遊びからカルチャー、
そしてエクストリームな競技へ!
18世紀ころ、夏のスケートとして作られたローラースケートが、安全でカンタンに楽しめる遊具として欧米で広まると、日本でも明治~大正時代から子どもたちに大流行。外遊び道具の定番となりました。そんなローラスケートをサーフィンの練習用にと目を付けたのが、1960年代のサーファーたち。ローラースケートを改良した4輪の板に乗り、水を抜いたすり鉢状のプールをすべっていると、陸のサーフィンとして人気となり、スケートボードへと発展しました。
日本でもローラスケートに続く外遊び道具として玩具店などでも取り扱われ、子どもたちを中心に大流行。1982年には日本スケートボード協会(AJSA)が生まれされ、同年に第1回全日本スケートボード選手権を開催。競技としても広がっていきました。
1990年代には速さや高さ、かれいさをともなったエクストリーム(=かげき)なスポーツとして発展。1994年にアメリカの大手ケーブルテレビ局ESPNが、BMXやモトクロス、インラインスケートなどもあわせた「エクストリームゲームズ」と称した大会を開催すると競技人口はふえた、翌年から始まる「エックスゲームズ」がスケーターたちの目標となりました。
アルファベットでおぼえようスケートボートのだんたい
WS | World Skateの頭文字。オリンピック競技としてのローラースポーツを束ねる国際的な団体、ワールドスケート。 |
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WSJ | World Skate Japanの頭文字。1952年にローラースケートの同好会として始まった、WSと連携する日本のローラースポーツを束ねる団体、ワールドスケートジャパン。 |
AJSA | All Japan Skateboard Associationの頭文字。スケートボードを通じて地域活せいや青少年育成も推進する、日本スケートボード協会。 |
選手のオリジナリティが
とく点を左右する!
スケートボードはトリックとよばれるわざのむずかしさや高さ、スピードなどをふく数のジャッジで評価するさい点競技です。立体的なコースだけでなく、平地のみで行う種目もありますが、東京2020オリンピックでは、街中にある階だんや手すりなどをもしたセクションを配した直線的コースで競う「ストリート」と、お皿やおわんを組み合わせたようなくぼ地状の曲線的コースで競う「パーク」の2種目が行われます。持ち時間45秒で1人ずつすべる以外はコース取り、トリックの種類、順番などすべてが自由。重力にさからって飛び出し、回転するカッコ良さに注目しましょう。
げんえき世界王者や
メダリストも出場!
東京2020オリンピック日本代表には男女合計10名が選ばれています。女子パークには、なんとげんざいWSランキング1位の15さい、岡本碧優選手がいます。身長141センチと小がらながら、世界で数人しかできない得意の大技「540」が出るか、注目です。男子パークには、冬季オリンピックスノーボードハーフパイプで2大会連続銀メダルの平野歩ゆめ選手が出場。春夏メダルかくとくが期待されています。
スケートボードの競技にってい
7月25日(男子ストリート)、26日(女子ストリート)
8月4日(女子パーク)、5日(男子パーク)
会場:有明アーバンスポーツパーク
パークやスケーターが
ふえたらうれしいです!
最後に登場する達人は、西川隆さん。東京2020オリンピックスケートボード日本代表のかんとくです。日本で流行り始めた1980年ころからスケードボードにハマり、それが高じてスケーター御用達の用品店、ムラサキスポーツにしゅうしょく。海外からプロをよんでのイベントやコンテストなどを主催して業界をけん引。さらにはスケートパークの設計やAJSA理事もつとめる西川さんに、スケートボードのすばらしさを語ってもらいます。