ふしぎのトビラ 〜 ふるさとサイエンス

TBC東北放送制作、東北地方及び新潟の7局で放送される「ふしぎのトビラ 〜ふるさとサイエンス」に佐藤研究員が出演中です。この番組は、東北地方を中心に地元の不思議を科学するサイエンス番組です。ミッキー先生(佐藤研究員)は、スタジオの子どもたちに実際の実験で、科学をわかりやすく解説します。
月1回放送されています。詳しい放送時間と放送局は、下記ホームページをご参照ください。
番組ホームページは http://www.tbc-sendai.co.jp/03tv/fushigi/index.html

第57回 10/11/13放送
今回は灰を使った実験を行いました。

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東北では芋煮会まっさかり。そこで欠かせない薪(まき)。薪が燃え尽きた後の灰を利用した実験を行いました。

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灰は肥料として売られている草木灰を使いました。

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まず、ドリップコーヒーを作るようにして、灰の汁をつくります。

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ウーロン茶のような色です。

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半紙に筆で、私のイニシャルM・Sを書きます。書く文字は一筆書きで書ける字を選びます。

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次にドライヤーでよく乾かします。乾くとどこに字を書いたか、ほとんどわからなくなります。

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お線香に火をつけ、先を半紙にちょんとつけると、小さな穴が開くだけです。

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今度は字を書いたと思われるところつけると…火は灰の汁で書いたところをじわじわと進んでいきます。

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周囲には燃え広がりません。書いたところが抜き文字になって現れました。

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火の進み具合が、小さな虫がはって行くように見えるので、火の虫と書いて「火虫(ひむし)」といいます。灰には炭酸カリウムという物質が含まれ、乾かしても紙の上に残ります。

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炭酸カリウムは、それ自体は燃えませんが、物を燃えやすくする働きがあります。それで灰の汁で書いたところだけが燃えたのです。消し炭に火がつきやいのは、これと同じ理由です。

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灰は、いろいろな成分を含んだ身近な化学物質です。焼き物の上薬や食品のあく抜き、汚れおとしなど、昔からその働きがうまく利用されています。アルカリ性の「カリ」は灰という意味だそうです。

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「火虫」の実験は簡単ですが、灰汁は強いアルカリ性なので、目に入らないように注意が必要です。また火を使いますので、必ず大人の人と一緒に実験してください。

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次回の放送は12/11、光と影の実験を紹介します。