【地球の歩き方×KIDS JOURNEY】第4回 旅のグルメ・アフリカ編
これからグローバルに活躍(かつやく)する子どもたちに向けて、ユニークでお役立ちな情報を、楽しくわかりやすくお伝えする【地球の歩き方×KIDS JOURNEY】。
みなさんは各国の定番グルメや一風変わったお祭り、有名な世界遺産などを見たことがありますか? 世界には私たちが想像もできないような、ワクワクしたり、ビックリしたりする文化やものがあふれています。
ぜひ、親子でいっしょに海外にふれて、世界へのとびらを広げるきっかけにしてみてください。
自然環境と伝統が生み出すアフリカ独自の食文化とは?
皆さんはアフリカといえば何を思いつくでしょうか? サバンナのライオンやシマウマ、キリンといった豊かな動物たちとそれらの生態系を作り上げる自然環境や、多種多様な民族などが共存している魅力あふれる大地です。
アフリカでは地中海に面した気温の暖かいエリアから、とっても熱い砂漠や乾燥地帯、赤道を通る熱帯雨林など、気候がさまざまです。また、3000もの民族が存在しており、民族と気候のちがいにより、バラエティに富んだ食文化が発展しました。
そんなアフリカの地にはいったいどんなグルメや食文化があるのでしょうか? アフリカならではのビックリ情報をお届けします。それではさっそく行ってみましょう!
【次の週をなんとか乗り切る】家庭料理で元気をチャージ ケニア
大きなアフリカ大陸の東に位置し、赤道が通る国、ケニア。ケニアの半分以上は、乾燥した砂漠地帯ですが、観光客の多くが訪れるサバンナは過ごしやすい気温です。沿岸の民族と、内陸部で農耕を営んできた民族、サバンナで牧畜をして生活している民族と、ひとつの国で多様な民族をかかえています。
ケニアにはとても元気が出そうな家庭料理がふるまわれます。スワヒリ語で「次の週をなんとか乗り切る」を意味する「スクマウィキ」は、とってもポピュラーな食材のひとつです。栄養たっぷりの野菜として知られるケールの一種で、シンプルに油でいためて食べるそうです。
週末には家族で「スクマウィキ」を食べて、次の日から学校や仕事を頑張るケニアの人たちはすてきですよね。そして、やっぱりケニアといえば豊かな自然環境です。観光地として有名な国立公園であるナイロビ国立公園を紹介します。いっしょに冒険してみましょう!
【人気はバッタと羽アリ】昆虫を食べる文化 ウガンダ
次にやってきたのは、アフリカ最大の湖「ビクトリア湖」や、雄大な「ナイル川」がある緑の国、ウガンダ。この国では、ごはんやパンといった主食が2~3品で、ステーキや焼き魚といった主菜が1品という組み合わせが一般的です。主食の種類は非常に豊富で、トウモロコシの粉で作る「ポショ」や小麦粉を薄く焼いた「チャパティ」などがあります。
昆虫は実は髪の毛や皮膚、筋肉といった体を構成する栄養である、たんぱく質が多く含まれていることを知っていますか? ウガンダでは、重要なたんぱく源として昆虫が広く食べられています。香ばしく炒めて食べるのが一般的で、屋台などでもよく売られています。
バッタや羽アリは人気とはいっても、インパクトのある食材ですよね。ですが、高たんぱくで低カロリーな昆虫たちは、実は日本でもイナゴを中心食べている歴史があります。イナゴ以外の昆虫食も近年注目されてきており、私たちが食べる機会が増えるかもしれませんね!
そして、ウガンダの昆虫や動物をはじめ、豊かな生態系を作り上げるビクトリア湖を訪れてみましょう。面積は琵琶湖のなんと100倍もあります!
【食文化はなんとアジア】アフリカの島国 マダガスカル
マダガスカルは、インド洋に浮かぶ世界で4番目に大きい面積を持つ島国で、日本の約1.6倍もあります。マダガスカルといえば、島固有の豊かな動物や植物たちで、近年でもたびたび新種が発見されるほどです。アフリカ大陸のそばに位置しながらも、マレーシアやインドネシアなどの東南アジア諸国と、インド、中国といったアジア圏の人々が移り住んでいます。
かつてはフランス領として統治されていましたが、主食はお米であるように、一般的にはアジアらしい料理がふるまわれることが多いです。冷たくなった残りのご飯を使って、シンプルな雑炊が朝食の定番になっているほどで、日本人が訪れてもすぐに食文化になじむことができそうですよね。
実はマダガスカルには、砂漠に不時着した少年の物語である『星の王子様』に登場する、バオバブの木をたくさん見ることができます。まさに「ワンダーランド=不思議の国」と言われている、マダガスカルのすばらしい景色をいっしょに 見てみましょう!
まとめ
【地球の歩き方×KIDS JOURNEY】第4回 旅のグルメ・アフリカ編いかがでしたか。サバンナや熱帯雨林、ナイル川など、本当に豊かな気候と自然に恵まれているアフリカには、その土地ならではの食文化がありましたね。
自然の恵みを受けながら、環境を保護し、とともに共生していくことはとても大切なことです。アフリカの食文化を通して自然環境を学ぶこともできそうです。
【地球の歩き方×KIDS JOURNEY】次回の舞台は、島国だらけのオセアニアです。日本とも近い条件をもつ、このエリアの国々にはどのようなグルメ事情があるのでしょうか。それでは次回もお楽しみに。
※「地球の歩き方 KIDS JOURNEY(キッズジャーニー)」は、「地球の歩き方 旅の図鑑シリーズ」の内容を一部抜粋し、子どもたちに世界のユニークな知識や雑学を分かりやすく伝えるマナビスタオリジナル連載記事です。
※「地球の歩き方 旅の図鑑シリーズ」とは、知っておきたい世界の常識から、つい誰かに話したくなる各国の雑学まで、長年世界中を取材してきた「地球の歩き方」ならではの知識と情報が満載の読み物シリーズ。好評につき、続々新刊登場予定!
※写真:©iStock
Information
出典
『地球の歩き方 世界のグルメ図鑑
116の国と地域の名物料理を食の雑学とともに解説
本場の味を日本で体験できるレストランガイド付き!』
「地球の歩き方」編集室(編)
定価:1,760円 (税込)