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4月

特集2 フィギュアスケートに恋して…

3回目の今回は、毎年誰かが必ず滑る曲で(よ)の注目しているプログラム「ロミオとジュリエット」を取り上げたいと思います。2018~2019年は韓国のチャ・ジュンファン選手や、2018年全米チャンピオンのブレイディ・テネル選手などが使っています。毎年聴きながら、何となくいくつかの曲があるのかな…くらいに思っていたのですが、調べてみて以下の4つがあることが分かりました。なるほど…知らなかった。

<演奏会用序曲>(ロメオとジュリエット)1869年 作曲:チャイコフスキー

<バレエ音楽>(ロメオとジュリエット)1935年 作曲:プロコフィエフ

<映画音楽>
1968年 監督:フランコ・ゼフィレッリ 音楽:ニーノ・ロータ
1996年 監督:バズ・ラーマン 音楽:ネリー・フーパー クレイグ・アームストロング

なんと、フィギュアスケートでは、上記の4つを混ぜて編曲して1つの「ロミオとジュリエット」のプログラムにする場合もあるのです!元の戯曲がドラマティックなので、緩急があって感情移入できるプログラムが構成しやすいのでしょうか。「ロミオとジュリエット」を使う場合、殆どの選手が演技時間の長いフリースケーティングで使用しています。1968年の映画版で滑っている選手が多いように思いますが、中でも(よ)が一番印象に残っているのは、2012~2013年の羽生結弦選手のフリースケーティング(1996年映画版)です。

今に比べると技術的にはまだまだだかと思われますが、世界選手権での演技からほとばしる情熱が凄かった…。演技の冒頭、力強い曲調とともに滑り出し、ジャンプを次々に決めていきます。ピアノの静かな曲調に変わってからの滑らかなステップシークエンス。その後のつなぎ部分でまさかの転倒…!観客からも悲鳴が…今、改めて見ても息が止まりそうになってしまいます。そんな動揺と応援の空気の中、すぐにトリプルアクセル+トリプルトウループのコンビネーションジャンプを決めた時「この選手の精神力は尋常じゃないな…」と思わされました。そして再び曲が盛り上がり、雄叫びとともに始まる渾身のステップ…ビシビシと心に響いてくる名演技でした。

羽生選手と同じ1996年映画版のプログラムでも、チャ・ジュンファン選手のプログラムは、セリフの声が入っていたり、アップテンポでダンサブルな曲調が入っていたりと「イマドキ」感があるように感じます。選曲・編曲・振り付け・選手の持つ雰囲気などで同じ「ロミオとジュリエット」でも全く違うものになるのが面白いところです。

来季も誰かが滑ってくれると思うので、また新たな「ロミオとジュリエット」のプログラムの誕生を楽しみにしています。

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3月

魅惑のバロック~曲の背景を想う~

ピアノを習ったら必ずレパートリーとして演奏されるのがバロック時代の曲。もちろん中心になるのはJ.S.バッハの作品ですが、近ごろは、スカルラッティ、クープラン、ラモー…などなど、以前より多彩な作曲家の作品が演奏されるようになってきたと感じられます。

ところでバロック時代に限った話ではないのですが、ある曲に取り組むとき、より良い演奏のために、その曲が作られた時代背景について知ろうとする事は、今や一般的と言えるほどに広まったのではないでしょうか。
特にバロック時代は現代からの隔たりが大きい分、他の時代よりも文化的背景への理解が多く必要となると言えるでしょう。まず大きく異なるのが楽器です。30年ほど前から「古楽器」=当時の楽器での演奏会などが行われるようになり、私たちにも当時の音に接する機会が増えていますが、広く普及している…とはまだまだ言えないのではないでしょうか。当時のチェンバロと現代のモダンピアノでは、音を出す仕組みがまったく異なりますし、楽器に使われる素材も、産業の発達に伴って大きく異なっています。とても大雑把に表現すると、バロック時代の楽器はパワーを求められていない分、華奢で、まるで羽が舞うような軽やかさ、繊細さが表現できる…とでも言えるでしょうか。

そして、バロック時代の鍵盤楽曲(オルガンを除く)として多く伝えられているのが「舞曲」。ですから、「バロック・ダンス」のステップの踏み方、からだの動きを知る事で、バロック時代の舞曲の演奏は見違えるようにステキになるはず!担当(か)がそれを実感したのは、メヌエットのステップの踏み方を知ったとき。楽譜を読むだけでは分からないフレーズの流れ方、拍の表し方…、まさに目からウロコ!特に、膝を使って沈む、そして跳躍するという、浮き沈みの動き(上下動、とも言えるでしょうか)が重要な事に驚きました。

さらに最近、初めて「バロック・ダンス」つきの演奏会にも行く機会に恵まれたのですが、当時の衣装を着けて踊る人々を見ると、加えてテンポ感への理解も深まりました。詳しくは別の機会に譲りますが、ぜひバロック時代の曲をステキに弾きこなすために、「バロック・ダンス」への興味を持っていただけたらと思います。(か)

2月

フィギュアスケートに恋して…

ニューイヤーコンサートって?

