第七回
あらすじ
ベル、ショーンに、ピンチをすくわれたアーエス。
3人は、魔法(まほう)学校「星見の塔」(ほしみのとう)に来ないかと、
アンリにさそわれて…。
よくじつ。
ショーンはアーエス、そしてベルといっしょに『星見の塔』をおとずれていた。
『星見の塔』は、王城(おうじょう)の西側にある石づくりの建物。
ずいぶん前からここに建っているように見えるが、この場所にとつぜん、あらわれたのは、ほんの数年前のこと。
時と時の間にかくされ、何千年もの間、だれの目にもとまることのなかったこの塔を、アンリが魔法で見えるようにしたのだと言われている。
「しかし」
塔の前まで来て、ショーンは大げさにポーズをつけてため息をついた。
「ああ言ってしまったが、名門サクノス家の人間で、しょうらいの騎士(きし)であるこのぼくが! あやしげな魔法学校をほうもんとは」
「あたしだって、お父様の言いつけでなきゃ、魔法学校なんか見学したくないわよ!」
こしに手を当てて、ベルが鼻を鳴らす。
と、そこに。
「やあ、君たちが見学に来た子?」