ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス

TBC東北放送制作、東北地方及び新潟の7局で放送される「ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス」に佐藤研究員が出演中です。この番組は、東北地方を中心に地元の不思議を科学するサイエンス番組です。ミッキー先生(佐藤研究員)は、スタジオの子どもたちに実際の実験で、科学をわかりやすく解説します。
月1回放送されています。詳しい放送時間と放送局は、下記ホームページをご参照ください。
番組ホームページは http://www.tbc-sendai.co.jp/03tv/fushigi/index.html

第30回 08/8/9放送
今回のテーマは「夕日」です。

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今月は、山形県の庄内にやってきました。夕日で有名な湯の浜海岸でグリーンフラッシュを見ようという目的です。

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グリーンフラッシュとは、夕日が沈む瞬間に一瞬だけ緑の閃光が見えるという、非常に珍しい現象です。なぜそんな現象起きるのか?まず、光のひみつと夕日の原理の実験を、酒田市のお友達に協力してもらって行いました。

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最初の実験は、水がいっぱいに入ったアクリルのパイプに、床用のワックスを少量入れます。わずかに白っぽくなります。パイプの一方から太陽の代わりに、強力なライトを点けます。

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すると、赤い光だけが反対側に届き、夕焼けが再現できます。光は虹でわかるように、人間の目から見て7つの色でできています。青や紫などの色は波長が短く、ワックスの小さな粒子にあたって散ってしまいます。赤っぽい光は波長が長いため、散りにくく反対側までとどきます。

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夕方の太陽光は、大気の層を斜めに横切ってくるため、地上に届くまでに長い距離があります。空気中には多くの粒子や塵があって、それがワックスの粒子と同じように、青や紫の光を散らしてしまいます。その結果、実験と同じように赤っぽい光だけが地上に届くのです。

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それが夕日や夕焼けと呼ぶものです。

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次に光が7つの色を見るために、プリズム(三角柱のガラス)を使って実験をしました。

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細い光をプリズムに通すと屈折します。色によって曲がり方が違うため、色が分かれて出てきます(これを分光といいます)。

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逆に言うと、これらの7色の合成されたものが白い光なのです。
この分光実験でわかるように赤のすぐ近くに緑が見えます。

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そのため夕日が沈む瞬間、色による屈折率のちがいと自然の微妙な大気の条件がうまく調和したときにグリーンフラッシュが見られます。

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ただ、今回は残念ながら、条件が整わず、見ることはできませんでした。

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次回の放送は、9/13の予定です。実験のテーマはバランスの実験です。お楽しみに!