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12月
おすすめ!クラシックのクリスマス曲2014 ~クリスマスの定番曲、バレエ《くるみ割り人形》~"
クリスマスにまつわる音楽があちらこちらで聴こえる季節になってきました。みなさんのお好きなクリスマス曲は何でしょうか?
今回は、クリスマス・シーズンの風物詩「くるみ割り人形」に注目いたします。
「くるみ割り人形」は、ドイツの作家ホフマンが描いた童話「くるみ割り人形とねずみの王様」が元になっている、2幕3場のバレエです。童話からバレエ化する際、台本を手掛けたのは振付師プティパ、音楽を手掛けたのは作曲家チャイコフスキーのコンビです。1892年12月に、ロシアのマリインスキー劇場で初演されました。
この当時、人気作曲家として活躍をしていたチャイコフスキー。バレエ《くるみ割り人形》の初演前(1892年3月)に、自作品を指揮する演奏会を企画していたのですが、新曲を書きあげる時間が確保できず、急遽バレエ音楽として書いていた曲のなかから8曲をピックアップし、組曲として発表しました。それが今日、演奏会の曲目にもよく取り上げられ親しまれている、組曲「くるみ割り人形」作品71aです。〈小序曲〉〈行進曲〉〈こんぺい糖の踊り〉〈トレパーク〉〈アラビアの踊り〉〈中国の踊り〉〈あし笛の踊り〉〈花のワルツ〉の8曲から成ります。みなさんご存知のとおり、どの曲もかわいらしく、各曲のタイトルを眺めるだけでも、わくわくしてしまいますね。
今年の冬ももちろん、バレエをはじめ、ピアノ演奏やオーケストラ演奏のコンサートなど、素敵な催し物が予定されています。みなさんのお住まいの近くでも開催されるかも!? クリスマスの定番曲「くるみ割り人形」をぜひご堪能いただき、楽しいクリスマスをお過ごしください。(の)
=「くるみ割り人形」あらすじ=
物語の舞台は、19世紀ドイツのクリスマスの夜。少女クララはドロッセルマイヤーおじさんから“くるみ割り人形”をプレゼントしてもらいます。ところが兄弟と人形の取り合いになってしまい、壊れてしまいます。壊れた人形が気になり、寝室を抜け出して様子を見に行くクララ。時計の針が午前12時に差し掛かると、クララの体がみるみる小さくなって……(続きはバレエや絵本をご覧ください♪)
編集部のおすすめ
★ナクソス・ミュージック・ライブラリーで様々な演奏をききくらべ!★ |
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★サンリオ製作で映画化! 実写人形アニメーション★ |
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★学研おすすめ!手軽に楽しめる漫画&楽譜★ |
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11月
去る9月4日、10月6日に東京・五反田にある学研ビルで『ロシア音楽のひみつ』公開講座を行いました。講師は、ウクライナ出身のピアニスト、ナターリア・ユルカノーヴァ先生。流暢な日本語で、パワフルかつユーモア溢れるトーク・レクチャーでした。担当(の)がその様子をレポートいたします♪
ナターリア・ユルカーノヴァ先生ってどんなひと?
ウクライナ国立チャイコフスキー記念音楽院をピアノ専攻でご卒業され、数々の国際ピアノ・コンクールで入賞、また審査員を務められています。もちろんピアニスト、ピアノ指導者としても活躍されています。来年は日本でもコンサートを予定しているとか。おんがく通信でもご案内いたします♪
第1回 ロシア音楽の誕生(19世紀以前)~キエフ・ルーシ | ||||||||||
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第2回 ロシアのソルフェージュについて | ||||||||||
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★次回のご案内★ 第3回 ロシアのピアニズム すぐに実践できるロシア・ピアニズムのポイントをお話いたします。ピアノ指導者、演奏家向けの内容です。日々の音楽活動にぜひお役立て下さい。 ※当日申込可
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10月
生徒さんの大切な思い出づくりに・・・ピアノ発表会
大人になった今でも夢にみる発表会。ドレスを着て、髪の毛もおしゃれをして、おじいちゃんやおばあちゃん、学校のお友だちが来てくれて…非日常的で、特別な瞬間でした。今月は、編集部から、「生徒さんの大切な思い出」を作るための、ちょっとしたアイディアのご提案です。いつもの発表会に、ちょっとしたしかけを入れて、発表会を盛り上げましょう!
