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TOP > トピックス > 総合科学技術会議でのS評価と予算額
2006年11月29日
平成18年11月22日、財政制度等審議会で西室会長より尾身財務大臣あてに「平成19年度予算の編成等に関する建議」(建議書、要望書)が提出されました。
その建議書の中に7.文教・科学技術の(2)学技術で総合科学技術会議でのSABCの評価について「・・・SA評価を受けたものが金額ベースで7割を占め、・・・戦略重点科学技術に限ってみれば、金額ベースで約8割が受けている・・・SA評価の厳格化が必須である」と記されています。
この中のS評価は件数ベースで15%、金額ベースで21%を占めています。
「この総合科学技術会議は平成18年10月27日に総理官邸で開かれ、平成19年度の概算要求予算(科学技術関連予算)の中で事業予算の優先順位付けが行われました。
その中で理数教育の2事業が最高位のS評価を受けています。
その1つが「理科支援員等配置事業(60億円)」で、優先順位の理由として、小学校の理科教育で知識だけでなく、実験、観察を採り入れて、児童が興味関心を持ち、外部の専門人材を活用して、授業の質を高めることが必要と記されています。
新規事業として大変、期待されております。
もう1つのS評価事業は「理科教育等施設整備費補助(14億円)」で、優先順位の理由として、理科教育振興法に基づき、理科の基礎学力強化のため設備、器具、教材の整備と更新が必要と記されています。特にこの「理科教育等施設整備費補助」は、理科業界では理振予算と言われ、理科教育では欠かせない予算ですが、ここ数年12億円~14億円の補助金となっています。S評価を頂く予算としては大変少ないように思えます。
国家指針として、技術立国やイノベーションを謳っているのなら、その基礎、基本となる理科教育(科学教育)に、14億円ではなく、10倍以上の150億~200億円の予算化があってもおかしくないのではないでしょうか?
増やせないのなら、(仮称ですが、)新しい技術立国法やイノベーション法を創設し、予算枠作るのも一つの方法かもしれません。
理科教育の必要性を声高に話されている議員の先生方へのお願いですが、理科教育予算額も自慢のできる予算額にしていただきたいものです。
(吉田哲平研究員)