【熊本大学×Gakken共同研究】子どものやる気UPがARCSモデル調査で検証されました!

1982年の創刊以来、「学研の幼児ワーク」は、子どもたちが楽しく学べる問題づくりに力を入れてきました。
保護者のみなさまからは、「ほかのワークよりも子どものやる気が続く」
「自分から取り組むようになった」という声を多数いただいております。

そこで、熊本大学の平岡斉士准教授(熊本大学・放送大学)と共同で、ワークに盛り込まれた工夫が、
子どものやる気につながっているかどうかを検証するために、調査を実施いたしました。

1か月間の調査を実施

1か月間の調査を実施
【対象】
5歳児
【人数】
5名
【調査期間】
毎日20分/4週間
【使用した材料】
幼児ワーク 7~10枚/日
【調査の意図】
幼児に対してどのようにワークを提供すれば、積極的に取り組んでもらえるかを明らかにすること
【結果】
1か月間で計160 ~ 170 枚のワークに取り組みました。どの子どもも週を経るにつれて”よそ見”の回数が減少。積極的にワークに取り組むようになったことがわかりました。また、調査終了後の「自由時間」に自主的にワークに取り組む姿が見られました。

ARCSモデルとは

学習意欲を支援するモデルとして、フロリダ州立大学名誉教授のジョン・ケラーが提唱した
ARCS動機づけモデルがあります。これはモチベーションを

  • A(Attention:注意)
  • R(Relevance:関連性)
  • C(Confidence:自信)
  • S(Satisfaction:満足)

の4つに分けて、学習者にどのモチベーションが不足しているかを判断して支援するためのモデルです。

ARCSモデル ARCSモデル

学習タイプ別 おすすめの使い方

ARCS モデルでは、学習者全員に対して同じ方法でやる気を引き出すのではなく、
学習者ごとに個別の方法を考えます。
そこで、今回の調査結果をもとに、子どものタイプを5つピックアップ。
タイプ別に、やる気を引き出すための保護者の関わり方のポイントや、
おすすめの難易度を平岡先生と一緒にまとめました。
おうちでのおけいこに、ぜひお役立てください。

特徴
関わり方のポイント
おすすめの問題レベル
初心者タイプ
初心者
タイプ
  • ワークは初めて/あまり解き慣れていない。
  • 難しいと感じると、やりたくなくなったり、すぐに「できない」と言う。
  • 小さなことでも、自分でできると嬉しそう。
  • 解き方を考える前に、先に鉛筆を動かす。

ワークを見せて、「ちょっと頑張ればできそう」と本人が思えるものから取り組みましょう。 解く前に、問題を眺めたり指でなぞって解いてみるのもおすすめ。「できなくても大丈夫」と伝える

最初は、とても簡単な問題から始めて、成功体験を積んでから、少しずつレベルを上げましょう。

特徴
関わり方のポイント
おすすめの問題レベル
踏ん張りタイプ
踏ん張り
タイプ
  • ワークに対して積極的。
  • 難しくても、最後まで粘り強くがんばる。
  • まわりの人との競争がやる気になることがある。

もともとやる気があるので、基本的には見守りましょう。
難しい問題につまずいたときは、このワークをがんばるとなにができるようになるかを伝えてあげると◎

少し難しめの問題を渡して、達成するためには少しのがんばりが必要だと感じてもらいましょう。
自分で問題のレベルを選べるようにするのも◎ ハイレベルなワークも見せてみましょう。

特徴
関わり方のポイント
おすすめの問題レベル
気分屋タイプ
気分屋
タイプ
  • 簡単な問題をどんどん解くのが楽しそう。
  • 難しくても、一人でがんばろうとする。
  • 面倒くさくなって、ワークをやめることもある。

こちらからあえて働きかけないのが正解。
面倒くさくなって途中で解くのをやめても、しばらく様子をみましょう。

簡単な問題と、難しめの問題を交互に渡してみましょう。
最後は簡単な問題を渡すと、楽しい気持ちのまま終わることができるので、「またやりたい!」につながりやすいでしょう。