編集部のおすすめアイディア
●プログラムに生徒さんのコメントを載せてみよう!
「はじめての発表会です。」「途中の16分音符が難しいですが、がんばります。」「部活で忙しいけど、ピアノが大好きで、練習をがんばりました。きいてください」…など、生徒さんひとりひとりの言葉がプログラムに載っていると、「どんな想いで弾いているのか?」「どんな心境なのか?」がわかり、お客さまも楽しめます。会場に一体感が生まれること間違いなし。「他のお子さんの演奏を聴いてくれない」とお悩みの教室にも効果的です。
●招待状を出してみよう!
お母さんへ、お父さんへ、おばあちゃんへ、学校のお友だちへ…
「ぜひいらしてください」と言葉で伝えるのもいいけれど、生徒さん直筆の“しょうたいじょう”はぬくもりが伝わります。そして、生徒さん自身も、招待状を書くことで発表会に向けてのやる気もアップ!? さらに、招待客が増えて教室をアピールする絶好の機会になるかも!!
●メッセージカードを用意してみよう!
聴きにきてくれたお客さまから生徒さんへ、メッセージを書いてもらいましょう。また、生徒さん同士で感想を書いたカードを交換し、演奏を聴く意識をもたせるのもひとつのアイディアです。ある先生の教室では、レッスン中に、生徒さん同士でメッセージを交換しているそうです。先生よりも厳しく的確なメッセージを書いてくることもあるのだとか。お友だちの演奏を“聴く”ことで耳が育ち、知らないうちにどんどん成長していってくれるようです。
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プログラムを手作りしたい!
会場に案内看板をおきたいな…。
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発表会のさまざまな書類づくりに活用できる「イラスト・データ」がたっぷり収録されているCD-R付きブックです! プログラムは情報を入れ替えるだけ。案内看板はそのまま印刷OK ! の「フォーマット・データ」もあるので、簡単に発表会の書類を手作りすることができます。今月ご紹介した「コメント入りのプログラム」「招待状」「メッセージカード」も収録されています。
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9月
突然ですが…リコーダーのおはなし
去る7月15日、ヤマハ株式会社が新製品の記者発表を行いました。その製品は何かと言いますと、皆さまがたにもおなじみの「ソプラノリコーダー」と「ピアニカ」です。「ピアニカ」はなんと30年ぶり(!)のモデルチェンジ。軽量化と演奏用パイプの改良がポイント。「ソプラノリコーダー」は、東レ株式会社と共同開発した樹脂(バイオマス由来樹脂)を世界で初めて使用。これまでの樹脂製に比べて約20%の二酸化炭素を削減できる!という、環境に優しいリコーダーなのだそうです。それと同時に木製のリコーダーに近い芯のある、まろやかな音色が実現、吹きやすさも向上したということです。2014年10月からお目見えします。 その記者発表に伺った(く)は、リコーダー演奏に耳を傾けながら「そういえば、リコーダーってこんなに身近な楽器なのに、歴史を意外と知らないな」と思ったわけです。そこで早速調べてみました。
♪15世紀から16世紀 |
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♪17世紀から18世紀 |
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♪18世紀から19世紀末 |
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♪19世紀から20世紀初 |
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日本にリコーダーが伝わったのはいつだったのでしょうか? 話は1936年の第11回ベルリン・オリンピックにさかのぼります。ドイツはリコーダーをいち早く学校教育にとりいれていたこともあり、オリンピックの祭典では、打楽器などと一緒に大勢の子どもたちによるリコーダー演奏が行われました(鼓笛隊のイメージでしょうか)。それをひとりの日本人が観客としてきいていました。ドイツに留学していた坂本良隆です(のちに島根大学で指揮や作曲の教鞭をとりました)。坂本は演奏に大変感銘を受け、ソプラノ、アルト、テナーのリコーダーを日本に持ち帰り、日本管楽器株式会社(現在のヤマハ)に製造を依頼します。その当時は木製だったリコーダーですが、その後、簡易で大量生産が可能なプラスチック製のものが作り上げられ、学校教育に採用されるようになりました。(く)
8月
学研初! マスタークラス&公開レッスン開催!~ロシアのピアニズムに触れる~
今回は、編集スタッフ一同が注目しているロシアのピアノ音楽について、触れたいと思います!
