絵が上手になる! はじめてのデッサン教室【番外編⓵】
ここは、“絵が苦手な子どもが一人も出ない授業”で評判の、「さかいデッサン教室」。絵が上手になりたいお子さん、そして保護者のみなさんのために、順番通りに練習すれば、だれでも上手くなるデッサンの基礎を教えるよ。
今回は、デッサンに関する酒井先生のお話だよ。
酒井先生のコーヒーブレーク
~美術の基礎知識~
「デッサンってなぁに?」
デッサンとは、鉛筆や木炭、ペンだけで、実物そっくりに描く絵のことです。画家になるための基礎練習として、昔からずーっと、今でも続けられています。色がなくても、すごい絵がたくさん描けて、しかも、デッサンは技だから、順番通りにやれば、才能がなくても、誰でもできるようになります!
“よく見て描く”では、絵は上手くなりません
小さい頃、自由に楽しくお絵かきをしているお子さまは、ある時期から「もっとリアルな絵が描きたい」と思うようになります。けれど、なかなか上手く描けずに、先生から「もっとよく見て描きなさい」を言われたことはありませんか?
ぼくは、ちゃんと見ているつもりなのに・・・とがっくりして、絵が苦手だとか、才能がないと思ってしまうお子さんも多いのです。
でも、ちょっと待って!ここに、大きな勘違いがあるのですよ!
実は「よく見る」だけでは、絵はうまくならないのです。なぜなら、子どもの頃は「目で見ることと、見たものを腕や指を動かして描く(表現する)こと」の回路がつながっていないからです。およそ、9割の子どもたちがそうだと言われています。
ところが、おおよそ、クラスで1人か2人、最初からその回路ができている子がいます。それがいわゆる、“絵の上手い子”です。彼らは生まれつきか、幼いころからたくさん絵を描いていたおかげで、自然とその回路ができています。
でも、普通の子どもや大人は、そんなことわかりませんよね。では、どうしたらいいのでしょう?
例えば、野球のバッティングが上手くなりたい人が、本で学び、イチローのフォームを何度も動画で見たとしましょう。でも、その人がいきなり打席に立って、投手が投げた球を打てるでしょうか?
……おそらく難しいですよね。やっぱり、実際にバットを握って、何十回、何百回も素振りをしたり、筋トレをしたり、投げた球を打つ練習をしたりしているうちに、だんだんと体で覚えて上手くなるはずです。
絵が上手くなるのも、それと同じこと。
今回、紹介したレッスンは、絵を描くことにおいての、筋トレや、素振りの練習だと思って下さい。
手先だけでなく、体全身を使って、呼吸法も意識して、しっかりと絵の基礎力を身につけましょう。