特徴
関わり方のポイント
おすすめの問題レベル
慎重派タイプ
慎重派
タイプ
  • 自分の解き方や、答えに自信が持てず、「できない」と思ったら助けを求める。
  • サポートしてもらいながらあきらめずに取り組むが、自分ひとりで取り組むのは不安がある。

最初はおうちのかたがしっかりサポートして、少しずつ自立を目指しましょう。
具体的に間違ったところを教えてあげたり、アドバイスをしながら、できたことはしっかりほめて、自己肯定感を高めましょう。

ワークに慣れるまでは、「やればできそう」な問題を続けてみましょう。
徐々にワークに慣れてきたら、より難度の高い問題にもチャレンジすると◎

特徴
関わり方のポイント
おすすめの問題レベル
挑戦者タイプ
挑戦者
タイプ
  • かなりワークを解き慣れている。
  • 簡単な問題だと、つまらなさそう。
  • 難しい問題を解くことを楽しんでいて、自分に自信を持っている。

生活の中で、ワークの内容と関連することがあったら、「ワークの問題にでてきたね!」などと伝えましょう。
「あのワークをやってよかった!」と感じて満足感が高まり、ほかのワークへのやる気につながります。

ハイレベルな問題を渡して、チャレンジ精神を刺激しましょう。
時計やお金の計算など、生活の中で、難しめの挑戦をさせて、関連するワークにも取り組んでみましょう。
自分でやりたいことを考え、興味や目標に合わせたワークを自分で選んでもらうのも◎

学習タイプ別
編集部おすすめワーク

おすすめワークは一例です。お子さんの好きなジャンルやおうちのかたのご希望に合わせてお選びください。

「学研の幼児ワーク」の評価

「学研の幼児ワーク」の評価

今回の調査で、5人全員の意欲が最後まで続いた理由を探るべく、
ARCSそれぞれの観点から、学研の幼児ワークを平岡先生に評価してもらいました。

Attention(注意):
「おもしろそうだな!」
楽しいイラスト・シール・多様な問題でやる気UP!

カラフルで楽しいイラストやシールは、子どもの注意を引きます。ワークに対する興味を引き出し、意欲を引き立てることができそうです。同じような注意の引き方では飽きてしまい、その効果も低くなりますが、学研の幼児ワークにはさまざまな種類の問題があり、動物・人・乗り物・自然など、いろいろなテーマを使うことで飽きさせない工夫がされています。

Relevance(関連性):
「やりがいがありそうだな!」
身近なテーマでやる気UP!

自分に関わりがあると感じたときや、知ることで自分が得をすると感じたとき、人は学びたい欲求が高まります。子どもが自分に関わりがあると感じるのは、例えば、乗り物や虫、食べ物など、彼らが好きなものではないでしょうか。学研の幼児ワークは、子どもの日常生活や興味に直結した内容が多く、子どもの学習意欲を引き出しているのでしょう。

Confidence(自信):
「やればできそうだな!」
スモールステップで多様なレベルが、やる気につながる!

ここでの自信は「そのワークならば、自分でもできそう」という自信です。これには、適切な難易度設定と、その難易度を子どもに伝えることが必要です。学研の幼児ワークにはさまざまな難易度が用意されているので、保護者が子どもの様子を見ながら適切な難易度のワークを渡すことで、ワークへの取り組みを促せるでしょう。

Satisfaction(満足):
「やってよかったな!」
「がんばりシール」やおうちの方向けメッセージが、やる気につながる!