◆ロシア・ピアニズムの誕生と特徴 | ||||
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◆学研初! ピアノ・マスタークラス&公開レッスン開催! | ||||
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ピアノ・マスタークラス公開レッスン ~ヤーコフ・カスマン先生をお招きして〜
◆受講生―ロシアのピアニズムを体験、体得 NMLでヤーコフ・カスマン先生の演奏を聴いてみましょう! |
7月
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭 2014に行ってきました!
「ゴールデンウィーク」「東京」といえば、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LFJ)!東京国際フォーラムを中心としたエリアで、第10回目のLFJが開催されました。今回は「祝祭の日」というテーマのもと、10人の作曲家が取り上げられました。(学研おんがく通信2014年4月号参照)前夜祭を含めた5/2~5の4日間で、のべ61万人がクラシック音楽を聴いたり、演奏をして楽しみました。その中の1人…!?私(の)も、前夜祭から最終日まで、LFJを心行くまで楽しませていただきました!少しだけですが、レポートいたします!
◆ブラームス作曲:ドイツ・レクイエム Op.45 (ピアノ連弾版)~公演番号342/ホールC |
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◆「一緒に歌って祝おうLFJ10回記念」 みんなでうたう《第九》~地下グラーベン広場 |
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◆地下展示ホール―NAXOS JAPAN 「運命と呼ばないで」ブース |
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6月
究極の名盤を聴く④W.A.モーツァルトピアノ協奏曲 第21番 ハ長調K.467
23人の音楽評論家が選んだ究極の名盤ガイド『クラシックCD エッセンシャル・ガイド150』をもとに、
歴史に残るピアノ曲の名盤の数々をご紹介するコーナーです。
モーツァルトの1785年に作曲された協奏曲3曲のうち、第20番と第21番は対照をなしています。
ニ短調で激情的な20番に対し、今回ご紹介する21番は明るく気品に富んでいます。特に第2楽章アンダンテの美しさは絶品で、映画『みじかくも美しく燃え』のテーマ音楽にも使われました。
名盤BEST 5 |
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ディヌ・リパッティ Dinu Lipatti [1917-1950 / ルーマニア] リパッティ33歳、不治の病に侵された身を削りながら残した最晩年の名演のひとつです。42歳の若きカラヤン率いるオーケストラとピアノによる絶妙な二重唱。豊かな詩情を注ぎこんだリパッティのピアノ…。残された時間が短いことを自覚していたのでしょうか、秘められた悲しみが胸を打ちます。 |
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ダニエル・バレンボイム Daniel Barenboim [1942- / アルゼンチン→イスラエル] 男性的な意志の強さを生かしたスタイルを崩さず、それでいて豊富なニュアンスをもった雄弁な演奏が魅力です。第2楽章でも決してデリケートぶらず、芯のあるタッチで、思い切ったアクセントをつけるなど、モーツァルトならではの魅惑が随所で味わえる演奏です。 |
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フリードリヒ・グルダ Friedrich Gulda [1930-2000 / オーストリア] グルダは1963年にスワロフスキー指揮でこの協奏曲を録音し、アド・リブで装飾を加えるなど、軽やかな演奏をきかせてくれました。それに対してこの録音は、作品がくっきりと構築され、きりりと磨かれた音と奔放さを併せ持つグルダらしい、強く美しい生命感にあふれた名演となっています。 |
「クラシックCDエッセンシャル・ガイド150」(小社刊)より
学研からはコレ!! 〜 「楽典」など音楽の基礎を学ぶおすすめ教材 |
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「新版おんがくドリル」シリーズは、幼児から小学生を対象とした、音楽基礎能力を養うピアノ教室用のテキストです。ピアノ教室はもとより、学校の授業などにも活用され大好評をいただいています! 詳しくは、全国の楽器店で無料配布中の「おんがくドリルNavi」をご覧ください♪
5月
憧れの曲を楽しく演奏するために「楽典」を学ぼう!
