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高校生白書Web版 2018年9月調査

【調査テーマ】「高校生の日常生活・学習に関する調査」

7.学習について
英語学習(試験・資格)
★英検、GTECの受験者数が圧倒的多数!

【図40】これまで受けたことのある英語の試験をお選びください。(複数回答可)

↑クリックすると大きな図が見られます

日常の英語学習の成果をチェックするため、あるいは大学の推薦入試の受験資格を得るためなど、高校生が英語の資格試験を受験する機会は多い。高校生は数ある英語資格試験の中でどの試験を受けているのだろうか。

調査結果を見ると、「実用英語技能検定試験(英検)」(44.0%)と「GTEC」(19.3%)の受験経験のある高校生の割合が圧倒的に多いことがまず目につく。この2つの試験以外の多くは、高校3年生で利用者が増えるという結果から、多くの高校生が推薦入試や一般入試の際に大学に提出する資格取得のために受験しているものと推測できる。それに比べ、英検とGTECは特定の学年に偏ることなく、3学年においてほぼ一定の受験者がいることは注目に値する。英検は5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級と7段階の級がある。また、GTECもCore、Basic、Advancedと3つのレベルに分かれている。英検、GTECはレベルごとに問題の難易度の異なる試験が用意されており、学年を選ばず英語学習の成果をチェックする試験として広く活用できる。それがゆえに特定の学年に偏ることなく受験者を擁しているのではないかと推測できる。そのほかの試験については、TOEICはビジネスパーソン向けの試験、TOEFL、IELTSは海外留学のための試験、TEAPは関東の私大を中心として利用される入学試験という色合いが強く、それぞれがもつ特性から、受験者を選ぶ試験であると言える。そうした各試験の特性も受験者数の少なさの要因となっているだろう。

2020年度から始まる大学入学共通テストにおいては、受験者に外部検定を課すという国立大学も多い。今回調査の選択肢にあげた試験はどれも外部検定として活用される試験である。資格・検定試験の入試利用が開始されることで、これらの試験の受験者が増えていくことが予想される。