ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス

TBC東北放送制作、東北地方及び新潟の7局で放送される「ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス」に佐藤研究員が出演中です。この番組は、東北地方を中心に地元の不思議を科学するサイエンス番組です。ミッキー先生(佐藤研究員)は、スタジオの子どもたちに実際の実験で、科学をわかりやすく解説します。
月1回放送されています。詳しい放送時間と放送局は、下記ホームページをご参照ください。
番組ホームページは http://www.tbc-sendai.co.jp/03tv/fushigi/index.html

第35回 09/1/10放送
今回は自転車の車輪を使って、回っているものに働く不思議な力を体験する実験をしました。

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今回のメインテーマはブーメランがなぜ戻ってくるのか?でした。これに関連して、自転車の車輪を使って、回っているものに働く不思議な力を体験する実験をしました。

最初の実験は、自転車の車輪に取っ手をつけ、その一方にヒモを結びます。もう片方は手で支えています。手を離せば、車輪は横になってヒモにぶら下がります。常に下に向かって重力が働いているからです。

ところが、車輪を手で回してやると…

意外なことに手を離しても車輪は縦になったまま、コマのように水平に回るのです。重力を無視したような不思議な動きです。

回っているものは、外から力を加えない限り姿勢を保つ性質があります。そして力を加えると、加えた向きとは違う方向に回ろうとします。このような性質を「ジャイロ効果」といいます。コマの首ふり運動やブーメランが戻ってくるのもこの力が大きく作用しています。

次の実験は、はしのさんに陶芸で使うロクロの上に乗ってもらい、車輪を両手で持ってもらいます。しっかり車輪を回したところで、ゆっくりと手に持った車軸を前後に傾けてもらいます。

すると、ロクロに乗ったはしのさんが回転し始めました。逆の方向に傾けると、はしのさんも反対の向きに回りだします。縦方向に回そうとする力が、水平方向の力になったのです。

小さなモーターから自転車や車の車輪、スピンするフィギアスケート選手にヘリコプターのローター、大きなものでは地球もくるくる回っています。小さなものから大きなものまで、回っているものには同じ法則が働いていると思うと、ちょっと不思議な感じがしますね。

次回の放送は、2/14です。オレンジやみかんに関連した実験を行います。