ふしぎのトビラ 〜 ふるさとサイエンス

TBC東北放送制作、東北地方及び新潟の7局で放送される「ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス」に佐藤研究員が出演中です。この番組は、東北地方を中心に地元の不思議を科学するサイエンス番組です。ミッキー先生(佐藤研究員)は、スタジオの子どもたちに実際の実験で、科学をわかりやすく解説します。
月1回放送されています。詳しい放送時間と放送局は、下記ホームページをご参照ください。
番組ホームページは http://www.tbc-sendai.co.jp/03tv/fushigi/index.html

第56回 10/10/9放送
今回は気化熱に関連した実験を行いました。

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今回は気化熱の実験を行いました。気化熱は液体が蒸発するとき、つまり気体になるときに必要な熱のことです。注射を打つときのアルコール消毒でヒヤッとるのもそのためです。

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サラダ油、水、消毒用アルコールを用意し、子どもの腕の別々の場所に塗っていきます。

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そこで気化熱の違いを体感してもらいました。ウチワであおいで気化をどんどん促します。

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どんな感じかを言ってもらった後に、サーモグラーフィーでそのようすを見てみました。

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消毒用アルコールが緑色で温度が低くなっていました。サラダ油は体温と同じ温度です。

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アルコールは気化しやすいので熱をどんどん奪い、油は気化しにくいので気化熱を奪うことがほとんどなく温度が下がらなかったのです。

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次は、さらにもっと気化しやすい、アクリルの接着剤・ジクロロメタン(塩化メチレン)を使っての実験です。

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毛糸を割り箸に巻きつけ、接着剤をたっぷりしみこませます。

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50回ほど振ると白っぽいものがつきました。さらにウチワであおぐと、結晶がどんどん増えていき全体がおおわれました。この白い結晶は、氷です。

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ジクロロメタンは、気化するときに回りの熱をどんどん奪い、空気中の水蒸気も冷やすので、冷やされた水蒸気が毛糸の毛の先を核にして、どんどん氷の結晶になっていくのです。

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温度計の回りにティシュを巻いて気化させた実験では、マイナス15度にもなりました。

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猛暑だった今年の夏、全国で行われた打ち水大作戦も、気化熱で路面の温度をさげるという試みだったんですね。

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次回の放送は11/13、灰を使った実験をします。