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白書シリーズWeb版

小学生白書Web版 2022年9月調査

【調査テーマ】「小学生の日常生活・学習に関する調査」

6.将来について
将来つきたい職業(女子・学年別)
★「パティシエ(ケーキ屋さん)」が1位。「歌手・アイドル」がランクアップ!

【図】女子全体

【図】女子学年別

「将来つきたい職業」は近年でも男女差が顕著に表れる項目だが、2022年の小学生女子はどのような職業に興味を持っているのだろうか。

女子の全体ランキングは1位「パティシエ(ケーキ屋さん)」(11.3%)、2位「保育士・幼稚園教諭」(4.3%)、3位「医師(歯科医師含む)」(4.0%)となった。男子のトップ20のランキングと比較すると、共通する職業は「YouTuberなどのネット配信者」「警察官」「パティシエ(ケーキ屋さん)」「コック・板前(料理人)」のみで、2021年調査と比べると共通する職業が減っている。

1位となった「パティシエ(ケーキ屋さん)」は、小学生白書30年史(1989~2019年)によると、2001年調査時からほぼトップにランクインし続けている大人気の職業だ※。ただし、2022年の傾向としては、2021年の調査結果に比べて「パティシエ(ケーキ屋さん)」の票が他の職業に分散しており、小学生女子が認識する職業の種類が今までよりも増えているということが考えられる。

女子のみでランクインしている職業である「歌手・アイドル」は、2021年には女子全体ランキングで12位(1.8%)だったが、2022年では6位(3.2%)にランクアップしている。この結果の背景として、近年の「推し活」ブームなどが子どもたちにも波及しているのではないかと考えられる。(「推し活」は,主にアイドルやキャラクターなど,自分にとってのイチオシの人物を応援する活動のこと。)

ほかにも女子のランキングの特徴として、小学生男子のどの学年にもランクインしていない「獣医師」や「動物園の飼育係」、「トリマー」、「花屋さん」が各学年でランクインしており、動物や植物などの「生き物」に関わる職業に興味をひかれる傾向がある。

また、例年の小学生女子のランキングの傾向として芸術系の職業(「漫画家、イラストレーター」「芸術家」「デザイン関係」のいずれか)が、すべての学年で10位以内にはランクインしている。これらは男子のすべての学年の10位以内にはランクインしていない。「親が子どもについてほしい職業」の女子全体では、「芸術系」(6.0%)が6位に入っており、男子全体と比べると3.3ポイント高い。相関関係があるか明言はできないが、小学生女子の保護者が小学生男子の保護者よりも芸術系の職業に関心が高いことは、小学生女子が小学生男子よりも芸術系の職業を希望する結果に、少なからず影響を及ぼしているのではないだろうか。