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「ご注文は?」
メデューサがやってきて、レンとダッシュにたずねる。
「俺、ステーキ!」
と、ダッシュ。
「僕は川魚とキノコのシチューを」
レンもメデューサに注文を告げた。
「……ぜっ~たいに怪しい」
トリシアは木の実のプディングを口に運びながらも、フィリイたちから目を離さないように注意する。
しばらくして。
「いい、ここは作戦通りにいくわよ」
アーリンが、フロイラインとフィリイに目で合図した。
「えい!」
まずはアーリンが尾ビレで水を床にまき散らし、その水をフロイラインがツルツルに凍らせた。
「そーれ、変身!」
コウモリの姿になったフィリイがお客の間を飛び回ると、驚いた客たちは、立ち上がりかけて床の氷で足を滑らせる。
客同士でぶつかったり、料理や飲み物をこぼしたりで、たちまち店は大混乱となった。
「てめえ、謝りやがれ!」
「そっちこそ!」
お客さんたちの間で、派手な喧嘩が始まった。
ビンや皿が割られ、いすが壊され、テーブルがたたき割られ、カウンターの上に人が投げ飛ばされる。