新学期がはじまり、ピアノやヴァイオリン、歌唱などの音楽教室に通われる方、新たな生徒さんを迎える先生方も多いことと思います。はじめて踏み込む音楽の世界…楽しくて、美しくて、想像するだけで心がワクワクします。憧れの曲を、優雅な気持ちで奏でられたら、どんなにすてきでしょう!
憧れの曲を演奏するためには、演奏技術を身につけることもとても重要ですが、演奏をはじめる前に、まず“楽譜を読む=読譜”の作業が必要になります。楽譜には、音符が並んでいるだけではなく、さまざまな演奏効果をもたらす要素が隠れています。この要素を読み解くには、「楽典」の知識が欠かせません。
「楽典」とは、読譜や記譜(楽譜を書く)をするために必要な知識のことです。
主な内容として、音程、音階、調性、演奏記号・発想記号などの楽語、旋法、和音、和声、対位法、音名、リズム、拍子などがあります。
演奏をする上で、楽譜を正しく読み、理解をすることは基本になります。ただ単に音符を追いかけながら演奏をするのではなく、楽譜上に書かれている内容をひとつひとつじっくりと読み解くと、初見で感じた印象から大きくイメージが変化したり、これまで見慣れていた楽譜からも新たな発見があるかもしれません。楽譜に記された音符や記号には、作曲家のメッセージが込められているのです。旋律のフレーズ感や、転調の関係性、不協和音の効果など、あらゆる演奏効果を事前に感じ取ることで、それらが曲を仕上げていくためのヒントになります。
音楽の知識や基礎を活かして、迷いなく、自由にのびのびと演奏に取り組めると良いですね。楽典を学ぶためのドリルやワークブックなどは、各社からさまざまなタイプの教材が出版されています。幼い生徒さんには、「楽典を取り入れるのはまだ早いかな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、音楽をはじめたばかりの方でも学習できるよう、工夫されたものも多くあります。生徒さんの進度にあわせて、ぜひレッスンに取り入れてみてください。(の)
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4月
毎年東京で開催されている、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンは、今年で開催10回目を迎えます。記念すべき10回目のタイトルは、「祝祭の日~Jours de Fêtes(ジュール・ド・フェット)」。 “Fête”は“Festival=祝祭”の意味があります。フランスで若者が「フェットしよう!」と使うときは「パーティしてはじけよう!」というニュアンスになるようです。
楽しいイメージ・ビジュアルを描いているのは、チェコの大人気イラストレーター、イジー・ボトルバ氏。今回のビジュアルは、過去になくたいへん華やかで賑やかな雰囲気です。今にも音楽がきこえてきそう! …どうやら、ここはパーティ会場のようですね。 10歳の誕生日を迎える「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」のお祝いに、10名の作曲家<ヴィヴァルディ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、ブラームス、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、ラヴェル、ガーシュウィン>が集まりました。彼らは、ラ・フォル・ジュルネの創始者であり芸術監督のルネ・マルタン氏の「C’est la Fête!(パーティしよう!)」という呼びかけに応え、思い思いに音楽を楽しんでいます。お祝いのときには、大切なひとが集まりますので、東京のラ・フォル・ジュルネにも、10名の作曲家がそれぞれ「友だち=音楽家仲間」とともに駆けつけてくれました(たとえばモーツァルトはハイドン、ショパンはリスト、チャイコフスキーはラフマニノフなどと一緒に)。
17世紀から21世紀の現代まで、クラシック音楽の発展を担ってきた作曲家たちが大勢揃いますので、とてもバラエティに富んだプログラムになりそうです!
