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2009年9月18日

徳育の充実に向けて

 9月3日、文部科学省の第12回「子どもの徳育に関する懇談会」では、審議のまとめを「子どもの徳育の充実に向けた在り方について」という報告書に致しました。

 内容は、「徳育の意義・普遍性」、「現代の子どもの成長と徳育をめぐる今日的課題」、「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」、「子どもの徳育の充実に向けて」の4項目からなり、徳育を「社会(その国、その時代)が理想とする人間像を目指し行われる人格形成」の営みと位置付け、子どもの発達段階ごとの特徴を踏まえ、充実に向けた10の提言を行っています。

「子どもの徳育の充実にむけて」の10の提言は、下記の通りです。

  • 提言1.家庭で子どもに愛情を持って接し、生活上の基本的なしつけを行うこと
  • 提言2.家庭教育の支援とワーク・ライフ・バランスの推進を図ること
  • 提言3.子育て関係団体と連携協力し、地域の子育ての取組を充実すること
  • 提言4.全校的な体制づくりを通じ、各学校において道徳教育を充実すること
  • 提言5.道徳教育に関する教材の活用への支援と教師の資質向上を図ること
  • 提言6.発達段階に応じた子どもの体験活動の充実を図ること
  • 提言7.絵本の読み聞かせや古典に親しむ等の読書活動の充実を幼児期から図ること
  • 提言8.有害情報から子どもを守る取組や情報モラル教育を推進すること
  • 提言9.子ども向けの良質な番組提供や出版等への取組を充実すること
  • 提言10.子どもの徳育の充実に向けた啓発活動を推進すること

 また、参考資料として、公徳心や儒教における五つの徳「五常」、モーゼの十戒等々の教訓等における徳育の具体的事例、アメリカ、イギリス、フランス、韓国等々の諸外国における徳育の取組事例、群馬県助産師会や文京区立駒本小学校、加治木町立永原小学校PTA、「心の東京革命」等々の提言に係る取組事例が付いており、子どもから大人まで大変読みやすくなっています。近日中に公開される予定ですので、一人でも多くの方々に読んでいただき、社会ルールを守り、公徳心を持った相手の気持ちを思いやる方々が増えることを期待したいと思います。

*(株)学習ホールディングスでは、全国の小学校、中学校向けに道徳の副読本の発行や映像教材制作、文部科学省の「心のノート」制作協力をさせていただいております。
皆様の地域や学校で「心温まる、感動した事例」がございましたら、編集部までご連絡をいただければ幸いです。

(研究員 吉田哲平)

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