になる短編集です。ホラー好きな子どもは意外と多く、日常でありそうなシチュエーションが読者にウケています。長編を読むのが苦手な子どもにもオススメです。
『ナルニア国物語 (1)ライオンと魔女と洋服だんす』 (KADOKAWA・著:C.Sルイス)
1950年代から世界中で親しまれている「ナルニア国物語」は、映画化されたことでさらに知名度を上げました。たんすが異世界に通じていて、迷い込んだ主人公たちは救世主として戦います。シリーズを追うごとに主人公たちの成長が感じられ、メインキャラが変わるのも見どころのひとつです。
ノンフィクション3選
『登り続ける、ということ。山を登る 学校を建てる 災害とたたかう』(学研・著:野口健)
日本を代表する登山家の一人、野口健氏の力強いメッセージが込められています。社会貢献活動としての登山、災害支援など「自分に今できることは何か」を常に考えて行動する姿は子どもたちによい刺激を与えてくれるでしょう。
『生きているだけでいい! ―馬がおしえてくれたこと―』(講談社・著:倉橋 燿子)
引退後の競走馬に悲惨な運命が待ち受けていることはあまり知られていません。筆者は引退馬や被災馬を受け入れ、馬たちが少しでも幸せな余生を送るため必死で施設の経営をしています。動物が好きな子どもだけでなく大人にも読んでほしい良書です。
『警察犬になったアンズ 命を救われたトイプードルの物語』(岩崎書店・著:鈴木 博房)
殺処分寸前だったトイプードルは、実は聡明で努力家でした。訓練士と二人三脚で努力を重ね優秀な警察犬になるまでを描いた作品です。ペットとして人気のかわいい犬種ですが、賢くたくましい一面があることを見られます。
図鑑や学習まんが2選
『なぜ僕らは働くのか 君が幸せになるために考えてほしい大切なこと』(学研・監修:池上彰)
漠然とした将来の夢をもつだけでなく、未来への不安も芽生えてくる思春期にぴったりの1冊です。テーマは、働くとは?幸せとは?といった人間の本質を突くものですが、漫画やイラストを多用し読みやすい構成になっています。
『マンガ&物語で読む偉人伝 渋沢栄一 津田梅子 北里柴三郎』(学研)
近代日本の胎動期、国の発展に尽力した3人の偉人について描かれた漫画です。お札の顔として有名ですが、実際何を成し遂げてきたのかわかりやすい漫画で読み解くことができます。
読書が苦手な子どもはどうする?
保護者がいくら本をすすめても子どもは手が付けない、漫画しか読みたがらないなんてことはよくあります。子どもが手に取りやすい環境をつくり、興味をもって読み進めることができるように少し工夫してみましょう。保護者は子どもに本の感想を求めすぎないことも大切です。
まずは興味のあるジャンルやテーマを選ぼう
まずは子どもが興味のありそうなジャンルから選ぶと、夢中になり完読しやすくなります。最初のうちは、文字数は少なめでもかまいません。
保護者は子どもに学んでほしいことからテーマを選びがちですが、親が独断で選んだ本には興味を示さずまったく読まれないこともあるため、できるだけ一緒に選ぶようにしましょう。そのときに完読できなくても、時間をおくと読み始めることもあるので静かに見守ります。
短い話がつまったショート作品集がオススメ
学研の「10分で読める」シリーズは特にオススメです。科学や物語、伝記など多彩なジャンルがそろっていて、子どもの興味に合わせて選べます。短編の中から特に気に入った作品は別に書籍を買うなどして読むとよいでしょう。
星新一氏の短編集も時代を超えて愛されています。薄めの本が多いので、子どもも抵抗なく手に取りやすい1冊です。
まだまだ読み聞かせもOK
小さいころは読み聞かせをよくしていたけれど、5年生、6年生になるとしなくなることは多いものです。小学生なら読み聞かせはまだまだ効果を発揮します。考える力が育っているので、幼いころとは違う感想や興味を聞くことができるかもしれません。
読み聞かせなら年相応の本だけでなく、少しだけ難しい本にも挑戦できます。寝る前の10分だけでもやってみましょう。
学研のオンライン学習サービスで読書ができる
気軽に読める手軽さから、子どもの間でも電子書籍が一般的になりました。学研では子どもと保護者の方のための電子書籍が読めるオンラインサービスを多数提供しています。手頃なサービスを使って、親子で多読に挑戦してみるのもいいでしょう。
「学研図書ライブラリー」で電子書籍を読もう
子ども向けの本を中心に電子書籍を展開しています。31日間の無料期間ののち月額550円(税込)で本の読み放題が利用可能です。
高学年に大人気の「マンガ版日本の歴史」、「読んでおきたい日本文学」、そして今回の記事でご紹介した「10分で読めるシリーズ」、「5分後シリーズ」「10歳までに読みたいシリーズ」などの書籍もそろっています。
学研といえば良質な図鑑でおなじみですが、危険生物や恐竜の図鑑、生き物の飼い方図鑑など、子どもが大好きなテーマを中心に、読み放題なのでいつでも本を開くことが可能です。
無料会員登録前に一部の本は試し読みもできます。気になる本を見つけてみてくださいね。
「ニューワイド学習百科事典」 図鑑や辞典を見よう
GakkenIDの登録をすると無料で利用できる「ニューワイド学習百科事典」もオススメです。動物や昆虫、植物など多数の図鑑を取りそろえており、見たい図鑑のページを一発で開けるので手間を取ることがありません。生物の動画が観られたり、鳴き声を聞けたりとオンライン図鑑ならではの楽しみもあります。
世界と日本の歴史人物検索ができるので、興味がわいたときにすぐに調べることが可能です。そこから派生して歴史や地理的要素を学ぶことにもつながります。紙の本をなかなか開いてくれない子どもや、手軽に図鑑を利用したいとお考えの方にぴったりなサービスです。
※2022年1月31日現在、無料で一般の方でもご利用いただけます。
まとめ
5年生、6年生の高学年になると、体も心も大きく成長するにしたがって好む本のテーマも変わってきます。子どもの発達には個性があり、また急激に変化するものです。読みたい本がその子の必要なものであると捉え、読書を楽しむ環境を整えてみましょう。
ライフスタイルに合わせて電子書籍を取り入れるのもひとつの手です。「学研図書ライブラリー」では、子どもに良質な読書環境を提供する取り組みをしています。月々わずかな負担で大人気のものがたりから図鑑まで楽しめるサービスです。ぜひ一度、サイトをのぞいてみてください。最高の1冊との出合いが待っているかもしれません。