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小学生白書Web版 2021年8月調査

【調査テーマ】「小学生の日常生活・学習に関する調査」

6.将来について
将来つきたい職業(全体ランキング)
★人気の常連は「パティシエ」「YouTuber」!医療従事者の人気も上昇

【図17】将来つきたいと思っている職業は何ですか。

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2021年の小学生はどんな職業に憧れるのだろうか。自由記述を含む55種の職業から、小学生が将来つきたい職業を1つだけ選んでもらった。

男女合計の全体ランキングをみると、1位「パティシエ(ケーキ屋さん)」(7.7%)、2位「YouTuberなどのネット配信者」(3.4%)、3位「医師(歯科医師含む)」(3.3%)となった。

1位の「パティシエ(ケーキ屋さん)」は2015年以降一貫して1位を独占している職業だが、圧倒的に女子人気が高いことが特徴である。

将来つきたい職業は男女差が顕著に表れるため、別のランキングに共通してトップ20にランクインしている職業は「YouTuberなどのネット配信者」「医師(歯科医師含む)」「学校の教師・先生」「警察官」「その他スポーツ選手」「パティシエ(ケーキ屋さん)」のみである。

2021年度調査の特徴としては、2020年度調査と比較すると「YouTuberなどのネット配信者」が4位(3.0%)から2位(3.4%)に順位を上げた点が挙げられる。これは男女共通して人気の職業だが、とくに男子は全学年で5位以内に入っており、さらに男子全体ランキングでは「プロサッカー選手」と並んで1位となっている。2016年度調査時の自由記述に登場して以降ずっと上位に入り続ける「YouTuber」は、小学生の憧れの職業として定番化していると言えそうだ。

その他、2020年は「エンジニア・技術者」「プログラマー・プログラムエンジニア」として選択肢にあったものの20位以内には入らなかった「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」が、2021年は13位(1.5%)になっている。学校でのプログラミングを活用した授業や民間のプログラミング教室の普及などの影響を受けて、職業としての関心が高まりつつあるのかもしれない。

また、2020年は20位以内にランクインしなかった15位「その他スポーツ選手」(1.3%
が登場している。2020年から延期になった東京オリンピック・パラリンピックが2021年に開催されたことが影響しているのだろうか。

さらに、「医師(歯科医師含む)」と「看護師」が順位を上げた点も見逃せない。「医師(歯科医師含む)」は2020年の5位(2.8%)から2021年の3位(3.3%)、「看護師」は2020年の13位(1.8%)から2021年の7位(2.3%)となった。2020年以降、新型コロナウイルス感染拡大のなかで懸命に治療にあたる医療従事者の様子がメディアを通じて届けられたことが、小学生の「将来つきたい職業」にも影響したのかもしれない。