「もー、何してたんですかー?」
甲板に立つと、そこには頬っぺたをふくらましたスピカの姿があった。
「私ー、あんまり心配したものでー魔法を使って居場所を探そうと思ってたんですよー」
「あなたの魔法じゃ、永久に見つからないから」
フローラはため息をつく。
一方。
「海の貴公子フランチェスコ、華麗に復活ーっ!」
フランチェスコの船酔いはとっくに収まっていた。
フランチェスコは剣を抜くと、マストによじ登ってあたりを見渡した。
「さあ、妹よ! 敵はどこだ!」
「大変だね、お目付け役は」
オーウェンはその姿を見て苦笑する。
「そうでもないわ」
フローラはオーウェンの腕を取った。
「わたしには、とっても頼りになる、すてきなお目付け役がいるんだもの!」
まぶしいばかりの笑顔に、オーウェンは頭をかく。
まだ航海は始まったばかり。
この先、二人の前にどんな冒険が待っているのか?
それはまた別のお話。
…フローラとオーウェンのお話はどうでしたか?
ひさびさの再会に、胸がおどりましたね♪
ぜひまた会える日を、待っています!