ワークを通じて得られる達成感や喜びが満足感となります。問題を解いた時の達成感、新しいことを学んだ喜び、自分が成長していることを実感する感動などが満足感を引き立て、学習意欲を維持します。がんばりシールや、保護者に「すごいね!」と言ってもらえるなどは、満足感を高めます。学研の幼児ワークには、子どもへの声かけ・アドバイスのしかたなどについて、保護者向けのメッセージが毎ページに入っています。メッセージを活用することで、お子さんの満足感を高めることができます。

「学研の幼児ワーク」の評価

学研の幼児ワークには、ARCSモデルの観点から見て、子どもの学習意欲を効果的に引き出すための工夫が多くされています。本調査で、園児たちが積極的にワークに取り組むことができたのは、こうした工夫によって学習意欲を引き出すことができたからと言えるでしょう。

「学研の幼児ワーク」は、おかげさまで創刊40周年。これまでのあゆみをご紹介します。

1982年から1998年まで

1982年

「多湖 輝の頭脳開発シリーズ」誕生

監修に迎えたのは心理学者であり、大ヒットクイズ・パズル集「頭の体操」シリーズの著者である多湖 輝先生。2歳から5歳までのお子さん向けに、年齢と発育段階に合わせてつくられました。
楽しい練習をくり返しながら能力が伸びるよう工夫されたワークブックは大人気に。

人気シリーズが続々と誕生するよ!

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多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
多湖 輝の頭脳開発シリーズ
2歳 3歳 4歳 5歳
もじ
ひらがな①
ひらがな②
カタカナ①
かず
かず
めいろ
めいろあそび
めいろあそび
色あそび
きりえ
切り絵あそび
切り絵あそび

※赤字が創刊時(1982年)のもの。黒字が1984年までにそろったタイトルです。

1983年

頭脳開発シリーズの好評を
受け新シリーズ誕生

パズル遊びを通じて手先を器用にしながら、物語やひらがなへの興味を高めるシリーズ。「お話ジグソー」はできあがった作品で「絵本」や「紙芝居」を行い読書力をつけ、「ひらがなジグソー」はクイズを通して考える力が身につくよう構成されています。

書店だけじゃなくてスーパーでもレジ近くに置かれて大人気だったんだって!

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物語やひらがなへの興味を高めるシリーズ
物語やひらがなへの興味を高めるシリーズ
物語やひらがなへの興味を高めるシリーズ
3歳 4歳 5歳
お話ジグソー
すずめのあだうち
りゅうぐうのねこ
ひらがなジグソー
1985年10月

6歳用ハイレベルシリーズ登場

当時の内容をちょっとだけ紹介するよ!

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6歳用ハイレベルシリーズ
6歳用ハイレベルシリーズ
6歳用ハイレベルシリーズ
6歳用ハイレベルシリーズ
6歳用ハイレベルシリーズ
もじ
6歳ハイレベル
ひらがなクイズ
6歳ハイレベル ひらがなクイズ
6歳ハイレベル
もじクイズ
6歳ハイレベル もじクイズ
かず
6歳ハイレベル かずクイズ
6歳ハイレベル けいさんクイズ
めいろ
6歳 立体めいろ
1992年

2歳用おべんきょうシリーズ登場

それまでの、無理なくひらがなや数字を読めるようにするものから、
楽しく遊びながら文字や数字に親しみ、書く力や興味関心を養う内容に。

おべんきょうへの関心がどんどん高まってきたんだね。

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2歳用おべんきょうシリーズ
2歳用おべんきょうシリーズ
もじ
2歳 ひらがなおけいこ
2歳 ひらがなぬりえ
2歳 はじめてのおけいこ
2歳 はじめてのえんぴつ
(ひらがな)
かず
2歳 かずおけいこ
2歳 はじめてのえんぴつ
(すうじ)
めいろ
2歳 めいろおけいこ
色あそび
2歳 いろのおけいこ
2歳 はじめてのくれよん
2歳 はじめてのはさみ・のり

