まんがでわかる! 意外と身近な名曲クラシックの世界・第2回「モーツァルト」
クラシック音楽ってむずかしい……?
いえいえ、そんなことはありません! クラシックはいわゆる当時の流行ソングで、その時代を生きる人々にさまざまな場面で親しまれ、愛されてきました。
長い時を経た現代でも、テレビや町のなかで、私たちは気がつかないうちにたくさん耳にしています。
これから、作曲家とその有名な曲のお話を、『伝記 世界の大作曲家 15人の偉人伝』のまんがのシーンと共に紹介していきます。
ぜひクラシック音楽と仲よくなってくださいね🎹🎵
美しさに心つかまれる名曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
たとえば、テレビ番組で特別な場所を映すシーンや、ゴージャスなものが登場するシーンで、このメロディーを聴いたことはありませんか?
この曲のタイトルは、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。
ドイツ語で「小さな夜の音楽」という意味です。
テレビやCMなどでよく耳にしているのは、その第一楽章。華(はな)やかなはじまりのメロディーを聴いた瞬間(しゅんかん)、一気に世界に引きこまれてしまいます。
全4楽章の構成で、第2楽章は「ロマンス」という副題で、ピアノの曲でも親しまれています。また、第3楽章の一部は東武東上線の池袋(いけぶくろ)駅(3・4番線ホーム)の発車メロディーにもなっているそうです。
探してみたら、私たちの身近な場所でまだまだ聴くことができるかもしれませんね!
天才少年、モーツァルト大活躍!
さて、この曲を作ったのは、ヨーロッパの小国・ザルツブルクに生まれたモーツァルトです。
正式な名前は「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」。とっても長い名前ですね。
姉のピアノのレッスンを聴いているだけで、その曲がひけるようになってしまうほどに幼いころから音楽の才能にたけていました。
パリのベルサイユ宮殿(きゅうでん)で演奏したり、訪れた国の先々で貴族に向けた演奏会を開いたりと、幼い彼のうわさは、ヨーロッパ各地に広がっていきました。
青年モーツァルトの苦難
現代では、その名前を知らない人はいないほど、有名なモーツァルト。
しかし、その人生は決して華やかな場面ばかりではありませんでした。
演奏活動を支えてくれた父母が亡くなってしまうなど、不幸が次々と彼を襲(おそ)います。
演奏会の依頼もどんどんと少なくなっていき、困り果てた末に友人をたよって何通も手紙を送り、お金を貸してもらうこともあったそうです。
しかし、モーツァルトは逆境(ぎゃっきょう)に負けず、次々に音楽を作り続け、貴族や王宮にたよらず、自身の才能だけで音楽家としての成功をおさめていくのでした。
彼は、36歳で生涯(しょうがい)を終えました。
しかし、その短い人生は、彼の残した名曲「きらきら星変奏曲」のように、きらきらと美しく輝き、たくさんの作品が今でも愛され続けています。
第2回「モーツァルト」はいかがでしたか?
モーツァルトについてもっと知りたくなったら、ぜひまんがの続きも読んでみてくださいね。
次回は情熱の作曲家「ベートヴェン」を紹介します。
お楽しみに!
●前回の記事はこちら
まんがでわかる! 意外と身近な名曲クラシックの世界 第1回「バッハ」
Information
出典
『新版 伝記世界の大作曲家―15人の偉人伝―』
学研プラス(編)
監修・指導:ひの まどか
定価:1,870円(本体1,700円+税10%)