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12月

最終回 〜膝を労わろう〜 

これまでやってきた、肩こり・腰痛改善のためのエクササイズ。最後にもうひとつ、意識してほしい場所があります。頭があって胸があり、脊椎、骨盤……そして膝。互いに影響しあう身体全体の設計図の一部である膝について意識することで、あなたの身体は調和を保っていけるのです。それでは膝をどういう状態にすればいいのでしょう? よく皆さんがしてしまうのは、膝を後ろの方向にギュッと固めてしまうことです。膝は自然な状態にあるとき、緩やかに曲がっているものです。肘も同様に、緩やかに曲がっています、これこそが身体のデザインなのです。ですから、膝を固めてしまっているときに、意識して「膝を曲げよう」とすることは、自然な動きではありません。そうではなく、「膝を後ろに向かって押さない、固めないで、膝に干渉せず、あるがままにさせておこう」と考えてください。このように、身体の作りを理解し、意識の持っていき方に気をつけることで、きっとあなたは凝りや痛みから解放されることでしょう。そしてそれは、楽器を演奏する姿勢にも関係してくるのです。興味があったら、アレクサンダー・テクニークについてのブログをご覧になってみてください。どうもありがとうございました。

アレクサンダー・テクニーク教師/バジル・クリッツァー

※ブログはこちらから

11月

腰痛改善のヒント 〜姿勢の正し方〜 

今回は、座りながらできる腰痛改善のエクササイズをご紹介します。
デスクワークなどで姿勢が崩れてきたな、と思ったら皆さんはどうしますか。腰を反らせたり、首を回したり……なかでも「背筋を伸ばす」ことをしていませんか?少しの間はラクになるかもしれませんが、その姿勢をずっと保てる訳でもありませんね。そもそも、人の脊椎はもともとカーブしているものです。工学的に見ても、そのおかげで人体は素晴らしい安定性を保つことができているのです。それでは背筋を伸ばしたり力を入れたりする替わりに、どうすれば崩れた姿勢を正せるでしょうか。その秘訣は「股関節」にあります。股関節の場所はどこかご存知ですか?座っている椅子からほんのわずか数センチ上、椅子に触れている座骨のすぐ近く。いわゆる「腰」よりもさらに下の、胴体の最下部です(図参照)。ここを意識して、椅子に座った状態から次のエクササイズをしてみましょう。

  • ①背中には力を入れず、股関節から身体をゆっくり前に動かします。
  • ②次にゆっくり後ろに動かします。
  • ③そうして元の位置に戻ってきたら、背筋はどうなっていますか?

気付いてみると、背筋はひとりでに伸びているはずです。まずはお試しを!

アレクサンダー・テクニーク教師/バジル・クリッツァー

10月

肩こりエクササイズ 〜その3〜 

「腕と肩を解放する」

今回は、両手のすべての関節を動かすことで、肩こりにサヨナラできる「姿勢」のためのエクササイズをご紹介します。まずは、「その1・2」でお話したように「頭」の場所と重さをイメージします。そしてそのまま……、

  • ①椅子に座り、両手を膝の上に置き、指をちょこちょこ動かします(指の関節 全部を意識しながら)。
  • ②指を動かしながら、手首を上下左右に動かします(ひじには力を入れないで)。
  • ③そのまま、腕をスーッと頭上まであげていきます。その時、高くあげようとムリはしないでください(イラストでわかるように、腕のつけ根はカラダの前方にあるのです)。
  • ④そのままひじを降ろしてきて、カラダの脇に優しくつけたら、手のひらを両膝の上に置きます。……これで終了。

ひょっとしたら、この姿勢、違和感がありますか?ちょっと頭を動かして左右を見てください。首がラクで動きがスムースに感じませんか?肩が本来の居場所にいるからなのです。これが肩こりにサヨナラできる姿勢なのです。

アレクサンダー・テクニーク教師/バジル・クリッツァー

9月

肩こりエクササイズ 〜その2〜 

「頭」を動ける状態にするイメージを持つ

前回意識した、5キロ以上もある「頭」の重さと場所のこと。そしてその頭に軽く触れながら上下左右に優しく動かすこと。このように「頭を固定しないで動ける状態にする」ことで「肩に力が入った状態」から解放されると、肩こりがラクになる(!?)のです。ところで、今回はこの場を借りて新刊のご案内をさせていただきます。

『吹奏楽部員のためのココロとカラダの相談室』楽器演奏編・メンタルガイド編
■各:B5判縦/104頁+たしかめシート/本体価格1,500円(税別)

吹奏楽部員と指導者が日々の部活で抱える悩みを解消するための方法をまとめた本です。パートの楽器の悩みのほか、楽器演奏につきものの「緊張・あがり症」や「失敗したらどうしようという不安」を解消するためのアドバイスとあわせ、ピアノ演奏にも共通する「指がもっと思い通りになるために」などやプロアーティストのメッセージも掲載しています。

アレクサンダー・テクニーク教師/バジル・クリッツァー

8月

肩こりエクササイズ 〜その1〜 

「頭」の重さをイメージする

  • ①頭は実は5キロ以上の重さがあります。とても重いものを背骨の一番上で動かしていると意識し、優しく頭を動かして、上下左右を見渡してみましょう。
  • ②頭は目より上、耳より上がその大きさの大半です(顔はアゴがそのほとんどを占めます)。目より上、耳より上の頭の部分に軽く触れて撫でてみましょう。すると、実感として頭の場所や大きさが感じられます。
  • ③頭は、耳たぶのすぐ裏側にある骨の辺りで、背骨の上に乗っています。思ったより高く、真ん中ではありませんか?両方の耳たぶの裏側に人差し指で触れ、そこから自分の頭に両手の指で軽く触れながら「ここに頭が乗っている」と意識しながら優しく頭を上下左右に動かします。以上のような、「頭のイメージ」を作り、「優しく何度か深呼吸」「立ち座り、歩く」ことをしてみると……きっと身体に変化が出てくるはず。これが肩こりサヨナラの第一歩なのです。    

アレクサンダー・テクニーク教師/バジル・クリッツァー

7月

~肩こり・腰痛解消ガイド~

肩こり・腰痛は楽器演奏者にとってはいわば宿命。その解消に皆さん様々なご苦労をされていると思います。でもその痛みの原因を解消しなければ、やがてまた痛みが襲ってきてしまいます。ではその原因とは、何でしょう。疲れ?姿勢?ストレス? いいえ、それはあなたが「自分自身でやっていること」……自分自身が気づかないうちに無意識にやっている、身体の動かし方の癖なのです。それが肩の筋肉を過剰にしかも慢性原因とは、何でしょう。疲れ?姿勢?ストレス?いいえ、それはあなたが「自分自身でやっていること」……自分自身が気づかないうちに無意識にやっている、身体の動かし方の癖なのです。それが肩の筋肉を過剰にしかも慢性的に強ばらせ、疲れが抜けず、そのサインが痛みとして出てきているのです。
その代表的な例が、「肩があがっている(いからせている)」状態です。そこでよくいわれるのが「肩を下げることを意識しましょう」という話……でも実は「肩を上げる筋肉」と「肩を下げる筋肉」は、別ものなのです。だから正解は、「肩を上げるのをやめる」ということ。でもどうやって?次回はそのエクササイズについてご紹介しましょう。

アレクサンダー・テクニーク教師/バジル・クリッツァー

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