1999年から現在の
「学研の幼児ワーク」まで

1999年

「多湖輝の新頭脳開発シリーズ」へリニューアル

年齢別のワークであり、楽しい練習をくり返しながら能力を伸ばしていく特徴は活かしつつ、カラーページが増加。がんばりシールとおけいこシールが2枚にわかれるものも。

多湖輝の新頭脳開発シリーズ 多湖輝の新頭脳開発シリーズ 多湖輝の新頭脳開発シリーズ 多湖輝の新頭脳開発シリーズ
多湖輝の新頭脳開発シリーズ
2007年

「NEW 頭脳開発」へ
リニューアル

全面フルカラーに。がんばりシールとおけいこシールがドッキングした大判のシールも出現。

NEW 頭脳開発 NEW 頭脳開発 NEW 頭脳開発
NEW 頭脳開発
2017年

「学研の幼児ワーク」へ
全面リニューアル

2年の準備期間を経て、全面リニューアル。2017年3月に34点を同時リリース。
秋までに全48点を発売。書店でも広く流通していた呼称であり、読者にも耳なじみのよい「学研の幼児ワーク」にシリーズ名を変更。がんばりシールとおけいこシールの2枚が差し込まれるスタイルも増加。

学研の幼児ワーク 学研の幼児ワーク
学研の幼児ワーク
シリーズは海外でも!

学研の幼児ワークシリーズは英語やスペイン語、ウクライナ語、ブルガリア語、中国語、韓国語などに翻訳され、海外へも展開。2017 年にスタートした英語版は累計発行部数100万部を超えました。
学びを楽しくさせながら、子どものやる気を育てる学研のワークブックが、世界中の子どもたちに親しまれています。

学研の幼児ワーク

英語版

学研の幼児ワーク

スペイン
本国語版

学研の幼児ワーク

スペイン
カタルーニャ語版

学研の幼児ワーク

ウクライナ語版

学研の幼児ワーク

ブルガリア語版

がんばり賞のひみつ

1983年12月~1984年1月ごろに「がんばり賞」の前身である「幼児の才能開発キャンペーン」がスタート。
同一年齢内で5冊以上おけいこしたお子さんに賞状と記念品を贈呈する、というもの。
「がんばり賞」として現在もキャンペーン継続中。

ひょっとしたら きみのおじいちゃんや おかあさんも もらっていたかも…!?
名前入りの賞状
名前入りの賞状って うれしいよね!
クリックで拡大します
ひょっとしたら きみのおじいちゃんや おかあさんも もらっていたかも…!?

がんばりシール&
おけいこボードの変せん

がんばりシール

現在の幼児ワークにも引き継がれる「がんばりシール」は創刊当時から。当時のシールはタテ× ヨコ18×12.8cm(ワークシートの1/3)ほどのサイズ。創刊当時は「がんばりシール」「おべんきょうシール」「なかよしシール」など呼び方はさまざま。1984 年ごろ、中ページの問題と連動した「おべんきょうシール」が登場。

3歳ひらがな② 1983年
「3歳ひらがな②」
おべんきょうシール
5歳ひらがな 1984年
「5歳ひらがな」
がんばりシール
4歳きりえ 1985年
「4歳きりえ」
なかよしシール
5歳かず② 1984年
「5歳かず②」
おべんきょうシール
おけいこボード

おけいこをサポートするアイテムとして、現在も人気の「おけいこボード」。その前身である「下敷き」は創刊当時から。机の上やセルロイド製の下じきは、小さなお子さんには硬すぎて書きにくいため、鉛筆のすべりがよくなるよう、厚紙の下敷きがついていました。年代とともに進化し、表面が加工され、水性ペンで書いて消せるおけいこボードや、シールを貼ってはがせるおあそびボードが登場。

おけいこボード 1982年創刊当時。
厚紙の下敷き。
おけいこボード 1991年ごろ。
水性ペンで書いて消せる
おけいこボード登場。
おけいこボード 1998年ごろ。
マス目にそって何度も
書けるおけいこボード登場。
おけいこボード 2005年ごろ。
貼ってはがせる「おあそびシール」と
連動し、貼ってはがせる&かいて消せる
「おあそびボード」登場。