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【図18】男子全体ランキング
【図19】男子学年別ランキング(2%以上)
「将来つきたい職業」は男女差が顕著に表れる項目だが、2021年の小学生男子はどのような職業に興味を持っているのだろうか。
男子の全体ランキングは1位「プロサッカー選手」・「YouTuberなどのネット配信者」(5.3%)、3位「警察官」(4.7%)、4位「プロ野球選手」・「研究者」(3.7%)、6位「会社員」(3.0%)となった。女子のトップ20のランキングと比較すると、共通する職業は「YouTuberなどのネット配信者」「医師(歯科医師含む)」「学校の教師・先生」「警察官」「その他スポーツ選手」「パティシエ(ケーキ屋さん)」のみである。
1位となった「プロサッカー選手」は1995年頃から一貫して人気が高く、1999年、2000年で4位になったのを除いて、1位か2位にランクインする人気ぶりである(※1)。2021年もその人気は堅調なようだ。
同じく1位である「YouTuberなどのネット配信者」は、2019年度調査ぶりの1位である。とはいえ2017年から連続して5位以内にはランクインしているため、男子人気が高いのはここ数年変わらない。「YouTuberなどのネット配信者」は小学1年生から6年生まで、唯一すべての学年でトップ5にランクインしている。2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて外に出る機会が減った小学生が多いこと、また「通信機器の利用目的・時間/日」の調査で最も割合が高いのが「動画の閲覧(学習以外の目的)」であったことを考慮すると、2021年の調査で2020年度調査時の4位(4.7%)から1位に上昇したことも頷ける。
さらに、2020年には小学4年生から6年生にランクインしていた「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」(※2)が、2021年は小学3年生以外の学年全てにランクインしている点も見逃せない。これは新学習指導要領の影響で、学校の授業にプログラミングが取り入れられたことや、民間のプログラミング教室が普及したことが影響している可能性がある。一方、「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」は女子のランキングでは全学年でランク外である。この特徴は2018年度調査「プログラミング教育で学びたいこと」にも表れており、男子のほうが(プログラミングを使って)「ロボットや機会を動かしたい」「ゲームを作りたい」ことに強い関心を持っていることがわかる。
その他、2020年には小学6年生以外にランクインしなかった「宇宙飛行士」が、2021年の小学2、3年生の7位にそれぞれランクインしている点は興味深い。2021年4月に国際宇宙ステーション(ISS)に日本人宇宙飛行士2人(星出彰彦さん、野口聡一さん)が揃ったことや、民間日本人初のISS渡航が話題になったことなどが影響しているのかもしれない。
※1 出典:「小学生白書30年史(1989~2019年)」(1)将来つきたい職業
※2 2020年度調査までは「エンジニア・技術者」「プログラマー・プログラムエンジニア」の2つの選択肢に分かれていた。