ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス

TBC東北放送制作、東北地方及び新潟の7局で放送される「ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス」に佐藤研究員が出演中です。この番組は、東北地方を中心に地元の不思議を科学するサイエンス番組です。ミッキー先生(佐藤研究員)は、スタジオの子どもたちに実際の実験で、科学をわかりやすく解説します。
月1回放送されています。詳しい放送時間と放送局は、下記ホームページをご参照ください。
番組ホームページは http://www.tbc-sendai.co.jp/03tv/fushigi/index.html

第28回 08/6/14放送
今回のテーマは「噴水」です。

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阿武隈川にある弘法の噴水の秘密を探るという今月の番組テーマに関連して、「ヘロン(古代ギリシャの科学者)の噴水」と呼ばれる不思議な噴水の実験を行いました。

弘法の噴水は、高いところにたまった水がそこよりもずっと低いところから噴水として出てくるものです。しかし、この「ヘロンの噴水」は上の水受けに水を注ぐとその水面よりも、ずっと高くまで水が噴きあがるという不思議なものです。

水を注ぐと中央から噴水が…

100円ショップで売っている、小物整理用3段ケースをパイプでつなげただけのシンプルな仕掛けですが、その原理はちょっと難しかったようです。

矢印のように水の入り口から、噴水の出口までが一本道で抜け道はいっさいありません。

そして、途中に空気の層があるのかポイント。水が入るとその先にある空気が押され、その空気が噴水の下にある水を押すという力の伝わり方をします。ただ、これだけではなぜ溜まった水の水面よりずっと高く噴水があがるかわかりません。

Uの字のチューブに水を入れて原理を説明しました。普通に水を入れると、左右、同じ高さで釣り合います。

途中に空気を入れると水面の高さが違うのにつりあいます。水面の高さは違っても左右の水圧が同じだからです。この低い方の水面が「ヘロンの噴水」の水受けにたまった水の水面にあたるのです。そして上になっている方が噴水として出ている部分です。

次回の放送は、7/12の予定です。実験のテーマは塩です。お楽しみに!