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「……そうか。魔法は使い方。派手じゃなくても、みんなの役に立てばいい」
肩を落として去ってゆくゴブリンたちの背中を見つめ、レンはつぶやいた。
「ああ。すべてを滅ぼし、恐れられる魔法より、みんなを笑顔にする魔法。そっちの方がいいと思わないかい?」
アンリは静かに尋ねる。
「よし! これからも頑張って、新魔法を研究するぞ!」
レンは両手をパンと打ち合わせ、笑顔で宣言した。
「……あーあ、なんか、悪い方向に火がついちゃったみたい」
額に手を当てるトリシア。
「まあ、落ち込んでいるより、いいんじゃないかな」
アンリは苦笑する。
「……そうですね。やっぱり、今の方がレンらしいです」
トリシアは元気になったレンをチラリと見て頷くと、アンリに微笑みを返すのだった。
おしまい
いかがでしたか?
「心を自由にすれば、役に立たない魔法なんてない」
アンリ先生の言葉もまた、ステキな魔法ですよね!
最新5巻では、レンがとんでもない活躍(?)を
してくれてます!!
まだのかたは、ぜひ読んでね!!