イメージ・ビジュアルのピアノに寝転ぶモーツァルトのように、リラックスをしながら音楽を楽しむのももちろん良いですが、ほかの作曲家たちのように、ぜひフェットしましょう!
そのほか金沢、新潟、びわ湖での開催も予定されています。こちらは東京のテーマと異なりますが、中世から19世紀にかけて、ウィーンやプラハで活躍した作曲家(ブラームスやドヴォルザークなど)が取り上げられるようです。
詳しくは各公式サイトをご覧ください♪(の)
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」2014公式サイト
→http://www.lfj.jp/lfj_2014/
公式レポートブログでは、ナントの様子や東京の開催について紹介されています!
→http://www.lfj.jp/lfj_report/
3月
ぴあのどりーむ情報 生きている「ピアノ・テキスト」〜「ぴあのどりーむ」20周年のしめくくりに〜
「ぴあのどりーむ」シリーズの発刊20周年を記念して、この1年間、このコーナーでシリーズについて詳しくご紹介して参りました。いよいよ20周年も残りわずかとなり、3月15日に、シリーズは満21歳のお誕生日を迎えます。ここまで長く皆さまに愛され続け、使い続けていただけていること、本当に嬉しく感じているのですが、編者の田丸信明先生の楽譜には「ぴあのどりーむ」シリーズのほかにも、「おんがくドリル」シリーズや「ピアノの森」シリーズ…のように、人気の高いシリーズがたくさんあります。
そこで今回、このコーナーの節目として、その秘訣を探ってみたいと思います!
草花のように…
「ぴあのどりーむ」シリーズのみならず、田丸先生のテキストは、“より多くの子どもたちにピアノの楽しさや音楽のすばらしさを知ってもらえるように”、“少しでもたくさんの子どもたちがピアノをながく続けてもらえるように”との願いをもって、工夫されているのが特長です。 「使いやすさ」の原点はもちろんこの理念にあるのですが、そればかりではありません。田丸先生の楽譜は、常に進化し、成長を続けているのです!
田丸先生は、いろいろなことに造詣が深くていらっしゃいますが、園芸もお好きで、草木を愛していらっしゃいます。
そんな先生が、「お庭をこまめにお手入れする」ように、楽譜も、常に“新鮮”な=“その時代に合った”ものであるよう、細やかな配慮がなされています。
たとえば、目に見えてはっきりわかるところでは、新シリーズが加わる事。土に空気を入れ、新しい草花が加わるようなイメージです。これにより、シリーズ全体のカリキュラムがより細やかに、充実したものになり、全体が活性化されます。最近では「ぴあのどりーむ」シリーズに「中級導入シリーズ」が加わり、「ぴあのどりーむ」シリーズでより長く生徒さんの成長を見守る事ができるようになった…というようなことです。
さらに! すでに発刊されている商品ももっと健やかに育つよう、とても細やかに目が配られています。日々変化するピアノ・レッスンの現場でなるべく使いやすいように…、という想いのもと、田丸先生の楽譜シリーズには、発刊後も実は少しずつ手が加えられているのです。もちろん、『植え替える』わけではありませんから、カリキュラムや理念、曲順といった『根幹』に手が加わることはありません。加えられることは、ほんとうに小さなことで、いま植わっている木々や苗が、さらに美しく、もっと立派に育つようにこまめに目配りし、お手入れするのと同じように、すでに出版されている楽譜も大切に育てているのです。こういった細やかな心配りに商品が愛され続ける理由があるようにも思えます。
「ぴあのどりーむ」シリーズも21歳となりますが、まだまだ大切に育てられ、進化し続けることでしょう。 これからもご期待ください!(か)
