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TOP > 白書シリーズWeb版 > 小学生白書 > 30年史(1989~2019年)
表2-5-(4) お年玉(使い道)(男女別:1992~2019年)
●男子
表2-5-(4)(男子)は、小学1~6年生男子のお年玉(使い道) 上位5位の変遷を示したものである。
男子のお年玉の使い道の特徴として、第一に挙げられるのが、「貯金」の多さである。1992年から2019年までに16回行われた全調査において1位となっており、その割合も全調査年で概ね7割以上に達している。また、2010年代に入ると“貯金熱”はさらに高まり、2013年・2017年・2019年は男子の8割超が「貯金」と回答している。
第二の特徴として、「ゲーム機・ゲームソフト」「おもちゃ」の人気が高いことである。全調査期間を通じて、「ゲーム機・ゲームソフト」「おもちゃ」が2位・3位を分け合っており、双方の回答率も2~3割と高い。男子は、おこづかいの使い道についても「ゲーム機・ゲームソフト」「おもちゃ」の人気が高かったが、お年玉でも同様の傾向があることが明らかになった。
全調査期間を通じて、男子小学生のお年玉の使い道4位・5位も傾向がある。すなわち、4位には「本・雑誌」、5位には「お菓子などの食べ物」が頻繁にランクインしていることである。「本・雑誌」は、おこづかいの使い道においても4位・5位となることが多かったため、お年玉ならではの使い道というよりは、毎月コンスタントに買い続けているものだと考えられる。一方、「お菓子などの食べ物」は、おこづかいの使い道としては1位・2位が多かったが、お年玉の使い道としては全調査期間を通じて5位以下となっている。もらえる金額の多いお年玉の使い道としては、「ゲーム機・ゲームソフト」「おもちゃ」など比較的高額なものが優先している傾向が読み取れる。
表2-5-(4) お年玉(使い道)(男女別:1998~2019年
●女子
表2-5-(4)(女子)は、小学1~6年生女子のお年玉の使い道 上位5位の変遷を示したものである。
小学生女子のお年玉の使い道で目立つのは、やはり「貯金」である。男子同様、1992年から2019年までに16回行われた全調査において「貯金」が1位となっており、その割合も全調査期間を通じて概ね75%程度であり、男子以上の堅実さが特徴であると言える。また、2000年代・2010年代と「貯金」の割合が上がっており、2005年・2017年・2019年には8割を超えている。
「貯金」に次ぐお年玉の使い道として、1990年代は「本・雑誌」が多かったが、2000年代に入ると「おもちゃ」「ゲーム機・ゲームソフト」の人気が高まる。特に2005年以降「ゲーム機・ゲームソフト」の人気が高まり、2005年に3位、2006年・2013年には2位にまでなっている。2000年代半ばから2010年代にかけて、女子の中でゲーム人気が高まったものと考えられる。おこづかいの使い道では「ゲーム機・ゲームソフト」について顕著な結果は現れなかったが、日常的にではなく高額臨時収入であるお年玉で買っている点が女子の特徴である。
もう一つの大きな特徴は、「文房具」人気の高さである。「文房具」は、1999年以降、2001年を除いた全調査期間で5位圏内に入っており、2017年には使い道2位にも入っている。「文房具」と回答した女子の比率も毎回概ね1割を超えており、コンスタントな人気を博していると言える。月々のおこづかいの使い道でも、女子の「文房具」人気は高かったが、その傾向はお年玉の使い道においても同様であることが分かる。
女子はお年玉を「貯金」しつつ、「おもちゃ」「ゲーム機・ゲームソフト」が好きな小学生はこの機にこれらを購入、「文房具」「本・雑誌」もお年玉を使ってコンスタントに買い続けるといった傾向が見て取れる。