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【図】1か月にどれくらい本を読みますか。
現在の形式で調査を始めた2014年以降、例外もありつつもほぼ毎年減少している月の読書量だが、今回も最低冊数を更新した。月の平均読書量は2.8冊、10冊以上読む子どもの割合は10.8%と、こちらも過去最低の数値となった。一方、1冊も「読まない」子どもの割合は31.6%と調査史上初の30%超えとなり、全体の読書量の低減が明らかになった。
「通信機器の利用目的・時間/日」調査では「電子書籍」の閲覧時間を調査しているが、これは平均8分であり、読書量を押し上げるほどには読まれていないようだ。では、これまでの子どもたちが読書に割いていた時間は何に費やされるようになっているのか。
学年が上がるにつれて読書量が減っていくことから「読書以外にやることが増えると本を読む時間が減っていく」という推測は過去の調査でも指摘されていた。習い事や塾、部活動の時間との関連を考える余地がありそうだ。
2015年調査では「1か月に読む本の冊数と通信機器利用時間」のクロス集計をおこなっており、通信機器利用時間の長さと読む本の冊数との間の相関が示唆された。また2019年調査ではYouTubeの視聴やスマートフォン利用の時間増を読書時間減少の要因のひとつとして推測している。本調査でもそうした読書以外の時間に何をしているのか、要因の追跡を経年でおこなっていく必要があるだろう。