2月
本番前の緊張とあがり
「あぁ…もうすぐ本番だ…」ピアノや楽器をお弾きになる方ならば、必ず経験したことがあるはずのこの心境。本番当日の朝から、もしくは前夜から、舞台に上がって最後の一音が響き終わるあの瞬間まで、寝付けない、ご飯がのどを通らない、ひざがガクガク、手先がこわばって指がまわらなくなる…など、いつもとまったく違う自分が登場したりしますよね。この原稿を書いている担当者の私も趣味で楽器を続けているのですが、実は大のあがり症。本番前に食欲がなくなるだけでなく、緊張しすぎて曲の中間部をすっ飛ばし、一瞬で演奏が終了したという悪夢のような思い出があります。もちろん、あまり緊張したりドキドキしないといった方もいらっしゃいますが、そのタイプの方は「まったく緊張しなくて逆に失敗した」という経験をお持ちだったりするようです。
このように、自分でもまったく予測不可能、かつ、人によってちがう本番前のメンタルな部分。今このコーナーをお読みになっているあなたは、本番前にどのような緊張やあがりと直面していますか?
まず、よくある例をみてみましょう 〜ピアノの場合
このスパイラルの敗因はなんでしょうか。ここでは、「次も同じ失敗をするかもしれない」「また同じ失敗をしないように練習をしよう」ということに焦点が当てられています。これでは、いつになっても「また失敗するかもしれない」という不安にとらわれて、失敗しないための練習に時間を費やすことになってしまいます。では、緊張・あがりの本当の原因は何なのでしょうか。ホルンの指導者・管楽器トレーナーとして活躍するバジル・クリッツァー先生は、著書の中でその原因について次のように語っています。
“緊張”あるいは“あがり症”の原因ですが、これには大きく分けて二つの原因があります。
◎自分の能力以上のことを無理にやろうとする
◎自分の能力を否定している
例に挙げたスパイラルの中で起きている緊張の原因は、この2番目に当てはまりますね。なぜならば、練習でできることを「本番ではできないんじゃないだろうか」と怖れ、それが本番前の緊張を生む原因になっているからです。この原因を取り除かなければ、いつも必要以上の緊張に襲われ、自分ができるはずのベストな演奏をすることが難しくなってしまいますね。
バジル先生の『吹奏楽部員のためのココロとカラダの相談室 メンタルガイド編』では、緊張やあがりの原因は自分が思っている以上に単純であること、そして必要以上の緊張をせずに本番を迎えるための練習方法について、より詳しく紹介されています。年齢や楽器の種類を問わず演奏する方、または演奏の指導をされている方にも一度手に取っていただきたい、そんな一冊です。 「あぁ…もうすぐ本番だ…」ではなく、「よし! もうすぐ本番だ!」と、楽器を演奏する皆さんがそんな“良いドキドキ”に溢れますように! (め)
■B5判/
104頁+たしかめシート4頁/
本体価格 1,500円(税別)
1月
時代を知る(6) R.シュトラウス
2014年は、後期ロマン派を代表する作曲家リヒャルト・シュトラウスが生誕150年を迎えます。世界中で指揮者・作曲者として活躍したR.シュトラウス。誕生月の6月には、生誕地のミュンヘン、彼の最期の地となったガルミッシュを始め、彼がよく指揮をとっていたライプツィヒなど、ドイツ中のコンサートホールで記念演奏会が予定されています。
第6回の『時代を知る』コーナーは、R.シュトラウスの生きた時代を眺めてみましょう。彼の生涯85年の間で、音楽の歴史はロマン派から近現代へと移り変わり、世界の歴史は戦争の時代へと突入していきました。
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