全日本スケート選手権も終わり、世界選手権の代表も決まりましたね。女子は誰が優勝するのかハラハラドキドキの展開でした。本当に日本のシングルの選手層は厚いです。

日本では男女シングルがメジャーですが(よ)はアイスダンスが大好き!同じ「カップル競技」と呼ばれるペアと何が違うの?という声が聞こえてきそうなので簡単に説明すると、アイスダンスはフィギュアスケートの中で唯一ジャンプがありません。技術的な構成要素として、リフト、ステップ、スピン、ツイズルなどがあります。ツイズルとは「片足でクルクル回りながら進んでいく」技で、シングルの選手がステップの中でやることもあります。因みに(よ)は1回転しか出来ません。全然クルクル出来ません。ツイズルは難しいポーズを取りながら回ったり、二人の回転速度や進む距離、ポーズを変えるタイミングがピッタリ合う程、評価が高くなります。アメリカのシブタニ兄妹のツイズルは二人の動きがシンクロし過ぎて恐ろしいほど!(よ)は2015年長野で行われたNHK杯のフリーダンス「FixYou」を会場で見たのですが、その時のツイズルは鳥肌が立ちました。あまりのピッタリ具合に会場全体がどよめいていたのを覚えています。

現在、アイスダンスには「リズムダンス」(シングルで言うショートプログラムのようなもの)と「フリーダンス」(シングルで言うフリースケーティングのようなもの)があります。「リズムダンス」は毎年課題のリズム(例えばタンゴ、ワルツなど)が決められています。また、そのプログラムの中に全選手が同じ動きをする「パターンダンス」と呼ばれる部分があるのですが、皆が同じ動きをするので、レベルの違いが分かりやすいかもしれません。

アイスダンスの選手はスケーティング自体の技術が高く、滑りが柔らかくてウットリ。二人で滑ることで、プログラムがよりドラマティックに表現できるのも大きな魅力です。イギリスのトービル&ディーン組の「ボレロ」は伝説と呼ばれ、今でもテレビ放送のテーマ曲として使われていますね。(よ)が好きなプログラムは、カナダのバーチュー&モイア組の「ムーラン・ルージュ」、アメリカのデイビス&ホワイト組の「こうもり序曲」など…(もっともっとあるけど、あり過ぎて選べません)。また、ジャンプが無いので女性がロング丈の衣装を着用することが可能になり、曲に合わせた凝った衣装も多く見られます。イタリアのカッペリーニ&ラノッテ組の衣装はいつも素敵でした。3月の世界選手権、是非アイスダンスにも注目してみてください!(よ)

1月

ニューイヤーコンサートに行ってみよう!

ニューイヤーコンサートって?

「ニューイヤーコンサート」といえばウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。1939年の年末から翌日の年始にかけ、ウィーンを代表する作曲家、ヨハン・シュトラウスⅡ世をはじめとする「シュトラウス一家」の作品を演奏したガラ・コンサートに由来しており、2回目の1941年の元日のマチネから定着したそう。現在では、どのオーケストラでも年明け1月に開催される、気軽に楽しめるガラ・コンサートをそのように称しているようですね。いずれにせよ通常の演奏会(定期演奏会など)とは異なり、管弦楽曲はもちろん、協奏曲、オペラのアリア、デュエットなどバラエティに富んだプログラムが楽しめます。本場ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団では、通路や別会場でのバレエとコラボレーションする事もあるそうで、(か)が聴きに行ったニューイヤーではバレエダンサーが舞台上に登場!ニューイヤーならではの楽しさにあふれていました。さらにウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の会場・ウィーン楽友協会大ホール(黄金のホール)は生花で飾られるそうですが、これに倣う会場も多く、華やかさは格別ですよ!

ジルベスタコンサートはもともと…

“ジルベスタ”とは、ドイツ語で「大晦日(=聖ジルベスターの日)」。さきに書いたとおり、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の、いわゆるニューイヤーコンサートが一番初めに開かれたのは、1939年12月31日なのだそう。つまり、そもそも最初はジルベスタ…???日本でジルベスタといえば、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで行われる「東急ジルベスタコンサート」。なんと、世界初のオーケストラ演奏によるカウントダウン・イベントなのだそう。年によってはカウントダウンに合わせて紙吹雪が発射される演出もあるなど、こちらはこちらでまた別の華やかさがありますね♪

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